Junna「ずっと信じて待っていてくれたあなたがいたから」、2年振りのワンマンは見るものへ至福の時間を届ける
『Junna Rock You Tour 2026 〜ハローグッバイ〜』
2026.07.12(sun)埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
4月にソロアーティストとしての名義を「JUNNA」から「Junna」に改め、テレビ朝日系 金曜ナイトドラマ『余命3ヶ月のサレ夫』の主題歌「GUM」をデジタルリリースして再デビュー。6月24日にはEP『ハローグッバイ』をリリース。アニメ『マクロスΔ(デルタ)』の劇中で歌唱する戦術音楽ユニット”ワルキューレ”のエースボーカリスト、美雲・ギンヌメールの歌唱を担当して注目を集め、ソロ活動も精力的に重ねてきた彼女は、ライブでも新たな名前でスタートをきった。Junna史上最大規模となるライブハウスツアー『Junna Rock You Tour 2026 〜ハローグッバイ〜』は、全国12ヶ所を巡る。初日の7月12日(日)埼玉・HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3公演は、大切に歌ってきた曲が活動の軌跡を示し、最新の曲が未来へと進む姿を映し出していた。このライブの模様をレポートする。
Junnaが登場すると、フロアから起こった拍手と歓声。この瞬間を待ちわびていた人々の想いを全身に浴びながら響かせた歌声は、序盤から力強く、情感豊かだった。山本陽介(Band Master &Gt)、森田晃平(Ba)、濵﨑大地(Dr)、岡田基(Key&Mnp)――バンドメンバーたちの演奏と一体となりながら歌い、観客に届けるのが嬉しくて堪らないのだろう。浮かべる活き活きとした表情が、ステージ全体を明るく彩っていた。
ツアーは9月まで続くので披露された曲への言及は最低限にとどめるが、大切に歌ってきた様々な時期の曲で構成されたセットリストだった。今回のツアーのバンド編成によるサウンドアレンジが施されたワルキューレの曲は、各公演で観客を沸かせるに違いない。「今年は『マクロスΔ』10周年。この作品に出会えてなかったら、私は今こうやって歌を歌えていないと思います」と、途中のMCで心から感謝していたのが思い出される。そして、6月24日にリリースされたEP『ハローグッバイ』の曲をライブで歌えるのを彼女はとても喜んでいた。「ランデブーは出会いっていう意味です。歌えているのは出会いがあってこそだなとすごく思っています。今日みんなと出会えたこともそうだし、この出会いを大切にしながらこの先も進んで行きたいと思っています。明るい未来をみんなと一緒に見たいなと思って作った曲です」と語ってから披露された「ランデブー」。「怒りを怒りのままネガティブな感情で終わらせたくなくて」という想いを爽やかな熱気がまさしく体現していた「喝采」……JUNNAからJunnaとなってスタートさせた活動が、清々しいエネルギーで満ちているのを印象づけてくれた。しかし、ここに至るまでには、苦しい時期もあったようだ。
「ワンマンツアーは2年ぶりです。『自分の歩いて行きたい道ってどんなだろう?』とすごく考えた2年間でした。独りだったら心が折れていただろうなとすごく思います。今日、こうやってステージに立っていられるのも、ずっと信じて待っていてくれたあなたがいたから。みんなが日常を生きている時に、『ライブ、楽しかったな』『楽しみだな』とか、ちょっとでも光になっていたら、私はとっても嬉しいです」と想いを伝えた後、「この2年間があったらからこそ、次の曲が今、ちゃんと笑顔で歌えるんだなと思っています」という言葉を添えて歌い始めた「GUM」。未来を切り拓いていく意志が歌声に漲っていた。
26歳の誕生日を迎える11月2日(月)に恵比寿ザ・ガーデンホールで『Junna Birthday Live 2026(仮)』が開催されることが発表されると、観客の間から上がった歓喜の声。この公演はバンド編成でのライブ。今回のツアーでは歌わない曲も披露したい旨を彼女は語っていた。「約束をライブの日に言えるのは、幸せなことだなと思っています。ハローグッバイはネガティブな言葉ではなくて。グッバイと言う時、悲しい気持ちになることもあるかもしれないけど、その先のハローを言うためのポジティブな言葉だと思っています。今日も一旦みんなとグッバイしなきゃいけないけど、また11月にハローできるよね?」と観客に問いかけてから歌い始めた「ハローグッバイ」が、とても温かかった。手拍子をする観客の1人1人に心を込めて届けていたのだと思う。歌声を通じて、再会の約束をじっくりと交わしているのを感じた。
『Junna Rock You Tour 2026 〜ハローグッバイ〜』は、9月12日(土)・北海道・cube garden公演まで続く。行われる12公演は、各地のファンを魅了するだろう。Junnaの歌声は、観客の心を鼓舞すると同時に優しく包み込む。耳を傾ける至福の時間を、ぜひたくさんの人に味わってほしい。
取材・文=田中大 撮影=冨田望