鶏むね肉の救世主! 料理の素「パッとジュっと」の下味冷凍がとても良い
スーパーに並ぶ肉の中で断トツトップの家計の味方、鶏むね肉。ただでさえ安い上に特売日だったりすると魅了されてついついたくさん買ってしまう。
しかし鶏むね肉というのは調理が少々厄介だ。どうしてもパサパサになりがちだし、調理法のレパートリーもいざとなるとあまり思いつかなかったりする。結果として、たくさん買ってもつい余らせてしまったり、丸ごとガッチガチになった太古の遺物が冷凍庫の奥底から発掘されたりする。
……が。
このたび、そんな鶏むね肉の救世主となりうる興味深い商品に出会ったのでお伝えしたい。
・「パッとジュッと」(各税込247円)
それがこちら。リケンの「パッとジュッと」という袋入り料理の素で、ラインナップは「ねぎ塩麹チキン用」と「甘旨ヤンニョムチキン用」の二種。
切った鶏肉をこの袋に入れて揉み込み、その状態で冷凍するだけで、それぞれの味付けが完了するという商品。いわゆる下味冷凍というやつなのだが、すごいのはここから。
なんと焼くときは解凍いらず。凍ったままフライパンに出して火を通すだけで良いらしいのだ。
……いや、ホントか? 鶏肉なんて ただでさえなかなか火が通りづらい肉。生焼けは絶対に避けたい代物だ。だからといって長時間ガンガンに火を通せば、今度はバッサバサの食感になる未来しか見えない。本当にそんなに上手くいくものなのだろうか……。
・作ってみる
というわけで試してみることにした。鶏肉を用意し、1cmほどの分厚さに切る。
封を切った袋に入れ、
揉み込む。
冷凍前の作業はここまで。一旦冷凍庫へ。
さて、その夜。取り出した袋はしっかり凍っている。ちなみに、記事作成の都合上当日の夜に取り出したが、いったん8時間以上冷凍すればその後1ヶ月くらい味は落ちないらしいぞ。詳しくは公式ページを参照のこと。
さて、こいつをフライパンに出……
出てこないな……。
数分の格闘ののち、無事ガゴンっと放出。本当は「袋を流水に約10秒さらす」ほうがいいそうです。筆者はズボラなので捻り出しました。
で、油もいらないのでこのまま弱火にかけ、蓋をして8分。
8分後。まだ半解凍、どころか全然ガッチガチである。生肉の色してるし。え、大丈夫?
不安を募らせつつ中火に上げてひっくり返す。なお、パッケージでオススメされていた「キャベツ」もここで追加。
しばらくガッチガチのまま全然ほぐれなかったり、なんか不安になって一旦蓋を閉めてみたり弱火に戻したりと、色々試行錯誤はありつつ…
もう火通ってる? よね?
完成。
・実食
うん、美味しい。
魔法みたいに柔らか〜い! とかいうわけではないが、硬くない、バサバサしない。心地よい噛み応えだ。味にも奇抜なところはないものの、しっかり味のネギ塩でとても良い。好きに決まってる、こんな味付け。
めちゃデカい鶏むねを使ってしまったため味が薄くなるかと危惧していたが、それも全然平気である。キャベツも入れてちょうど良い味だったので、もしかすると規定量で作るとちょい濃いめかもしれない。
・優秀
これはいい。何が良いって、心置きなく放っておけるのが良い。生肉そのまま冷凍すると冷凍庫の匂いがついたり肉の質が落ちたりするが、これは下味冷凍なのでそんな心配はなし。なんせ「1ヶ月くらいは味は変わりません」と公式が宣言してくれている。
解凍なしで焼ける有り難さは言わずもがなだし、あとこれは狙ったのか分からないが、パッケージのまま冷凍するので冷凍庫の中で見つけやすく、何味の肉かも一目瞭然。地味に助かる。
一方で注意点も少々。裏面のレシピには「半解凍のままひっくり返して火を通す」と あたかも「返したらあとは仕上げですよ〜」みたいなノリで書いてあるが、実際はひっくり返す段階ではまだガチガチ。その後わりとじっくり火を通すことが要求されるため、「一瞬で完成!」みたいなことにはならない。
とはいえ、普通そんなにゆっくり鶏むねを加熱すればパサパサ通り越してボソボソになるのは目に見えている。ここまで良い食感を保っていられるのは、やはりこの商品の技術なのだろう。基本的にメチャクチャ楽なうえに美味しいので、安い鶏むね肉を見つけたら この商品のことも思い出してみてくれ。
参考リンク:リケン「パッとジュっと」
執筆:砂付近
Photo:Rocketnews24.