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GOKI-GENs[ライブレポート]新章の始まりを最幸にゴキゲンなパフォーマンスで彩った新体制お披露目公演

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GOKI-GENs[ライブレポート]新章の始まりを最幸にゴキゲンなパフォーマンスで彩った新体制お披露目公演

モーニング娘。OGの高橋愛がリーダーを務めるダンスボーカルユニット・GOKI-GENsが、1月20日(土)によしもと幕張イオンモール劇場にて単独公演<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>を開催した。

女優の中西悠綺と振付師の槙田紗子が加入し、新体制初のステージとなった同公演では、オリジナル曲をはじめ、モーニング娘。のカバーもパフォーマンス。表情豊かなステージングと、アットホームなMCでファンを大いに魅了した。

本記事では、その模様をお伝えする。

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文:竹内伸一

会場が暗転するとまずは、このイベントのプロデューサー・あべこうじが登場。すぐに“物販買った?”などと観客に話しかけて、会場をリラックスしたムードへ塗り替えていく。このあたりの手腕は、さすが芸人といったところか。そして“楽しんで行きましょう! まずはこの楽曲から!”とライブのスタートを告げると、4人がステージに登場し、「ザ・ゴキゲンズ」を歌い出した。

あべこうじ<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

性急な4つ打ちビートが心地よいダンスナンバーを4人は、クールな佇まいでパフォーマンス。その動きは、振り付けをしっかり踊るというよりも、リズムに乗って自然と身体を動かしているといった印象。しかしながら、要所で4人の動きが重なり、パフォーマンスにメリハリをつけて見応えのあるシーンを創出していた。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
高橋愛<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
藤井早希子<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

1曲目を終えると、あべが再び登場し、この日が新体制お披露目(春海茜は活動休止中)となったことを告げ、新メンバーの中西悠綺と槙田紗子を改めて紹介。中西は、かつてはアイドル活動をしており、現在は中国語が堪能なことを活かして中華圏でも活躍する女優であること、高橋愛とあべこうじとは共演歴があったことが縁でGOKI-GENsに加入したことが、槙田は、振付師として大活躍していること、以前のライブを観に来て“入りたい!”とあべと高橋に直訴したことで加入したこと、などが語られた。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

ここで槙田が高橋を崇拝しているヲタクであることを告げると、あべが“どこが好きなの?僕は全部だけど”と夫ならではののろけギャグ(?)をかます。槙田も“ちょっと待ってください、私も全部好きです! 絶対に負けてない!”と言い返し、ヒロインを取り合うベタなラブコメのような展開が生まれ、会場からは大きな笑いが巻き起こった。ちなみに、オリジナルメンバーの藤井早希子も中西も高橋は憧れの存在だそうだ。

というわけで、ここからは高橋愛をリスペクトする3人が本人を交えて、モーニング娘。をカバー。「笑顔YESヌード」「SONGS」をたて続けに披露した。その生き生きとした動きからは、高橋と一緒にモー娘。の楽曲をパフォーマンスできる喜びが溢れているようにも感じられた。一方、高橋はやはり本家! MCではアイドル時代と変わらぬキュートな笑顔を見せていたが、一転して凛々しい表情で、切れ味が鋭すぎるほどのダンスをクールかつセクシーにくり広げ、観客の視線を集めていた。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
中西悠綺<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
槙田紗子<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

“一緒に踊ってほしい”と振り付けをレクチャーして始まった、同じくモー娘。の「SEXY BOY〜そよ風に寄り添って〜」では、会場が一体となってダンス。この日は小さな子どもを連れた家族から、年配の方まで幅広い年齢層の観客が集まっていたが、誰もが楽しそうに踊る様子は、微笑ましくも感動的なものだった。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

再度あべが登壇して、今度はメンバーの近況報告などを交えてトーク。楽曲の話題やライブ、グッズTシャツについて、和気藹々といった雰囲気で話が弾んでいく。印象的だったのは、高橋とあべがごく自然に観客に話しかけること。グッズの話になれば“どんなグッズが欲しい?”と観客に問いかけ、“ペンライトが欲しい!”との答えを引き出し、歌詞の話題では“みんなに一言ずつ言葉をもらって歌詞にしたら面白い!”ということになり、観客に言葉を挙げてもらう。最後には“「空」に「ピンク」の「虹をかける」”というフレーズが生まれた。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
高橋愛<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

オリジナルナンバー「好きを言葉に変えて」からライブを再開。ラップ風のパートも交えながら、クールなダンスナンバーをまたもやセクシーに歌い踊る。続くR&B風味の「私」は、4人が並び美しい歌声で歌いつないだ。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
藤井早希子<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
中西悠綺<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

再び“一緒に踊りたいから練習しましょう!”と、槙田が手がけた振り付けを観客と練習して「CUT IT OUT!〜私が選ぶの〜」へ。ところが、曲が始まる直前にあべが、作詞を担当した高橋に“どういう歌詞なの?”と問いかけると、高橋は“私に何も言わないで!”と一喝。夫婦喧嘩かと驚かされたが、そういう意味を込めた歌詞だということらしい。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
あべこうじ<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

痛快なロックサウンドに乗って4人は時に力強く、時にしなやかにパフォーマンス。サビでは冒頭で練習した振り付けを全員で踊る。高橋が“エクササイズになる”と言っていたが、そのステップは激しいもので、実に迫力のある振りだった。着席の会場だったため、観客は印象的な手の振りだけを一緒に踊ったが、4人の激しい動きに煽られて、観客の動きもダイナミックなものになっていった。途中のビートダウンでは、4人が手刀をくり出すような振りを踊ると、観客も一緒になって手刀をくり返す。ここは練習していたわけではなかったが、見事な一体感が生まれ、ライブは終演を迎えた。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
高橋愛<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

ところが、あまりに盛り上がったためにあべが“もう1回「CUT IT OUT!〜私が選ぶの〜」をみんなでやろう”と提案。今度は、あべもステージ脇で一緒になって踊り、さらなる一体感が生まれる中で、ライブは本当に終演となった。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)
槙田紗子<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

観客と一緒になって楽しい空間を作り上げたライブは、彼女たちならではのものだろう。そのアットホームな雰囲気は実に居心地がよく、あべ・高橋夫妻の自宅に遊びに行ったら、こんな感じなのではと想像してしまった。その一方でパフォーマンスは見応え十分。槙田の切れ味あるパフォーマンスはさすがと思わせるものだったし、藤井のダイナミックなパフォーマンスに目を奪われ、中西は終始にこやかな笑顔を振りまき、会場を明るく照らしていた。そして高橋は、MCでは天真爛漫に振る舞う一方で、パフォーマンスは緩急自在。凛々しくも妖艶な雰囲気をも醸し出す彼女からはスターのオーラのようなものが放たれていた。

それぞれに異なるバックボーンを持つ4人が集まったGOKI-GENs。その新章は始まったばかり。これからどう進化していくのか楽しみだ。

GOKI-GENs<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>

2024年1月20日(土)
よしもと幕張イオンモール劇場

M1.ザ・ゴキゲンズ
MC
M2.笑顔YESヌード(モーニング娘。カバー)
M3.SONGS(モーニング娘。カバー)
MC
M4.SEXY BOY〜そよ風に寄り添って〜(モーニング娘。カバー)
MC
M5.好きを言葉に変えて
M6.私
MC
M7.CUT IT OUT!〜私が選ぶの〜

槙田紗子<あべこうじ presents ~GOKI-GENs 武道館への道~ road4>よしもと幕張イオンモール劇場(2024年1月20日)

推し以上の存在とステージに立てるなんて、ヲタク人生で極みです

楽しかったです! でも、なんだか変な感覚でした。想像以上に余裕を持ってやれたんですよ。(アイドル)卒業から8年経ちましたけど、その間に成長したんだなって自分ながらに思いました。心の余裕があったんで、ライブが楽しめたんでしょうね。客席には久しぶりに見る顔もいっぱいあって。その顔も楽しそうだったんで、すごく嬉しかったです。ホント、感謝です。表に出ていない時間が長かったのに、舞台に立つとなったら観に来てくださるなんて、本当にありがたいことですね。

(高橋愛との共演は)すごいことが起きているなと思っていたんですけど……実は、自分のパフォーマンスのことでいっぱいで(笑)。話が矛盾していますね。昔よりは楽しむ余裕はあったけど、愛ちゃんと一緒にやれていることを噛みしめるまでの余裕はなかったですね。次のライブでは、もっと噛みしめてやりたいと思います。でも幸せでした。推し……私にとって愛ちゃんは推し以上の存在ですけど、そんな人とステージに立てるなんて、ヲタク人生で極みです。

今後はライブハウスでもライブをやりたいです。自分はライブハウスでたくさんライブをやっていたので、あの空気感で、今度はGOKI-GENsとしてやってみたいですね。

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