猫が『飼い主の愛を確かめる』ときにする行動5つ 見逃せないサインや絆を深める応え方まで
1.わざと邪魔をする
パソコン作業中にデスクや膝に乗ってきたり、本や新聞を読んでいるとその上に座り込む猫の光景はよく見かけますよね。リモートワーク中の方は特に苦労されているかもしれません。
猫飼いにおなじみの「愛猫が作業を邪魔してくる行動」は、まさに飼い主さんの愛情を試すような行動です。自分とその作業のどちらを優先するか、飼い主さんの反応を観察しているのです。
ついつい猫を無視したり、作業を継続するために移動させたりしがちですが、ほんのちょっと優しくかまってあげることで、猫は飼い主さんの愛情に安心することでしょう。
2.ゆっくりまばたき
猫同士は離れている相手と目が合ったときに、敵意がないと目を閉じることで伝えます。そのため、ゆっくりまばたきしてくるときは、飼い主さんに対して緊張や脅威がなく、信頼している証拠なのです。
この行動は、飼い主さんに対する愛情表現のひとつとされていますが、実は飼い主さんからの愛情を確認する行動でもあるのです。
愛猫がまばたきしてきたときの対応が、信頼関係を深める鍵になります。同じようにゆっくりまばたきを返してあげれば、猫は信頼されていると感じてとても安心するでしょう。ラジオ体操の「イチ、ニ、サン」の掛け声くらいがちょうどよいテンポです。
3.甘噛みや猫パンチ
じゃれて遊んでいるときによく出る「甘噛み」や「猫パンチ」などの、「甘えた攻撃」は飼い主さんの愛情を確かめるテストかもしれません。
猫は肉食動物なので、本気で噛まれたら大ケガをします。ところが甘噛みや爪を出さない猫パンチは猫が「これは怒るかな?大丈夫かな?」と飼い主さんの愛情の深さを試しているのです。
特に子猫はよく足に絡みついて噛んで来ることがあります。子猫は信頼し合える兄弟間で、噛んだりじゃれ合って獲物を仕留め方や噛む加減を学ぶため、その延長で信頼できる飼い主さんにもじゃれてくるのです。
4.プレゼント行動
かつて家と外を行き来させていた時代から、狩りをした猫は獲物を家の中に持ってくるということがありました。現在では、お気に入りのおもちゃを飼い主さんに持ってくることが多いでしょう。
猫がひとり占めせずにおもちゃを持ってくるのは、「狩りのできない飼い主へ母親代わりとして持ってくる」とか「自慢するために持ってくる」などといわれますが、共通しているのは、相手の反応を期待しているということです。
表向きの目的はそれぞれ違っても、飼い主さんの反応を見て自分が愛されているか確かめたいという控えめな期待が隠れているのです。
5.早朝に起こしに来る
朝早くに猫が起こしに来るのは、実は飼い主さんの愛情テストかもしれません。
猫は外が薄暗い時間帯が一番活動的です。子猫や若い猫は、目覚める時間も早く、鳴いたり、体の上に乗ってきたりして自分の要求に応えてくれるか確かめているのです。
これは小さい頃に習得した猫同士の家族愛の表現ですが、あまりにも毎回応えていると人間に対しても「これは正しい愛情表現」と覚えてしまうので、飼い主さんは自分のペースを守ることも大切です。
ただ、単純に猫が空腹という場合もあるので、続くときには夕食のタイミングもあわせて検討しましょう。
愛猫との絆を深めるための応える方法
愛猫からの愛情確認は、うれしい反面「ちょっと今はやめて」と思うときもあるでしょう。猫が愛情確認の行動を見せたときも、すべてに応える必要はありません。すべてに優しく応えるのは理想ですが、それよりも飼い主さんが自分らしく一貫した対応を心がけることが大切です。
猫は相手の行動パターンや、いわゆる「空気」を敏感に感じ取り、自分自身で予測できる反応を示してくれる相手に対して信頼を寄せる傾向があります。
たとえば、何度か優しく対応したあと、突然「忙しいからあっち行って」と邪険にするなど、反応が極端に揺れると、猫は不安になって、かえって甘えや要求が強くなることもあります。
一方で、いつも穏やかに同じように接していれば、たとえ「今は遊べませんよ」「飼い主はまだ起きません」という態度であっても、猫は飼い主のパターンを理解して決して嫌われているわけではないことがわかります。
猫との絆は安心感から生まれるので、飼い主さんは一貫した態度で愛猫に接するとよいでしょう。
まとめ
猫はいろいろな方法で飼い主の愛情を確かめようとしていますが、その理由は愛猫が飼い主さんのことが大好きで、もっと仲良くなりたいと望んでいるからです。
猫との暮らしで大切なのは、一貫した態度で愛猫に接することです。たとえ、飼い主の愛を確かめたいというかわいらしい行動であっても、すべての要求に忠実に応える必要はありません。むしろ、飼い主さんが自分の生活を重視し、猫に毎回ブレない態度で過ごすことが猫に信頼される大事なポイントです。