初の南海トラフ臨時情報で防災グッズの売上増加 6倍以上に急増した品目は?
■くふうカンパニーが調査 臨時情報後の支出変化
プロ野球ウエスタン・リーグに参加する「くふうハヤテベンチャーズ静岡」のネーミングライツを取得している「くふうカンパニーグループ」が、南海トラフ地震臨時情報発表後の購買行動の調査結果を公表した。被害予想エリアでは防災グッズの支出額が増え、中には前月平均の6倍以上に増加した品目もあった。
くふうカンパニーグループは生活の利便性や豊かさを向上させる事業を展開している、その中の1つに、1100万ダウンロードを超える個人向け家計簿サービス「Zaim」がある。
くふうカンパニーは8月8日に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報を受け、Zaimのデータを活用して購買行動の変化を分析した。調査期間は7月1日から8月13日。缶詰や麺類、水やトイレットペーパー、風邪薬や肌着など、災害対策関連の品目を対象に1000人当たりの支出金額を算出し、増減と推移を調査した。
その結果、静岡県を含む被害予想エリアでは、災害対策関連品目の支出総額が臨時情報発表後に大きく増えた。発表翌日の9日は7月の1日当たりの平均支出額の2倍、10日から12日の三連休も1.3~1.8倍に増加した。
■“最速”は「水」 伸び率は「消耗家電」
その中でも、最も早いタイミングで支出が増えたのは「水」だった。静岡県内でも薬局やスーパーなどで水を求める行列ができ、9日の午前中に水が完売する店もあった。
臨時情報発表後に支出が大きく伸びたのは電池や電球といった「消耗家電」。7月の平均と比べて、1日当たりの支出額が6倍以上に急増した。その他、缶詰やレトルト食品、麺類などの食料品や、ティッシュやトイレットペーパー類の消耗品も2倍以上の支出となった。米や穀類の支出は三連休にかけてなだからに上昇し、7月の約2倍まで増えた。
今回の調査結果について、くふうAIスタジオのデータ分析担当者は「南海トラフ地震については数年前から注目されておりますが、中でも今回の注意喚起は政府からの発信として初めてのものだったこと、さらにテレビで画面の脇に表示され続けるなど目に留まりやすい状況であったことなどが、消費が急激に伸びた背景にあると考えられます」と分析している。
くふうカンパニーは今年1月、今シーズンからウエスタン・リーグに参加しているハヤテ223と資本業務提携契約を結んだ。球団のネーミングライツを取得し、「くふうハヤテベンチャーズ静岡」と命名した。
(SHIZUOKA Life編集部)