「わかられますか?」が信頼度を左右する!正しい伝え方とは?【頭がいい人の敬語の使い方】
「わかられますか?」じゃわからない!
顧客に応対しているときなど、こちらの説明を理解してくれたかどうかを確認するため、こんな言い方をすることがありますね。
「説明をさせていただきましたが、わかられますか?」たしかに「れる」「られる」は敬語のキーワードの1つです。これをつけると、それだけで敬語になってしまうことは少なくありません。例えば、「行く」→「行かれる」、「来る」→「来られる」、「話す」→「話される」、「泣く」→「泣かれる」、「会う」→「会われる」・・・・・・など、あげれば枚挙にいとまがないほどです。
「先日、パーティに行かれたそうですね。会場で弊社の〇〇に会われたと聞きました。△△様が話されたことがとても印象深かったと申しておりました」
このように「れる」「られる」だけを使っても、そつのない敬語の会話ができあがります。「わかられますか?」もその活用範囲の広さに期待した敬語づかいだと思いますが、これはちょっと悪かったようです。「わかるか?」の丁寧な言い方は、
「おわかりになりますか?」
「おわかりでしょうか?」
が適切です。
「わかられますか?」との違いは明らか。ビジネスシーンでは、その差が仕事における信頼度さえも左右しかねないのです。
「わかる」だけではありません。「れる」「られる」が拒絶反応を示すような語を上表にいくつか挙げてみましょう。
25ページで「お・ご+~になる」という敬語表現を紹介しましたが、ありがちなのがこの表現にさらに「れる」「られる」をつけて、敬意が過剰な二重敬語になってしまうケースです。
間違いやすい「れる」「られる」敬語
【出典】『頭がいい人の敬語の使い方』著:本郷陽二