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佐藤たかみち×菊池修司「言葉は必要ないのが“相棒”」ーー舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』合同取材会レポート

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(左から)佐藤たかみち、菊池修司

舞台『ブルーロック -Re EPISODE 凪-』 が6⽉11⽇(⽊)〜21⽇(⽇)に東京・シアター1010、6⽉25⽇(⽊)〜28⽇(⽇)に京都劇場にて上演される。これに先立ち、凪 誠⼠郎役の佐藤たかみちと御影玲王役の菊池修司が合同取材会に登壇。前作の舞台『ブルーロック -EPISODE 凪-』のエピソードや役を演じる上での意識、“相棒”としての信頼関係について熱く語ってくれた。主なやりとりについて、詳細にレポートする。


■「もっと上へ行きたい」凪と玲王、再び

――前作の『-EPISODE 凪-』を振り返って、印象に残っているシーンは?

佐藤:たくさんあるんですが……オープニング、白宝のユニフォームを着て2人で出て、玲王に「行くぞ凪」と言われるシーン。特に千穐楽の、あの景色が今でも鮮明に覚えていて。熱かったんですよ、すごく。

菊池:俺が?

佐藤:そう。なんか(心に)ドカーンって来て、震えました。震えながら早着替えをしました(笑)。

菊池:千穐楽の時点では『-Re EPISODE 凪-』が決まっていたし、まだまだ行くぞって言う気持ちは意図的に入れたんだと思います。たかみちと一緒に、凪と一緒にもっともっと上に行きたいって気持ちはすごくあったので。それが出たんじゃないかなと。

佐藤:他にも本当にたくさんありすぎて! 最初に暗転から明けたときの景色だったり、トラップする瞬間だったり、チームZ戦で初めて敗北を味わうシーンだったり、ラストゴールだったり……『-Re EPISODE 凪-』のサプライズをしたときも。いろんな瞬間を今でも鮮明に覚えています。

菊池:自分も素敵な思い出がたくさんありますね。御影玲王を演じているという点では、二次セレクションのときに凪に見捨てられるあの瞬間は……やっぱり言葉にできないくらいの重さがのっかっていました。凪と和気あいあいしているところから物語が始まっているので、最初が楽しければ楽しいほど、あの重さも大きかった。役者として演じていく上で、心が重いときってすごく大変なんです。かつ、目の前にいる凪が、目をキラキラしながら次に進もうとしている、その姿に玲王としてズシンと来ましたし。当時の心境としてはあまり良い思い出とは言えないのかもしれないけど、御影玲王が一皮も二皮も剥ける瞬間の起点にもなっているので一番印象深いですね。

菊池修司

――お互いの役でグッと来たポイントは?

佐藤:玲王が凪の手を弾いてくるとこ。痛い!

菊池:そういうシーンだから(笑)。

佐藤:あの痛みに泣きそうになっちゃう。そのパワーがあるからこそ、次の凪のセリフを言いやすかったし、作ろうとしなくても湧き上がってきました。ブルーロックのユニフォームを着て再び出会う最後の最後のシーン、あそこで玲王が振り向いてくる瞬間は結構たまらなかったですね。

菊池:僕から御影玲王に伝えたいなって思うくらいのところがあって。別れた後に凪がいろんな敵と戦っていく姿や気持ちを、御影玲王がちゃんと見ていたら、知っていたら違う結末もあったんじゃないかって。凪が自分でもがいて苦しんで成長するさまっていうのは、やっぱりそれくらい素敵でした。だからこそ「俺、頑張れ」とも思いますし。そういう部分に舞台ならではの面白さっていうのも感じていましたね。凪もたかみちも作品を通じて成長していった。僕が言うのも烏滸がましいですが、最初のたかみちを知っているからこそ、今こうやってセンターに立つ姿を見ると、かっこいい男になったなって思います。凪としても、玲王と別れてから模索し続ける姿は一人の男としてかっこよくなっていく。途中からどっちとして見ていたかわからない。たかみちとして見ていたつもりが、凪にも見えていました。

――凪と玲王を演じてみて、感じた魅力とは?

佐藤:玲王って、言い方が良いのかわからないですが、本当に面倒くさいじゃないですか。こじらせているというか。

菊池:オレが?

佐藤:玲王が(笑)! でも僕は、そこが逆に素敵だなと思っています。そこまで面倒臭くなれることって、男の友情ではあまりないと思うんです。どんなに仲良くても合わない部分があれば、切り捨てちゃうことだってできるから。でも、ここまですれ違って、イライラしてモヤモヤして面倒臭くなれる玲王は素敵だし、成長につなげられる御影玲王はかっこいいなって思います。

菊池:玲王を演じていて一番思うのは、いろんなブルーロックのエゴイストがいるなかで、やっぱり凪にしか目がいかない男なんだなということ。そもそも凪を世界一にするって決めている、そこを自信満々に言えるかっこよさがある。何か他人のためにできる魅力がたくさん詰まっているキャラクターです。凪に捨てられた後に一人で立ち上がっていくさまは、誰よりも人間味があって生命力が強い男だなってものすごく思います。でも、彼にとって必要な人間は凪誠士郎という男で。自分でも立てるけど、それだけでなく凪を追い求める姿っていうのは御影玲王にしか出せない魅力じゃないかなって。

佐藤:あっ、すみません! 僕は凪のことを語るんでしたね。玲王の魅力言っちゃってた(笑)。

菊池:うん、ありがとう(笑)。

佐藤:僕が凪に魅力を感じるところは、奥底にすごい熱い感情、炎を持っている人間であること。いい意味で子供っぽいなと思っているんです。好奇心というか、気持ちの赴くままというか。熱の向け方が無邪気で、素敵でかっこいいですし、自分もそうありたい。面倒臭いと言いつつも色々な決断をして、玲王との別れを決めたけど、その先にあるのは玲王との約束なんです。そこまで友達との約束を強く思い続けることのできる人間ってなかなかいないですよね。

――今作の『-Re EPISODE 凪-』では、前作よりもさらに凪と玲王の関係に深く迫っていく内容になるとのこと。二人の関係性をどのように作り上げていきたいですか?

菊池:彼は感じたものを受け取ってくれる感覚派なので。どれだけ自分が玲王として凪に与えられるか、どれだけ菊池修司が佐藤たかみちに感情を与えられるかを大事にしていったら、おのずとお互いの関係値ができて、ディープな姿をより見せられるはず。そのあたりは稽古段階から果敢に挑んでいきたいなと思っています。

佐藤:前作でいうと、凪が落ち着いているシーンは基本的に玲王がものすごく頑張っていた。そういうときの玲王の、修司君の姿を見ると何段階かギアが入る。ほかのキャラクターたちもそうなんですけど、自分がステージに立っていないときも頂けるものがたくさんあるんです。今度は、自分もそんな風に与えられたらいいなって思いました。

■すれ違いも衝突も越えて

佐藤たかみち

――これまでの共演を経て、相棒としての信頼が深まったと感じた瞬間やエピソードを教えてください。

佐藤:前作が一番深まりましたね。以前にも別作品で共演していて、またご一緒して、凪と玲王という関係性になって……凪と玲王みたいに揉めることもあったし、すれ違うこともあった。でも、そのバトルあったからこそ、信頼感が深まったんだと思います。衝突して、そこからまた積み重ねた先にあるものっていうのはすごくかけがえのないものだと思っています……すみません、なんか上手いこと言えなくて。

菊池:じゃあ、僕からもうちょっと補足しますね(笑)。

佐藤:お願いします!

菊池:僕はすごく覚えているんですけど、たしか『-4th STAGE-』のときに劇場入りしてから2人でごはんに行ったんです。牛タンのお店に。

佐藤:行きましたねー!

菊池:それまでは、なかなかお互いの気持ちを知る機会がなかったんです。ごはんを食べながらもちろん役の話とか、たかみちの想いや僕の想いも喋りました。初めて伝え合えたそのときから、少しずつ歯車が合い始めた気がしていて。僕もよく相棒ってなんだろうって考えることがあるんですけど……お互いの想いを知って、信頼をし合ってから臨んだ『-EPISODE 凪-』では、「俺たち相棒だよな」と言葉を交わさなくても、それぞれのベストを尽くしたときに相棒になっていくんだなということをすごく感じました。言葉が必要ないのが相棒だなと思いましたし、それを少し体現できたのが前作。今作ではよりディープに、繊細に届けられたらと考えています。

――体力面では非常にハードな作品。体づくりなど意識されていることは?

佐藤:ステージングをつけてくださっている船木(政秀)さんとアクロバットを練習しに行っています。技が完全にできなかったとしても、練習過程で培った体の感覚が別の動きに生かせるんです。今回も新しくできそうな技があって。新技が披露できるのが楽しみですね。

菊池:舞台『ブルーロック』をやらせていただいているここ3年ほど、日頃からジムに行くようにしています。体力勝負でもありますし、衣裳も体のフォルムが目立ちますからね。サッカーをしている男たちかどうかっていうのは、体のフォルムや体力的なバテ感が大事になってくるので。

佐藤:いい体してますもんね。

菊池:ありがとう。やっぱり、舞台としてはかなりハードですね。『-4th STAGE-』までは潔世一が主軸だったこともあって、そこまで体力を削られていた印象はなかったんですけど、前作の『-EPISODE 凪-』はもう!

佐藤:(潔世一役の竹中)凌平君の大変さがわかったよね。

菊池:そう。凌平君が本当にすごかったんだなと感じる作品でもありました。

佐藤:一番すごいなって思ったのは、試合をしながら長セリフを喋ること。スピード感を持ちつつ、スピード任せにしてないがしろにするわけにはいかない。内容は他の人との会話じゃなくて、自分の信条だったり誰かに向けての気持ちだったりするんですけど、その部分は演出の伊勢(直弘)さんが大事にしていたところでもあります。

――ご自身の‟エゴい”部分はどこだと思いますか?

菊池:自宅でいかに充実した時間を過ごすかを追い求めているところ。短縮できる時間はできるだけ短縮して、使いたいところに時間を使うというエゴさです。昔からなんですけど、部屋のスイッチを押す動作も嫌で、全部声で操作できるようにしてあるんです。

佐藤:スマート! かっこよ! 「おやすみ」って言ったら?

菊池:全部の電気が消えて。

佐藤:「行ってきます」って言ったら?

菊池:全部消える。

佐藤:すご! ハイテクやん……。

菊池:「ただいま」って言うと5か所くらい一気に電気がついて、好きな音楽が流れて……なんか言っていて悲しくなってきた。寂しい独身男性を極めてる気がする(笑)。“家電馬鹿”まではいかないですけど、最先端のものが結構好きですね。

佐藤:僕はオタクで収集癖があるので、特に“誰もが持っているけど捨てられがちで、後々価値が出てくるもの”が好き。そのなかでもエゴいなって思うのは、週刊漫画雑誌ですね。紙でずっと持っておきたいんです。中学3年からずっとファイリングを続けていて、好きなページを切り抜いて取っておくんです。大人気になった作品の連載開始号を持っていると優越感を感じるのがエゴいですね。もちろん、『ブルーロック』も手元にあります!

――『-Re EPISODE 凪-』の公演に向けて、意気込みをお願いします。

菊池:より、凪と玲王のディープな部分をお見せできたら。前作やっていたからこそ届けられることもありますし、今作はキャストも変わることもあって違った側面にもなる。このカンパニーで、このキャストが集まった最大値はまったく違うものになるはず。前作を見た方も見ていない方も、『ブルーロック -EPISODE 凪-』という作品を楽しみにしていただけたら。きっと大満足できるものを届けられるカンパニーだと自信をもって言えます。ワクワクした気持ちを胸に、ぜひ劇場に来ていただけたら嬉しいです。

佐藤:新しく変わる部分もあり、僕たちから見える景色もお客さんから見える景色も前作とは全く違うものになるのではないでしょうか。そのためには、僕たちが新しい気持ちでスタートして、いろんなものを受け取って、物語のなかに入り込む。そうしたら、自ずと見てくださる方たちも物語に引きずり込むことができるのかなって。僕たちはとにかく物語に深く潜り込んでいって、見ている皆さんをこの作品に引きずり込みたいと思います!

取材・文=潮田茗 撮影=オフィシャル写真と潮田茗

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