尾上眞秀が初舞台を踏んだ『音菊眞秀若武者』、中村芝翫演じる武蔵坊弁慶が見せる『御摂勧進帳』をテレビ初放送
CS放送「衛星劇場」では、毎日平日午後4時から歌舞伎を放送されている。10月は『音菊眞秀若武者』(おとにきくまことのわかむしゃ/2023年5月)と、『御摂勧進帳』(ごひいきかんじんちう/2021年6月)をテレビ初放送することが発表された。
『音菊眞秀若武者』本演目で初舞台を踏む初代尾上眞秀が岩見重太郎を勤め、前半では女童姿で愛らしい舞を、後半では少年剣士の姿で狒々との勇ましい立廻りを披露する。
国守の祝いの宴が催される山里曲輪。そこへ剣術指南役に連れられ一人の女童がやってくる。国守のもとで奉公することになった女童は、可憐な舞を披露し宴を盛り上げる。ところがそこへ、大狒々(ひひ)に村を襲われ困り果てた村人たちが。話を聞いた女童は自ら狒々退治に名乗りを挙げる。驚く人々に、女童は自らの正体を明かし…。
番組冒頭には尾上眞秀の初舞台記念特別インタビューも放送(聞き手:吉崎典子)
『御摂勧進帳』は大らかで豪快な、もう一つの勧進帳。兄頼朝と不和になり、都を落ち行く源義経は、武蔵坊弁慶ら家来とともに山伏に姿を変えて奥州平泉を目指す。その道中、一行は加賀国安宅の関で関守の富樫左衛門と斎藤次祐家らの詮議を受ける。主君を命懸けで守ろうとする弁慶の忠義心に心打たれた富樫は、義経一行と見破りながらも通過を許しますが、斎藤次の疑いは晴れず…。
弁慶が番卒の首を次々と天水桶に投げ込み、金剛杖で芋を洗うような動きを見せることから、通称「芋洗い勧進帳」とも呼ばれる豪快な荒事のひと幕。中村芝翫演じる武蔵坊弁慶が見せる、金剛杖で芋を洗うような動きに注目。