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…はい!?作り話をし続ける母。否定してはダメだとわかっていても #母の認知症介護日記 228

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アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。

オシャレが大好きな母・あーちゃんは、衣装持ち。しかし、洗濯機で洗えるような素材の服がわずかしかなく、施設に持っていく洋服選びには苦戦しました。なんとか見繕って持って行った服も、着た後に洗濯をしているのかどうか区別がつかなくなっていて、ワフウフ姉妹はちゃんと清潔を保てているのか心配しています。さらに、物盗られ妄想も継続中で、大事なものをバッグに入れて食堂に持参する徹底ぶり。なぜかその中には、ブラジャーまで入っていて、見つけたワフウフさん姉妹は仰天しながらも「誰が盗るの!?」と思わず笑ってしまいました。

早く落ち着いて…!

施設に入居した翌日、あーちゃんは愛用していたウィッグをあっさり外し、私たちが使用するかどうかを聞かないと取り出してこなくなっていました。そして、突然ウィッグを着けた自分の姿を鏡で見て「わざとらしいわね、このウィッグ」と言い始め、ワフウフさん姉妹がサイズが合っていないウィッグは似合わないと正直に伝えると「じゃあ、着けるのやめるわ!」と自ら卒業宣言。そのまま、本当にウィッグを着けなくなりました。

ある日、施設に行くとあーちゃんが開口一番に父が施設に来た話をしてきました。

※たんたん:ワフウフさん姉妹の父。あーちゃんの夫。

施設には、私たち姉妹以外の面会があれば連絡をもらえるよう話をしていますが、連絡は一切ありません。

また別の日も、別の話を聞かされます。

話の出所を確認すると……。

またもや、あーちゃんの作り話であることが判明。

さらに話は続き……。

またもやすぐにバレる作り話。

作り話にはいろいろなバリエーションがあるようで……。

いろいろな話を聞かされることに……。

父が登場する話をするあーちゃんはどこかうれしそうに見えて、どんな形であれ父が自分のために動いていてほしいと期待している本心が見えた気がしました。

否定してはダメだとわかりつつ、素で冷たい返事をしてしまうことも……。環境の変化による混乱からきているものだと思うので、早く落ち着いてくれることを願うばかりです。

ある日のこと。施設に行くと、あーちゃんが開口一番に「『ご主人様がいらっしゃいました』って言われたのよ!」と言いだしました。施設には私たち姉妹以外が面会に来たら、必ず連絡を入れてもらうようにお願いしてありますが、もちろん連絡はなし。おそらく、スタッフさんと話しているうちに、話の内容が脳内変換されていったのでしょう……。

また別の日には、父が叔父(あーちゃんの兄弟)に連絡をして「離婚の手続きを進めている」と言っていたらしいと話したあーちゃん。叔父から電話がきたという話でしたが、施設に入居する際にあーちゃんは携帯電話の番号を変えていて、その番号を叔父は知りません。つまり、これも作り話。父に関する作り話を、どこかうれしそうに話すあーちゃんの姿を見ると、どんな形であれ父には自分のために動いてほしいと望んでいるのだと感じます。

あーちゃんの作り話はこれだけでは終わらず、次々と新しいエピソードが口から出てきます。環境の変化による混乱からきているものだと思うのですが、否定してはいけないとわかっていても、何度も聞かされるうちに、つい冷たく答えてしまうことも……。早く落ち着いてくれるといいのですが。

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あーちゃんの作り話は、どれもすぐに作り話だとわかるような内容でも、聞いているほうは混乱してしまいそうです。それだけ、今のあーちゃんにとって新しい環境に順応するということは、とても大変ということを感じさせますね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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