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安田章大「明るいエロっていい」古田新太・青木豪との7年ぶりタッグ『音楽劇 ポルノスター』東京公演開幕へ

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『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

安田章大主演の『音楽劇 ポルノスター』が、大阪公演を経て2026年3月28日(土)から東京・新国立劇場 中劇場にて東京公演がスタートする。2019年の『マニアック』以来、安田章大×古田新太×青木豪がタッグを組んだ本作の、東京公演初日を前に実施されたプレスコール及び会見の模様をレポートする。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

ブラックユーモアたっぷりだった『マニアック』に続く今作は、舞台というクローズドな場所だから上演できる、裏を返せばテレビでは決して放送できない、エロティックかつポップなディスコサウンドにあふれたディープな世界観が広がっていた。

プレスコールで披露されたのは3シーン。まずは物語の序盤、私立探偵の森田林深志(安田章大)とその姉の緑(山崎静代)が、母親の葬式帰りに探偵事務所で会話をしているシーンから。そこに依頼人の鶏野村誠也(古田新太)と娘のマリア(川島海荷)親子がやってきて、夢園ドリオ(小松利昌)という男の捜索を依頼する、という物語の起点が描かれる。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

安田と山崎の共演は、前述した『マニアック』ぶりとなる。今作の安田は私立探偵という役柄。少なくとも序盤のうちは、すごく熱血だったり冷徹だったりといった、わかりやすいキャラクター性ではない。女性との交際経験が少なく、恋愛のせいで人間関係に気まずさを持ち込みたくない奥手なタイプ。それでいて人並みかそれ以上に、性への好奇心が旺盛な一般人といった印象が序盤のシーンから漂っており、安田の放つフラットな空気感に驚かされた。この男が、どういった形で作品の掲げる“不条理犯罪ファンタジー”に関わり、人として変わっていくのか、それとも変わらないのか。安田の佇まいが、やがてどんな色に染まっていくのか、目が離せない。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

その姉を演じるのは、南海キャンディーズのしずちゃんとしてはもちろん、役者としても高い評価を得る山崎。弟のプライバシーに関わる、どちらかというと下世話な話題を嬉々として聞き出そうとするなど、やや変わり者の姉像をさらりと表現。何気ない姉弟の会話なのに、その会話のテンポでクスッとできてしまうのは、安田と山崎の経験値の賜物だろう。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

依頼人として登場する鶏野村誠也を演じる古田新太は本作の発起人の1人。彼が作・演出の青木豪と「感じ悪いミュージカルをやりたいね」と話したところから本作が動き出したのだとか。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

そんな古田は、歪な家族の一員を演じる。お披露目された2シーン目では、裸に拘束具をまとい、壁に磔にされた衝撃的な姿で登場。その傍らには川島演じる娘のマリアと、妻の令美(高岡早紀)の姿。大人しい箱入り娘に見えたマリアは父親を汚い言葉で罵り、令美には父親をムチでしつけるよう命じる。一連のシーンを心底楽しんでいそうな古田と、日頃のイメージからのギャップが激しい川島の会話のチグハグさは、本作の謳うナンセンスさそのものだ。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

絵面と言葉だけを切り取ればハードな内容なのだが、直後にはバブリーな楽曲に乗せて歌い踊る古田と高岡のデュエットナンバーが流れ、不思議と気持ちは軽くなる。本作は音楽劇とあって、音楽の担う役割も大きい。音楽監修を手がけるのは、“日本に再びバブルを起こす”を掲げて活動する地下セクシーアイドルユニット「ベッド・イン」の益子寺かおりと中尊寺まい。彼女たちが生み出す景気のいいナンバーも、本作を語る上で欠かせない要素となっている。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

音楽という点では、今作も安田のギター演奏が楽しめる。ミメル(益子寺かおり)の歌唱にあわせて、ジョナ(中尊寺まい)とギターセッションを披露。思わず身体を揺らしたくなるようなゴキゲンなナンバーを全身で楽しむ安田の姿も必見だ。

さらに、鶏野村ファミリーが追うAV男優兼薬剤師のドリオを演じる小松利昌、マジシャンの長稲仁成を演じる村木仁、行方不明中の深志たちの父親・森田林一則を演じる南誉士広ら、手練れの俳優陣が揃う。いずれも他の登場人物に負けない濃い人物たちなのだろう。彼らがどんな形で、作品の狂気的で前衛的な世界観を支えるのか、ぜひ劇場で確かめてみてほしい。

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

『音楽劇 ポルノスター』プレスコール画像

会見で安田は「明るいエロっていいですよね。最高です」と笑顔で語った。不条理が渋滞し、常識が通用しないなんでもありの世界。頭を空っぽにして、この舞台でしか味わえない狂気とポップさを全身で浴びてほしい。

会見レポート

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

プレスコール後は囲み取材が実施され、青木豪(作・演出)、安田章大、古田新太、高岡早紀、川島海荷、山崎静代が登壇。キャスト陣がカンパニーの雰囲気や作品への思いを語った。

大阪公演での思い出を聞かれた安田は「みんなで飲み交わした時間が多かった。芝居もしっかり作り上げて、裏でちゃんと話もして」と振り返る。普通の居酒屋で飲んでいても周りに騒がれなかったエピソードも披露し、古田が「人気がないから」と笑いを誘う。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

安田とは約10年ぶりの共演となった高岡早紀は、「もっと若々しかったよね」と笑顔を見せると、安田が「やめてください! しっかりと渋くなりました。いや、自分で言うのはなんやろな(笑)」とセルフツッコミを入れる場面も。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

川島海荷は「キャストを見た時に怖いなと思った。みんなキャラ強なので。でも波長が合っていて不思議なカンパニー」と笑顔。山崎静代は「相方の山ちゃんと一緒にいるより、ここの方が心地いい」と明かし、「山ちゃんが『女優ぶってる』って言うので、思いっきり(女優)ぶってやろうと思う」と意気込んだ。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

作・演出の青木豪は「大阪のお客さんもだいぶ楽しんでくださったので、東京も安心して見ていられる」とコメント。ニコニコとカンパニーを見守る姿に、信頼と手応えが感じられた。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

座長としての意識を聞かれた安田は「このメンツで立っている時、別に自分が胸張らなきゃいけないみたいなのはない。みんながちゃんと一つになって立っているので、全員がバトンを渡していっているという感覚」と答える。古田も「本当に頼りになる。どんなカンパニーに行ってもこいつだけは許さんみたいなやつはいるけど(笑)、今回はそれがない。みんな頼りになる」と、独特な古田節で太鼓判を押した。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

最後に安田は「この作品でしか観られないキャラクターたちが、舞台上で暴れています。テレビでは流れないような舞台だからこその僕らの芝居を観にきてください。明るいエロっていいですよ。最高です」と来場を呼びかけた。

『音楽劇 ポルノスター』囲み取材

PARCO&CUBE produce 2026『音楽劇 ポルノスター』は4月12日(日)まで新国立劇場 中劇場にて上演。

取材・文・撮影=双海しお

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