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秋アニメ『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』ジュリアス役・加藤渉さんインタビュー「ジュリアスにとって、スカーレットは『おもしれぇ女』なんだと思います」【連載06】

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

シリーズ累計200万部(漫画、電子含む)を突破するファンタジー小説『最後にひとつだけお願いしてもよろしいでしょうか』がTVアニメ化。2025年10月3日よりTOKYO MX・BS11・群馬テレビ・とちぎテレビ・MBS・CTV・AT-Xほかにて放送中です。

本作は、“武闘派公爵令嬢”スカーレットによる痛快ファンタジー。第5話は、ゴドウィンがスカーレットに向けて発砲をするも、ジュリアスがそれをかばって被弾する衝撃の展開に。その後、ゴドウィンを文字通りにボコボコにして、ブッ飛ばしたスカーレット。ジュリアスも無事で、ふたりにいい感じの空気が流れ始める!かと思いきや……。

アニメイトタイムズでは、本作の見どころをキャスト・スタッフに聞くインタビュー連載を実施! 連載第6回目は、ジュリアス・フォン・パリスタン役の加藤渉さんに、ここまでの物語を振り返ってもらいつつ、今後の見どころについても語ってもらいました。

 

 

【写真】秋アニメ『さいひと』ジュリアス役・加藤渉が語る、“スカーレットはおもしれぇ女”と感じる理由

ジュリアスはスカーレットが興味のある対象のままでいてほしいのかも

──スカーレットをかばうジュリアス、その後、無事だった彼はスカーレットを口説くようなそぶりを見せるも、彼女に対して「おもちゃ」呼ばわりととんでもない発言をします。それも含めて、ジュリアスらしさが詰まっていた第5話でした。

ジュリアス役・加藤渉さん(以下、加藤):現実で「おもちゃ」なんて発言をする人間がいたら、とんでもないですよね(笑)。ただ、個人的には「そんな意地悪な一面も魅力的」みたいな評価になればいいなと思いながら、演じていました。スカーレットはちゃんとイラついて、ジュリアスにストレートな反応をしてくれていますが、視聴者のみなさんはどう思っていらっしゃるのか気になっています。ジュリアス、大丈夫ですか? 魅力的に映っていますか……? ぜひ教えてください!

 

 

──スカーレットへの気持ちも気になるところです……!

加藤:ジュリアス自身もスカーレットに対しての気持ちをちゃんと把握できていないのかもしれません。恋愛感情うんぬんは置いておいて、僕はジュリアスが今のスカーレットとの関係性を楽しんでいるのかなと感じました。ジュリアスは、これまで自分が出会ってきた大抵の人間は、第一王子の自分におべっかを使ってくるような、くだらない人間ばかりだと思っているんです。

一方で、スカーレットは自分からいかないと絶対に関わってこない異質な存在であって。通俗的な言い方をすると、彼にとって、スカーレットは「おもしれぇ女」なんだと思います(笑)。

──なるほど(笑)。

加藤:だから、スカーレットの反応をとにかく楽しみたいのだと思います。瀬戸(麻沙美)さんが以前の対談で「ジュリアスは少年のような一面がある」とおっしゃっていましたが、スカーレットに対するジュリアスの言動は、まさに好きな子にちょっかいを出す子供みたいだなと感じました。それゆえの「おもちゃ」発言とも言える気がします。

恐らく、ジュリアスはスカーレットが興味のある対象のままでいてほしいのではないでしょうか。彼女が自分になびきすぎたら、退屈な存在の一人になってしまうかもしれない。それがジュリアスは怖いのかもしれません。

 

 

──これまで出会ってきた多くの人間と同じようになって欲しくない。

加藤:かといって、まったく興味を持たれないのは悲しいから、ちょっと挑発的なことを言って目線を向けてもらっているのかなと。そういう風に考えると、ジュリアスはやっぱり子供みたいな一面があるし、かわいいところがあるなとも思います。

 

 

第5話のアフレコはかなりハードルが高かった

──第5話のアフレコはいかがでしたか?

加藤:ジュリアスを演じるにあたって「とにかく気品を大事にしてほしい」というディレクションがあって。第1話からそれを意識しながら演じるのが大変でした。特に第5話はセリフが長く、そして言葉遣いも難しくて。僕的にはかなりハードルが高いアフレコでした。

──第5話でそのハードルを超えたことで、第6話以降のアフレコはスムーズになった。

加藤:そうですね。第6話以降はジュリアスの丁寧な言葉も本当に言いやすくなりました。あと、アフレコのとき、僕はとあるミステリアスな方との関係を思い出していました。その方は「私は友達がいません。人間関係にラベルを付けたくない、関係性に名前を付けたくない」と言っていて。そういう発言をするその方が、すごく気になって仕方なくて。

 

 

──それは、ちょっとジュリアスにとってのスカーレットという関係性と似ているのかも。

加藤:そうかもしれないです。オーディションのときにも、「あのときの記憶を引き寄せたらよりジュリアスに没入できて楽しいだろうな」と思いながら演じていました。

──自分の経験・記憶と重ねながらアフレコされていたんですね。

加藤:お芝居はそうしたほうが楽しいことが多いですし、個人的にはモチベーションも上がります。結局、その気になる存在とは何の関係にもなれませんでした。ただ、本作、そしてこのインタビューでのお話を通じて、いまさらですけど、関係性にラベルを付けたくないといったあの人の気持ちが少し分かってきました。曖昧なままの関係がいいという人もいるんだなって。

 

第6話はゲームでいうところの第二章のはじまりのような感じ

──第1話~第4話までのなかで印象的だったシーンを教えてください。

加藤:ナナカの登場シーンは衝撃的でしたね。線の細い筋肉質な少年がメイド服を着せられるという……。これはきっと、作品の外の世界にいる大いなる存在の意思が働いたのだろうなと思いました(笑)。最高です。これからジュリアスとナナカの面白いシーンもあるので、期待していてください。

 

 
第4話で登場したアルフレイムも、いいキャラクターでしたよね。求婚のテンポも笑いましたし、硬い彼を倒す方法が「脳震とう」というのも面白かったです。あんないいキャラクターが一瞬だけの登場で終わるわけがないので、楽しみにしていてください。

──悪逆な者たちをスカーレットが鉄拳制裁する様がスカッとする本作。加藤さんは、どんな瞬間にスカッとしますか?

加藤:スカッとするというのは気持ちいい、笑えるということかなと思うのですが、僕が笑っているときって、ネタ投稿を見たときなんです(笑)。それを友達に送りつけることもあって。「これは会心のネタを使って友達に返答できた!」と思ったときにはスカッとしますね。

──それは、例え友達から反応がなかったとしても?

加藤:そうですね。「えっ、どういう意味?」っていう返信がきたときは悲しくなりますが(笑)。とにかく、くだらないこと・冗談を考えているときが楽しくて、好きです。

 

 

──そうすることで、ストレスが解消されるときもある。

加藤:そうですね。冗談に救われているなって感じるときは結構あります。冗談がなかったら、息苦しくて仕方ないかもしれません。

──本日は色々なお話をありがとうございました。最後に、第6話の見どころを教えてください!

加藤:第6話からはゲームでいうところの第二章みたいな感じで、新しい物語がスタートします。そのなかでも第6話は、起承転結でいうところの「起」に当たるのかなと。新たなキャラクターも多数登場するので、期待していてください。新キャラクターを演じるキャストの方々がアフレコに参加したことで空気もまたひとつ変わって楽しかったです。

あと、個人的にはあるムキムキのおっさんに注目して欲しいです。スカーレットを主人公とした乙女ゲームがあるとすれば、ジュリアスはもちろん、アルフレイムもきっと攻略対象になるでしょう。ただ、そのムキムキのおっさんが果たして攻略対象になるのかどうか……。みなさんの意見をぜひ聞きたいので、いつか機会があれば議論を深められたらと思っています。


 
[取材・文 M.TOKU]

 

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