未来の研究者? 湘南アイパークフェスに3500人
医療や健康分野の研究開発拠点「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)=村岡東)=で20日、最先端のサイエンスに触れられるフェスタが開かれた。普段は非公開の施設を一般開放。親子連れなど約3500人が来場した。
目玉は24の入居企業や大学によるサイエンスの体験や展示だった。皮膚科専門の製薬会社マルホ(株)が出展した「ぬりぐすり博士になろう」では、白衣を着た子どもがクリームづくりに挑戦。水とオリブ油、乳化ワックス、アロマオイルを混ぜて完成させた。平塚市から訪れた小学4年の女の子は「上手にできた」と笑顔。30代の父親は「昨年もイベントに来た。私や妻のように理科が好きになってほしい」と我が子を見守っていた。
また(株)ニコンソリューションズでは、実体顕微鏡を使って昆虫を観察。横浜国立大学×CurioSeedsのスタッフがオリジナル香水づくりをレクチャーしたブース周辺には、甘い匂いが漂っていた。
「未来の食べ物」と銘打って培養肉の概要や作り方を紹介した(株)オルガノイドファームの山木多恵子代表は「バイオ実験の楽しさをたくさんの子に知ってもらえたら」と期待感をにじませた。
会場では、日本初のプロマインクラフターやお笑いコンビによるステージのほか、謎解きをしながら施設を巡るスタンプラリーも行われ、いずれもにぎわっていた。
湘南アイパークは、2018年4月に武田薬品工業(株)が産官学の連携拠点として開設した。現在は約180社の企業・団体が集積。サイエンスの魅力を感じてもらおうと年に一度、学園祭のような場を目指してフェスタを開催している。