Yahoo! JAPAN

新チームの青写真 バスケットボール男子④ 大分舞鶴 高さの不利を覆す3点シュート成功率で復権目指す 【大分県】

オー!エス!OITA

高さに対抗するためにシュート力とディフェンス力を磨いた

 3年生が卒業し、新チームはどのような青写真を描いているのか。本シリーズでは、バスケットボールの県高校新人大会で4強入りし、九州大会への出場権を得たチームの現在地を整理。さらに強化ポイントをチェックしながら、今後の動向を占う。男子の第4回は、王者奪還に向けて3点シュートとディフェンスを強化している大分舞鶴。

 

【チームパラメーター】( )は昨年の数値

オフェンス 7(6)

ディフェンス 7(6)

リバウンド 6(7)

シュート 8(7)

3点シュート 8(7)

高さ 6(8)

 

 王者復権は近い。そう印象付けたのが、2月の県高校新人大会の準決勝・別府溝部学園戦だった。脅威の3点シュート成功率で、終盤までリードする展開に持ち込んだ。逃げ切ることはできなかったが、2mを超える留学生を擁するチーム相手に互角に戦えることを示した。池田剛監督は「高さに対抗するためにシュート力とディフェンス力を磨いた。これまで相手の留学生に支配されるのは仕方ないという雰囲気があったが、今は立ち向う姿勢がある」と実感を込めた。

 

 別府溝部学園戦では、前半が終わった時に3点シュートの成功率は50%を超えていた。コートに立つ5人全員がシュートを狙い、「いい連鎖反応を生み出した」(池田監督)。次々とシュートが決まったのは練習のたまものだった。ノーマークの状態で3点シュートの成功率6割を目指し、毎日シュートを打った。可視化できるように毎日記録を取り、ホワイトボードに記した。

 

激しいボールマンプレッシャーでリズムをつくった

 

 最初は到達できない目標という空気があったが、徐々に成功率は上がり、今では児玉光(1年)を筆頭に6割の成功率をコンスタントに記録できるようになった。ドライブからのジャンプシュートを得意としていたブラックウェル真秀(2年)は、「アイツができるなら俺もという空気になり、練習の取り組みが変わった」とチーム内の変化を感じた。苦手だった外角シュートを覚えプレーの幅が広がり、チームの得点源へと成長した。

 

 九州大会は各県3、4位代表で争うBパートの出場となるが、「公式戦でシュートを打てるタイミングをつかめればいい」(ブラックウェル)と練習の成果を試す場と捉えている。春休みは例年以上に県外遠征を組み、激しいボールマンプレッシャーに加え、素早いローテーションで簡単にシュートを打たせない守備を成熟させる。さらに高さの不利を覆す3点シュートの成功率を高める。2018年の全国高校総体出場以来、全国大会から遠ざかっている大分舞鶴だが、確固たる自分たちのスタイルを見つけた。6月の県高校総体で王者奪還に燃えている。

 

ドライブで切れ込むブラックウェル真秀

 

 

(柚野真也)

 

【関連記事】

おすすめの記事