犬が『人間に腰を振る』心理４選 主な理由や飼い主がしてはいけないNG行為まで解説
犬が「人間に腰を振る」心理
犬が何かにしがみついて腰を振っている（マウンティング）と、どうしても性的な行動だと思われますが、必ずしもそうではありません。
とはいえ、その行為を目にしてしまうと困惑してしまう飼い主さんも少なくないでしょう。
そこで今回は、犬が「人間に腰を振る」心理について解説します。愛犬の心理や行動の意味を正しく理解しておきましょう。
1.自分の優位性をアピールしたい
犬が人間に対して腰を振る行動の理由として、『相手に対して優位性を示している』ということが考えられます。簡単にいえば、その行動をすることで「自分の方が強いんだ！」ということを示しているのです。
犬同士でも、相手に覆いかぶさったり押さえつけるように腰を振ったりして優位性をアピールすることはめずらしくありません。大人しくそれを受け入れれば、相手の方が上だということも受け入れていることになり、抵抗すれば関係性についても優位性を争うことだとされています。
小さな子どもや甘やかしてくれるお父さんなど、家族の中で特定の人にだけ腰を振る行動をする場合は、このような心理でおこなっている可能性があります。この場合、普段一番お世話をしてくれている人やしつけをメインで担当している人などには、あまりしないでしょう。
2.遊んでいるつもり
犬が人間に飛びついたりしがみついたりして腰を振るとき、単純に遊んでいるだけの場合もあります。
犬は全身を使って遊ぶ動物なので、犬や人間、またはぬいぐるみなどに対してこのような行動を取ることがあるのです。遊んでいる最中で興奮状態になってしまい、マウンティングに移ることも多くあります。
特に、犬がマウンティングをしたときに、飼い主さんが笑ったり大声を出したりといった反応を示すと、「飼い主さんも喜んでいる！」と勘違いして遊びのつもりでくり返すことも考えられます。
3.体力があり余っている、ストレス発散したい
犬は、体力があり余っているときやストレスが溜まっているときにも、腰を振る行動をすることがあります。心身のパワーを発散するためにその場をグルグルと走り回ったりするのと同じ感覚で、マウンティングするのです。
散歩の量が少ないなど体力的な問題だけでなく、スキンシップやコミュニケーションが不足して寂しさがストレスになることも。そのため、愛犬にこのような行動が増えたら、愛犬との関わりについて一度見直してみてください。
この心理のときは、人間に対してだけでなく、おもちゃのぬいぐるみやクッションなどを相手におこなう様子も多く見られます。
4.注目を集めたい
犬が飼い主さんや周囲の人の気を引きたい、注目を集めたいと思っているときに腰を振ることがあります。
人に対して腰を振ったときに、人間が笑ったり怒ったりと大きな反応を示すと、犬はそれを見て「こうすると自分に注目が集まる」と学習します。
そのため、飼い主さんに遊んでほしいときなどにわざとマウンティングをすることは十分に考えられます。
飼い主がしてはいけないNG行為
犬が人間に対して腰を振ったときに、やめさせたいと思うなら過剰に反応するのは絶対NGです。
マウンティングを見ると、飼い主さんは困ったり恥ずかしく思ったりして、「やだー！やめてー！」と騒いだり、「何やってるの！やめなさい！」と叱りつけたりすることがあると思います。また、子どもが相手の場合は大きな声で笑ったり、キャーキャーと騒いだりすることもあるでしょう。
こうした反応はどれも犬にとっては魅力的な反応といえるでしょう。「相手も喜んでいる！」「飼い主さんが笑ってくれた」と思うこともありますし、「自分に注目してもらえた」と感じることもあります。
この反応に気をよくした犬は、ことあるごとにマウンティングをするようになってしまうかもしれません。
そのため、犬が腰を振る行動をやめさせたいなら、声掛けもせず目線も合わせない“完全無視”または一言「No」などと声をかけて体を引き離す冷静な対応をすることが大切です。
マウンティングをすると、一切かまってもらえなくなる、または飼い主さんがその場からいなくなるということを学習させると自然と行動も減っていくでしょう。
まとめ
犬が「人間に腰を振る」行動には、性的な意味以外にも様々な理由や心理が考えられます。
犬がマウンティングするときには、その場の状況や日頃の関わり方を見直して、その意味を考えてみてください。
また、飼い主さんや周囲の人の対応によって、行動が増えたり減ったりするので、やめさせたいのであれば、過剰反応せずに冷静に対応するようにしましょう。