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2026年版「女性が活躍する会社」 日経BPがランキング発表、東京海上日動が総合1位を獲得

月刊総務オンライン

2026年版「女性が活躍する会社」 日経BPがランキング発表、東京海上日動が総合1位を獲得

日経BP(東京都港区)は5月7日、働く女性のキャリアを支援する雑誌「日経ウーマン」と日本経済新聞社グループの「日経 ウーマンエンパワーメントプロジェクト」が実施した「企業の女性活躍度調査」の結果を発表した。

評価は、「管理職登用」「女性活躍推進」「ワークライフバランス」「人材多様性」の4指標を軸に測定を行い、その合計得点を偏差値化することで総合スコアを算出した。

企業・部署の横断施策によるシナジー効果、AIコーチングなど上位企業の取り組み

総合ランキング1位は、東京海上日動火災保険。前年の4位から順位を上げトップとなった。同社は「総合職」と「総合職(エリア限定)」の勤務地区分を廃止し一律「総合職」とし、属性によらず成果や職責に応じた評価・処遇制度を運用開始したことが評価された。インクルーシブな職場環境づくりのため、経営・部長層向けメンタリング制度も展開するほか、2023年に開始した企業横断メンター制度も継続して実施している。

2位は、ゆうちょ銀行。前年の9位から躍進の同社は、全女性役員および部長層による組織を組成し、独自施策を展開する。経営層と直接議論するラウンドテーブルを実施するほか、女性社員の昇進意欲向上などを目指し、部門の垣根を超え目標となるロールモデルを見つけられる「ナナメの1on1」を導入した。

3位はEY Japan。女性役員候補のさらなる育成強化をはかった。役員が1対1で指導し、経営会議へのオブザーバーとして参加する機会を提供するとともに、AIコーチングも導入し24時間いつでも気兼ねなく相談・利用できる体制を整備し効果的に運用している。なお同社は、前年のランキングでは総合1位だった。

順位社名総合スコア1位東京海上日動火災保険74.172位ゆうちょ銀行73.943位EY Japan73.214位PwC Japanグループ73.135位住友生命保険73.016位三井住友銀行72.857位全日本空輸72.708位日本航空72.669位りそなホールディングス72.5210位第一ライフグループ72.45

「女性が活躍する会社」総合ランキング BEST10

部門別ランキングも発表 各社の取り組み 

総合ランキングのほか、4つの「部門別ランキング」も発表された。各部門の上位企業は以下の通り。

「管理職登用度」部門:女性役員数、管理職に占める女性の割合、社内・社外取締役の人数を評価

1位のPwC Japanグループは、女性管理職比率が24.6%に達しており、採用から昇格、退職に至るまでの女性比率を全法人で横断的に確認し、改善を継続している。

2位のEY Japanは取締役会相当の経営会議メンバー17人中6人が女性。女性管理職比率は20.1%であり、各部門のトップには人事評価にひも付く女性管理職比率などの目標値が課されている。

3位は日本航空で女性役員比率28.5%、女性管理職比率24.1%。採用時の出身分野に限定せず、能力に応じた職種やグループ横断的な女性管理職への登用が進んでいる。

「女性活躍推進度」部門:女性活躍の専任組織の有無や女性社員向け研修制度などで評価

1位は5社が並列で、SMBC日興証券、大和証券グループ、デロイト トーマツ グループ、NTT東日本、明治安田生命保険が名を連ねた。

SMBC日興証券は、社長をトップとしたダイバーシティ経営推進委員会を発足させ、多様な社員が活躍できる風土を醸成した。

大和証券グループは、幅広いキャリアに挑戦できる職制転向制度を整備し、累計約1200人が基幹職へと転向した。ほかに、女性管理職候補者を対象とした研修も実施している。

デロイト トーマツ グループは、女性管理職の専門領域や知見を可視化したリストに100人以上を登録し、これを基に社内外で前面に立つ経験を積む機会を提供し、プレゼンス向上に活用している。

NTT東日本は、女性部長層を企業横断メンタリング施策へ派遣し、他社の役員層によるキャリア相談や人材育成を通じたマインドセット醸成をはかり、さらなるキャリア形成支援に注力する。

明治安田生命保険は、管理職志望で未経験分野への挑戦を希望する女性を対象に、目指すキャリアで活躍している女性の先輩との1on1を実施し、キャリアアップにつなげている。

「ワークライフバランス度」部門:年間総労働時間や有給休暇取得率、男女の育休取得率などを評価

1位は住友生命保険。より少ない総労働時間で成果を出す「生産性の高い職員」が高評価となる人事評価制度を運用する。顧客管理や人材育成にAIを活用し、DXによる業務効率化を実現した。

2位の日本生命保険は13年連続で男性育休取得率100%を達成。男性管理職の約4割が取得経験者。育児への理解が進んだことで、女性社員の働きやすさにもつながっている。

3位は明治安田生命保険。部下の男性育休取得状況が、組織の業績評価に組み込まれている。利用を後押しすることで、6年連続男性育休取得率100%を達成。また、ミキハウスと合同で出産準備セミナーを年4回開催している。

「人材多様性度」部門:勤続年数など定着率、障がい者雇用率やLGBTQ+理解促進の施策も評価

1位のKDDIは、新卒の入社3年後在籍率94%、男女の平均勤続年数の差が小さい(男性18年9か月、女性16年3か月)。女性正社員の42%が育児とキャリアを両立している。

2位の花王も、新卒の入社3年後在籍率94%、男女の平均勤続年数の差がわずか(男性17年6か月、女性15年0か月)。同社は女性正社員の半数近く(49%)が仕事と育児を両立している。

3位は三菱UFJ銀行で、男女の平均勤続年数にほとんど差がない(男性16年1か月、女性15年8か月)。働きやすい職場を実現し、女性正社員の47%がワーキングマザーとなっている。

業種別の現状と企業に求められる支援体制

この調査では、建設・不動産、食料品、金融、サービスほか、10の業種別ランキングも公表されている。業種によっては女性正社員比率が低く、管理職候補の母数が少ないなどの課題も見られるが、上位企業においては意欲ある女性が活躍できる制度を整備し、実効性のあるキャリア支援を行っていることが報告されている。

各業種の1位となった企業は、大東建託、コカ・コーラ ボトラーズジャパン、花王、日立製作所、NTTデータグループ、イオン、ゆうちょ銀行、東京海上日動火災保険、EY Japan、大日本印刷。

企業のDEI(多様性、公平性、包摂性)・女性活躍のコンサルティングを手掛けてきたキャリアン代表取締役の河野真理子氏は、「全体の水準が底上げされている。女性活躍は一部の先進企業だけの取り組みではなく、企業経営における共通課題になっている」と指摘。上位企業に共通する点について、「育児や介護など個人差の大きいライフイベントに対応できるよう、画一的な制度にとどまらず、社員一人ひとりの意思や状況を尊重する設計をし、それを現場で柔軟に運用している」と分析している。

この調査は、上場企業などを中心とした国内企業4500社を対象に、2026年1月から2月中旬に日経BPコンサルティングにより実施された。発表の詳細は日経BPの公式リリースで確認できる。

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