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栗山監督が語る大谷翔平選手への想い「無理しなければ成長もない」【栗山英樹名言集・勝ち続ける思考 #6】

ウレぴあ総研

発売中の書籍『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』は、栗山英樹氏がファイターズ監督および侍ジャパン監督として2012年から2023年の間に発した印象的な「言葉」を収録しています。

現在はファイターズのチーフ・ベースボール・オフィサーとして、日本野球のために活躍し続けている栗山氏は、その監督時代から「選手を育てる力」や「人の能力を見出す力」が話題になっていました。

組織づくり、選手の育成、人はどう生きるのか、仕事とどう向き合うのか――。栗山英樹氏がおよそ12年間の長い監督人生で語った、心に残る数々の名言からは、挑戦を続けた名監督の熱い「想い」が感じられます。

今回も【栗山英樹語録】から、「大谷翔平選手への想い」について語った言葉をご紹介します。

組織作りや選手育成、人としての生き方、仕事への向き合い方――。

数々の名言から、挑戦を続けた名監督の熱い「想い」と「勝ち続けるための思考」をぜひ読み取ってみてください。

栗山英樹の名語録5選「大谷翔平選手への想い」

これからどう数字を伸ばすか計り知れないのに、今季の活躍ぐらいで「すごい」と褒められたら僕は納得できない。

『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より

2021年、メジャーリーグでMVPを獲得した大谷選手に、栗山監督の愛のある言葉。「大リーグに送り出す時、打者だけなら本塁打王、投手だけならサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を取れると信じて送り出した。でも投打両方やってこの結果ですから、まだまだいけますよ」

活躍すればするほど、称賛ばかりになる。僕の場合は一生、嫌われ役です。

『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より

強い絆で結ばれている栗山監督と大谷選手だが、周囲がイメージする師弟関係とは少し違うようだ。「すごく仲良しに見えるだろうけど、そんな関係じゃない。翔平には、いつまでも文句を言うと伝えています」。栗山監督は離れたところで、静かに見守っている。

もう、翔平とは二度と野球をやりたくない。壊れないか、ただただ怖かった。

『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より

大谷選手を口説き落としてファイターズ入団にこぎつけた後の大変さは、栗山監督以外にはわからない。「僕が決断を間違えると、野球界の大切な宝を壊してしまうといつも思っていた。でも、大事にしすぎると、みんなが驚くような成長は遂げられない」。この言葉は重い。

自分が思うようなプレーができることが一番楽しいと思っている選手じゃないと、最後は伸びない。価値観なのか野球観なのかわからないが、最後は人ですよね。

『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より

大谷選手の才能を誰よりも信じていたのが栗山監督だった。「僕は一回も、(投打)二つはできないと思ったことがない」と言う。心を砕いたのは故障に対するケアだった。「壊さないようにしながらも、無理しなければ成長もない。その加減は誰もが初めてで、難しかった」

どこかで誰かが、俺が死ぬ時に「監督、ありがとう」って言ってくれたら……。言ってもらえるように頑張るしかない。

『栗山英樹の思考 若者たちを世界一に導いた名監督の言葉』より

2020年8月15日、監督として9年目のシーズンに、通算600勝を挙げる。積極的に若手を登用し、チャンスを与えてきた。常に選手に寄り添い、成長を願う栗山監督に、600勝を自らの手柄だと主張するつもりはない。

(ウレぴあ総研/ウレぴあ総研)

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