小泉進次郎氏 「課題に決着つける」 自民党総裁選に出馬表明
自民党の小泉進次郎元環境相(43)=衆院11区=は6日、都内で記者会見を開き、党総裁選(12日告示、27日投開票)に立候補することを正式表明した。総裁選への出馬は自身初で、新首相になれば憲政史上最も若い首相になる可能性がある。会見では「決着」をキャッチフレーズに掲げ、「長年議論ばかりを続け、答えを出していない課題に決着をつける」と訴えた。(9月10日起稿)
出馬表明は同日現在で6人目。県内では河野太郎デジタル相(61)=同15区=も表明している。
小泉氏はこの日の会見で、派閥裏金事件を受けて「政治の信頼回復が前提」と強調。「古い自民党と決別する」とし、政治改革や「聖域なき規制改革」を1年以内に実行する考えを示した。新首相になった場合は「国民の信を問う」として衆院の早期解散を明言した。
短期的課題に触れ「この改革が1年で出来ないと次の時代に間に合わない」とし、「政治改革を断行することで国民の共感を取り戻したい。その上で経済のダイナミズムを取り戻す」と述べた。
政治改革では、政治資金問題に言及。当事者となった議員については要職起用を見送り、「説明責任を果たしてきたか」などを踏まえて選挙での公認を厳正に判断するとした。旧文通費の使途公開と残金の国庫返納を義務付け、改正政治資金規正法で10年後に公開するとされた政策活動費も廃止するとした。
規制改革では一般乗用車が客を運ぶライドシェアを全面解禁。労働市場改革として解雇規制に取り組むほか、スタートアップ(新興)企業の支援体制整備を盛り込む。
その他、選択的夫婦別姓の導入や「年収の壁」の撤廃、憲法改正に向けた戦後初の国民投票などを掲げた。
小泉氏は2009年に初当選し現在5期目。環境相や復興政務官を歴任した。父は元首相の純一郎氏。
菅氏「かじ取り託す」
小泉氏が8日、桜木町駅前(横浜市中区)で行った街頭演説に菅義偉前首相=衆院2区=が駆け付け、党総裁選で小泉氏を支援することを明言した。「小泉進次郎さんに日本のかじ取りを託したい、そんな思いで皆さんと一緒になって応援している」と演説。これまで水面下で支援していたが、聴衆を前に支持を訴え「脱無派閥」での連携を印象付けた。
駅前には約7千人が参集。横須賀、三浦市選出の県会、市会議員も駆け付けた。