トランプ大統領NSCで協議…石戸諭氏が中東情勢を語る
アメリカのトランプ大統領は17日、ホワイトハウスの作戦指令室で国家安全保障会議(NSC)の会合を開き、イスラエルとイランの交戦で緊迫する中東情勢への対応を協議した。ウォールストリート・ジャーナルは、トランプ氏が米軍によるイラン攻撃を含むさまざまな選択肢を検討していると伝えている。会合に先立ち、トランプ大統領は自身のSNSで、イランに「無条件の降伏」を要求した。
野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時)6月18日の放送は、このニュースを受けて、ノンフィクションライターの石戸諭氏がイスラエルとイランの情勢を解説した。
野村邦丸(パーソナリティ)「イスラエルとイランの今の状況を教えていただけますか?」
石戸諭氏「イスラエル側が圧倒的な軍事力の差を見せつけて、イランに攻撃を仕掛けけたというのが現状です。イランとイスラエルは国境を接していませんから、ミサイルの撃ち合いになるわけですけど、イランが本格的に反撃するだけの兵力はないだろうというのが専門家の間で強まっている見方です。イスラエルの狙いはやはりイランに対して核開発をやめさせるということに尽きます。とはいえ、イラン側も長年に渡って核開発に踏み切ってきた歴史的な経緯がありますから、核開発を放棄するというのは、これまで積み上げてきた自分たちの政策を放棄することになります。いずれにしても、ポイントになってくるのはアメリカの出方です。アメリカとしても核放棄はして欲しい。これは譲れない一線になると思います。ただイランとしては、核兵器を作らなくても、核濃縮能力だけは手放したくないとなるでしょう」
邦丸「停戦に持ち込むためにネックとなるのが、イスラエルが要求を呑むかどうかという所かと思ったのですが…」
石戸「それもそうですし、イランから見ればカードを握らされてしまった。イランが核開発を諦めるかどうかということですね。今後のポイントは、やはりトランプ氏がどう出るかですね」
邦丸「何言うかわからないですからね」
石戸「今日言うことが明日同じこと言ってるとは限らないというのが現在のアメリカです。当面の間、緊迫した情勢が続くと思いますけど、いずれにしてもゴールは停戦です。それがいかに早く実現するか。そうしないと民間人の被害が拡大するだけです。そこを忘れてはいけないのです」