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ビヨンセの名は母親の旧姓だった 「Beyoncé」綴りの背景には役所の人種差別も

Techinsight

娘の大ブレイクで自身の旧姓が有名になったティナ・ノウルズ・ローソンさん

歌手ビヨンセの母ティナさんが、このほどあるポッドキャスト番組に出演した。2人の娘に“ビヨンセ”、“ソランジュ”と珍しい名前をつけたティナさんだが、“ビヨンセ”という名前は実は自身の旧姓であることを明かして注目を集めている。

「デスティニーズ・チャイルド」時代から圧倒的な人気を博し、ソロ転向後もそのカリスマ性で多くの人々を魅了し続けるシンガー、ビヨンセ。彼女の個性的な名前は「本名? それともステージネーム?」と時にその由来が人々の好奇心をくすぐるが、現在は「唯一無二の世界的エンターテイナーの名前」として広く市民権を得ている。

そんなビヨンセの名付け親である母ティナさんが、このほどポッドキャスト番組『In My Head with Heather Thomson』に出演し、娘の名前の由来について語った。

「知らない人も多いけれど、“ビヨンセ”って私の名字なのよ、旧姓の方ね。」

そう明かしたティナさんは1954年1月、“セレスタイン・アン・ビヨンセ”(Celestine Ann Beyoncé)としてテキサス州に生まれた。エキゾチックな顔立ちと明るい肌のトーンが印象的だが、ティナさんは実はルイジアナにルーツを持つクレオール(主に米国南部に入植したフランス人やスペイン人などヨーロッパ系移民を先祖にもつ人々。植民地で生まれた様々な人種の人々も含まれる)である。“ビヨンセ”(Beyoncé)のスペルに、フランス語の特徴である「アクサン・テギュ」がついた「é」が使用されているのもそんな所以だ。

ティナさんは自身の身内に“ビヨンセ”の名を引き継ぐ者が少なかったことから、娘が誕生した際にこの名字をファーストネームとして残すことを決めたという。アーティスト、ビヨンセの活躍により今でこそ世界的ビッグネームとして広く知られた名前となったが、ティナさん自身は子供時代にこのフランス系ルーツが色濃く残る名前が好きになれなかったそうで、

「“ビヨンセ”って奇妙な名前は当時、全然イケてなかったわ。私は“リンダ・スミス”って名前の方がよかった。当時はそういうのが流行っていたから。」

と告白している。

ちなみにティナさんの旧姓は“Beyoncé”と「y」のあとに「o」が続くスペルになっているが、そう綴るのは身内の中でもティナさんと兄のスキップさんだけで、あとの家族には「o」ではなく「i」と綴る父方の名字“Beyincé”が使用されていたとも明かしている。同じ家族の中で名字の綴りが違うことに疑問を抱いていたティナさんは、大人になってからそのことを母親に尋ねたそうだ。すると母親からは、次のような驚きの答えが返ってきたという。

「母は『だって役所が発行したあなたの出生証明書には、そう綴られていたんですもの』って答えたわ。だから『じゃあ、どうして訂正してもらえるように抗議しなかったの?』って言ったんだけど、母は『一度はしたわ。だけど出生証明書を発行してもらえるだけでもありがたいと思えって言われちゃってね』って。昔、黒人には出生証明書が発行されない時代があったのよね。」

アメリカ南部に現在も色濃く残る人種差別の背景に触れたティナさんだが、当時はこの名前、この綴りを受け継ぐ自身の娘が世界的大スターになることなど想像もしていなかったことだろう。

1980年にビヨンセの父マシュー・ノウルズ氏と結婚したティナさんだったが、2人は2009年に別居、2011年に離婚が成立した。その後は2015年に俳優リチャード・ローソンさんと再婚、現在ティナさんはInstagramのアカウント名には“Tina Knowles”を、そしてユーザー名には“mstinalawson”を使用している。
(TechinsightJapan編集部 c.emma)

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