谷口悟朗監督の劇場版アニメ「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」の魅力を語り尽くす
12月21日、神楽座（東京都・千代田区）にて、「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」の一般試写会が行われ、上映後のトークイベントに映画監督の阪元裕吾さん、倉持明日香さん、映画紹介人で芸人のジャガモンド斉藤さんが登壇しました。
「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」は、「コードギアス」シリーズや「ONE PIECE FILM RED」手掛けた谷口悟朗さんが、原案・脚本・監督を務める“最狂”バイオレンスアクション映画。
魔改造された「東京」を舞台に、改造人間となった男の壮絶で血みどろな逃走劇を描きます。
「知っている街がディストピア化するのが面白い」
「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」を観た感想を聞かれると、阪元さんは「”好きなやつ”でした。荒廃している東京って一番面白いですよね。知っている街がディストピア化しているのがいくつになっても面白いなと思いました。九州とかでもやってほしいですね」と称賛。アニメーションだからこそできる演出については「うらましい。こんなのやりたいな」と漏らす場面も。
倉持さんはアクションシーンに注目し「ビルの上を車で飛んで行ったりするのが好きでした」と話し、これには阪元さんも「僕もありえない挙動をする車が好きなんですよね。実写でも取り入れられる、CGカーアクションの未来を感じました」とコメントしました。
斉藤さんは「最初に浮かんだのが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。あの作品は実写でやりきるすごさがありましたが、この作品ではアニメーションでここまで振り切っているというのが、観ていてワクワクしました」と魅力を説明。
好きなキャラクターについて、阪元さんは「ララックがまさに”敵の女幹部”で、いいなあと。二重人格で強くて、彼女が辿っていく運命もよかったですよね」と推奨。
倉持さんは「キサラギはたまらなかったです。”誰もが好きになる主人公”ですよね。強いけど弱点もあって、そこがポイント」と主人公・キサラギを推し。
「キサラギが好きになったら沼にハマってしまうので…」と葛藤しつつも、登壇前の楽屋でもキサラギの話ばかりしていたと斉藤さんに暴露され、「まんまとハマっています」と告白。
そんな斉藤さんも「異性として好きになる部分もあるし、映画の主人公としてもカッコいい。語りすぎず、トラブルだけおさめて去る時代劇的な美点がありました」と分析しました。
阪元さんは、「キサラギに関しては『RRR』の冒頭を彷彿とさせるシーンなんかもありましたよね。だから感情が乗っかるというか」と、魅了された様子を見せました。
ほかにも、斉藤さんが「もはや強すぎて気持ちいい」と転法輪の名前を挙げたり、阪元さんが「思わず感情移入してしまった」と少女・ルナルゥを推すなど大盛り上がり。
吸血鬼や改造人間などが次々登場する中で、斉藤さんは「ヤクザ軍団もよかった」と評価。ヤクザ映画のようなコテコテ感が良いと話し、笑いを誘いました。
「良い音が鳴る大きなスクリーンで観て」
さらに話題は、本作で描かれる”怒り”について。
阪元さんが「”尊厳を取り戻そう”という時代がきたな、と思いました。『RRR』も『ジョン・ウィック』も主人公がブチ切れる。そういう作品が近年増えてきていると感じます」と話すと、斉藤さんは「『スター・ウォーズ』をはじめ、以前はもっと”怒りをコントロールしなさい”というのがスタンダードな教えでしたよね」と”怒り”の表現の変化について指摘しました。
最後には、3人からメッセージが。
阪元：お正月で公開されるということで、この”地獄東京シリーズ”が流行っていくことを祈ってます！ぜひ観てください！
倉持：仮想の世界でありながら実在する地名が出てきたり、リアリティを感じながら楽しめる作品なので、公開を楽しみにしていてください！
斉藤：世界観やキャラクターが深いな、これは本当にすごいことだなと今日のトークを通して改めて思いました。良い音が鳴る大きなスクリーンで観ていただけたら。あと、続編があったら僕たちで声優をやらせてください！
と「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」への思いが寄せられ、イベントは幕となりました。
「BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-」は、2024年1月5日（金）より新宿バルト9ほか全国ロードショーとなります。
公式サイト：https://bloody-escape.com/
公式X（旧Twitter）：https://twitter.com/BLOODY__ESCAPE
©2024 BLOODY ESCAPE製作委員会
