血液が糊(のリ)のように「ベタベタタイプ」になる、身体的だけでなく精神的にも負担が大きい要因とは?【図解 血管・血液の話】
「ストレス」を感じている人の血液はベタベタタイプ【図解 血管・血液の話】
ベタベタの白血球が血流を妨げる
「ストレス」は血液の状態を大きく左右する要因です。心の問題だと見過ごされがちですが、体に与える影響は甚大。実際、ストレスを受けると白血球の中のリンパ球の割合が減少することがわかっています。自分にストレスがあるかどうかは、血液検査でのリンパ球の数値で一目瞭然です。
また、強いストレスを受けると、アドレナリンという血管を収縮させるホルモンが大量に放出されます。すると、一気に血管が縮んで血流が悪化。同時に血圧が上昇し、心拍数も上昇します。そうなるとポンプの役割をする心臓や血管の壁に負荷がかかり、血管にダメージを与えることになるのです。私はこのときの血液の状態を、「ベタベタタイプ」と呼んでいます。
なぜ「ベタベタタイプ」なのかというと、白血球が糊(のり)のようにベタベタしているからです。ベタベタしているので白血球同士がくっつき、さらに、血管の壁に張りついて血液の流れを妨げてしまいます。また、ベタベタになった白血球が活性酸素にさらされると、さらに質の悪いものに変質し、血管を劣化させることもわかってきました。
ここでつけ加えたいのは、ストレスには精神的なものと肉体的なものがあること。悩みや不安といった心に受けるストレスばかりが注目されますが、それだけでなく過労や寝不足、過度な運動といった体への負担も大きなストレスになります。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 血管・血液の話』