インバウンド向けのドンキで買った「アメリカンドッグのココだけ弁当」が深い / 侘び寂びを感じる究極の弁当
2025年6月に新宿駅東南口に外国人観光客向けのドン・キホーテがオープンした。免税レジの設置はもちろん、多言語対応のPOPや多言語対応スタッフを配置し、訪日外国人観光客が快適にショッピングできる環境をととのえているという。
面白そうなのでチラッと店内をのぞいてみたところ、弁当コーナーでジャパニーズ・クレイジー弁当を発見! その名も「アメリカンドッグのココだけ弁当(430円)」。
おかずはアメリカンドッグの根元部分(カリカリ)だけ、という超強気の弁当だ。なぜか残り1個。って、もしかして人気なのだろうか。いやそんなはずは……買ってみた。
・アメリカンドッグのココだけ弁当
あとで調べたところ、「アメリカンドッグのココだけ弁当」は2024年12月に発売された商品らしい。
売れ行きを見て「これはインバウンド特化型店舗でも売れる!」と判断したのだろう。そして実際に売れているということか……世の中わからないことばかりである。
たしかにアメリカンドッグの根元のカリカリ部分は美味しい。しかし、あれはアメリカンドッグ本体があってこそ本領を発揮するのではないだろうか。カリカリ単体で勝負できるとは思えない。あくまで脇役、最後のオマケ的なイメージである。
そんなカリカリと合うのがケチャップライスらしい。それは分かる。カリカリがおかずになるとしたら、白飯よりもケチャップライスの方が当然合うだろう。
・マジかよ
ただレンチンして開封したら思ったよりもカリカリが多くて引いた。超ギッシリ。軽く30本分はあるだろう。ウマいかもしれないけどこんなにいらない……ここぞとばかりに脇役が調子に乗っている。
あとやっぱり、カリカリは棒についている方がいいと思う。まあ弁当のおかずにしている時点で無理なんだけれども。いや、カリカリを心から愛する人からすれば量が多い方が嬉しいか。さっそくケチャップとマスタードをかけて食べてみると……
こ、これは……
完全にアメリカンドッグの根元の味!
・余韻
まあ美味しいですよ。凄いのは「食べていないのにアメリカンドッグ本体を食べた直後の余韻まで感じられる」こと。根元のカリカリにはアメリカンドッグが過ぎ去った後の静寂、もっと言うと「侘び寂び」が詰まっている。
これはひょっとするとアメリカンドッグで日本の和心「侘び寂び」が感じられる究極の弁当なのかもしれない。だとしたら深い。それが伝わるかどうかはさておき、ただのジャパニーズ・クレイジー弁当ではなかった。
まあでもカリカリは多すぎ。完全にアメリカンなボリュームだった。アメリカンドッグを愛する人、根元部分を死ぬほど食べたい人はドンキへどうぞ。現場からは以上です!
参考リンク:ドン・キホーテ「偏愛めし」
執筆:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.