東京湾エギタコ釣りでマダコ3尾キャッチ【千葉・林遊船】シンプルな仕掛けに軍配
7月15日(月・祝)、東京湾のマダコを狙って原木中山にある林遊船へ。前夜は大雨で真水を嫌うマダコはポイントについているのか心配だったが、釣りが始まると杞憂であった。今回はその模様をお伝えしたい。
林遊船でエギダコ釣り
6時半に受け付け。前夜の大雨から一転、朝のうちは涼しく曇天微風で絶好の釣り日和。
まず、千葉沖水深7mの浅場で様子をみる。エギ釣り初心者5人が同乗していたので、基本的な釣り方をレクチャー。
「中型スナップに3~4号のタコエギやイカ用エギと15~20号のオモリを付けただけのシンプルな仕掛けを用意して、船下に落とすか軽くキャスト。着底したら、とにかく根掛かりに注意しながら、オモリが底から離れないように、エギが底でパタパタ踊るくらいに竿先で10~20秒ほど細かくシェイク。
そして誘ったら秒数を止めて触りを待つ。そこで触りがなかったら、竿先でズル引きしながら同じ動作の繰り返し。違和感があったらそのまましばらくエギを揺らし続けたあと、タコがしっかり乗ったら竿を上げてしっかりアワセを入れ、重みを感じたら一定のテンションを掛けながらリールを巻いてください」と伝える。
開始早々のヒット
開始早々、鮫島正さんの竿が曲がり、船中1尾目となる300g。
続いて、初挑戦の円城寺誠さんが「すいません、根掛かりしてしまいました」と言っていたので、私が竿を持って外そうとすると、タコが海中の岩に張り付いているような感覚。
これはこの釣りではよくあることだが、砂地などタコが張りつくものがないポイントでは、フッキングすれば比較的簡単に上がってくるが、消波ブロック周辺や岩礁帯では、ヒットしたらすぐに底から引きはがすように強く巻き上げないと、エギごと海底に張りついてしまい、根掛かりと同じような状態になってしまう。
初挑戦で500gのマダコを手中
「これはタコだ」と確信したので、しばらくラインのテンションを抜いて待ってみたり、強く引っ張ってみたりして様子をみたが、大型らしく掛かった腕だけがムニュムニュする感触はあるがそれ以上はビクともしない。
数分後、タコが張りつくのをやめたようで突然フッと軽くなり、巻き上げてみるとタコの大きな吸盤だけがハリにかかっていた。やはり大型の本命だったようだ。
直後に、宮森さんが500gの初ダコをキャッチ。「難しいと聞いていましたが、初挑戦であっという間に釣れてラッキーです」と嬉しそう。
連続ヒットで盛り上がり
さらに、鮫島さんが2尾目をキャッチし、直後にシェイクしていた私のエギにもムニュっとした違和感が訪れた。しっかり抱くまで、そのまま10秒ほどエギを動かし続け、バシッと大きくアワセを入れて600gの良型をゲット。次投でもヒットしたが、残念ながらこれはバラしてしまった。
その後も船長は実績の高いポイントをランガン。活性のいいポイントに入った瞬間、まず初挑戦の内田さんに500g。阿部さんも同級を手に「頑張って小突き続けて釣れるとたまらないですね」と2人で大喜び。
2kg級マダコをバラす
深場にキャストしたエギに2kgクラスの大型がヒット、慎重に巻き上げたが、フッキングが甘かったようで、船際まで来てタモ入れしようと思った瞬間、目の前でポロっと外れてしまいガッカリ。
このころから強風が吹きだし、ポイントはウネリが出て大荒れに。アタリを取りづらくなってしまった。それでもみんなで一生懸命に小突き続け、最後に私と鮫島さんが仲よく3尾目をゲットして、13時半に沖上がりとなった。
仕掛け選びの重要性
ちなみに、この日釣れなかった人の仕掛けの共通点は、大型エギを2~3本。さらに、ブタの脂身などを巻いて、その上に集魚用のビニール袋や集寄をたくさんつけていた。船長も何度かアドバイスしたが最後まで同じ仕掛けを使っていた。
この釣りに精通しているベテランで、繊細な触りがわかる人なら、アピール度を上げてアタリを出すことも重要だが、初心者で慣れない人にとっては、大きな仕掛けはせっかくのアタリを逃してしてしまい、釣果に繋がらないことが多い。
私はコスパやロストでの環境への影響を考え、3号のタコエギや、2.5~3号のイカエギに15号程度のオモリを付けただけの軽量でシンプルな仕掛けで楽しんでいる。
マダコの美味しい食べ方
持ち帰ったマダコはそのまま冷凍し、自然解凍してから塩もみすると、ヌメリがあっという間に取れて下処理が簡単。
刺し身はもちろん、煮付けや酢の物、唐揚げ、タコ飯にすれば家族にも大好評なこと間違いなし。
<週刊つりニュース関東版APC・奥野忠弘/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2024年8月9日号に掲載された記事を再編集したものになります。