【0円釣行】家にある余り物だけで釣りをして、極上の“堤防丼”を作ってみたら……
僕の倉庫や冷凍庫には、大量の釣り具と餌が……
「いつか使うかもしれない」
そんな思いでなんとなく買いためていた仕掛け、半額だからとスーパーで餌として買っていた食材、ちょっぴり余った冷凍餌——
気づけば、僕の倉庫と冷凍庫の中には、そんなものが大量に眠っていました。
それなのに、その存在を忘れて毎回釣りをするたびにちょこちょこ新しい買い物をしてしまう……。
これはもったいないと思い、今回は眠っていた彼らだけを使って夕飯を作ることを目指して釣りをすることにしました。
ー おおたに ー
皆さんの倉庫や冷凍庫に仕掛けや餌たちが眠っていませんか?
眠っていた“ホタルイカの沖漬け”を発掘
アサリや塩サバなど、色々眠っていましたが今回最初に使うのはこれ!
知人から大量にいただいたホタルイカの沖漬けを冷凍したものです。
もちろん最初は美味しくいただいていたのですが、食べきれずに少し傷んでしまい、「釣り餌にしよう」と冷凍庫へ避難させていました。
ー おおたに ー
釣り餌として優秀な生ホタルイカ。沖漬けでもしっかり働いてくれると信じて採用です。
倉庫に眠る釣り具を寄せ集め、ぶっこみ仕掛けに
仕掛けは倉庫で見つけた中通しオモリ、伊勢尼針6号、サルカンなどを組み合わせてシンプルなぶっこみ仕掛けを組んでみました。
ー おおたに ー
アナゴやハタ系の大物がかかることを想像しながらニタニタ組みました。
過去最強クラスの悪臭
釣り場につく頃にはホタルイカはすっかり解凍されていました。
数か月ぶりにジップロックを開けてみると、これまで扱った餌の中でも断トツの臭気が襲ってきました。
もちろん、これはホタルイカが悪いわけではありません。
最高に美味しかったホタルイカを、この状態まで育て上げた僕の責任です。
大抵の餌は素手で扱いますが、この日ばかりは餌付け用に手袋を着用しました。
ー おおたに ー
人間にとってはしんどいですが、魚にはアピール力が抜群だろうと期待も膨らんでいきます。
ぶっこみ開始!……しかし、止まらないフグの猛攻
期待を込めてぶっこみを開始すると、着底と同時にかよわいアタリが。
回収してみると、小さなクサフグでした。
その後も、手前、沖、砂地、岩礁帯。
どこに投げても彼らのホーミング力は凄まじく、結果は同じでした。
ー おおたに ー
普通のイカよりも餌持ちが悪く、1投1匹ペースでぐんぐん消費されていきます。
夜明けとともに終了、餌だけが消えた。
そうこうしているうちに空が白み始め、朝日が顔を出しました。
大きめのカサゴくらいなら簡単に釣れるだろうと、甘い気持ちで持ち込んだホタルイカは全滅。
冷凍庫整理計画DAY1は、見事に大敗北で幕を閉じました。
ー おおたに ー
残ったのは疲労感と手袋を貫通するホタルイカの臭いだけでした。
予定外のDAY2。冷凍あさりで堅実に
予想外のDAY2突入です。
1日目の反省を生かして、冷凍庫に眠っていた開封済みのアサリとムール貝を使い、堅実に魚を狙います。
仕掛けは、いつ買ったのかも思い出せないカワハギ用胴付き仕掛け。
今の時期は堤防からカワハギは釣れませんが、掛かりやすさ重視でセレクトしました。
今回は、とにかく釣果を出すことを最優先にします。
ー おおたに ー
仕掛けの名前通り、堅実におみやげ確保を狙います。
いきなり25cmほどのカサゴをゲット!
テトラの隙間にスルスル仕掛けを落としていくと、初っ端から強烈なアタリが!
潜られないようにゴリゴリ巻き上げると、足元にしては十分すぎる25cmほどのカサゴが上がりました。
初日の敗北を考えると、この1匹だけでもかなり嬉しい釣果です。
ベラもヒット!
続いて、堤防の壁際をゆっくりと落としていくとササノハベラが釣れてくれました。
一般的には外道扱いされがちな魚ですが、個人的にはトロピカルな色が綺麗で可愛くて好きな魚です。
サイズもそれなりだったため、ありがたく夕飯の仲間入りをしてもらいました。
最後は23cmほどのサンバソウをゲット!
最後に岩礁帯に仕掛けを落とすと、23cmほどのサンバソウが釣れました!
少しだけ石鯛チックな紫が出ていて、サンバソウとしては大きめ。
このサイズの石鯛の味はどのような感じなのか気になり、こちらの個体もありがたく持ち帰らせてもらいました。
色んなお魚に遊んでもらえて、楽しい時間になりました!
1日目に狙ったような、1匹でお腹いっぱいになるような大物は釣れませんでした。
しかし、先ほどの3匹以外にもいろいろな魚と出会えた2日目は、とても楽しくて満足感の高い釣行に。
中途半端に余らせていたアサリもムール貝もきれいに使い切り、気持ちよく納竿しました。
ー おおたに ー
家のストックだけでも、十分に楽しむことができました!
魚ごとに一番美味しい調理法でいただく
大物でなくとも、せっかくの釣果です。
それぞれの魚の特徴に合わせて、一番美味しく食べられる方法を考えながら丁寧に調理していきます。
ー おおたに ー
釣り場で血抜きや脳締めをしっかりして、キンキンに冷やして持ち帰ってきました。
三枚におろすと皮目や身質が個性豊かで楽しい!
同じ白身魚でも、皮目の色にそれぞれ個性が出ていてかわいらしい感じになりました。
また、身質もカサゴやサンバソウが筋肉質でしっかりしているのに対して、ベラは明らかに水っぽかったり、その上若干青みがかっていたりと、身質にもそれぞれの個性が見られて面白いです。
ー おおたに ー
魚の個性は捌くとさらによく分かりますね。
カサゴから黄金出汁を抽出!
カサゴのアラからはとっても美味しい出汁が出るため、まずは下処理です。
まずは、熱湯をさっとかけて表面の汚れやぬめり、臭みなどを落としていきます。
その後、しっかりとアラを焼くことで余分な水分を飛ばし、旨味を凝縮させていきます。
この時点で最高に美味しそうな香りです。
下処理を済ませたアラを水と酒に投入し、冷たい状態から弱火でじっくりと30分ほど煮ていきます。
途中に出てくる灰汁もしっかり除去していくと、カサゴの綺麗な油が広がる黄金の出汁が完成。
濃厚な旨味が溶けだしたこの出汁は、お味噌汁に使うことにしました。
ー おおたに ー
手間を惜しまず、丁寧にお世話してあげると最高に美味しく仕上がります。
ベラはすこし水っぽい身質なので一工夫!
ササノハベラは身も骨もうっすら青っぽく、そのうえ水っぽい身質。
これらの点も嫌われポイントなのかなと思いますが、適切な処理をしてあげると美味しくなります!
過去の経験から、味自体もあっさりめなことは承知です。
そこで今回は昆布締めにして、余分な水分を抜きながら旨味を追加していきます。
ー おおたに ー
身がそれほど大きくないため、今回は1時間半ほどで軽く締めました。
堤防丼は真っ白になりがち
サンバソウも縞々の皮を引きシンプルなお刺身に。カサゴは皮目の旨味を逃さないように湯霜造りに。
そして、1時間ほど軽く昆布締めして引き締まったササノハベラもお刺身サイズに切りつけ、丼に盛り付けました。
綺麗といえば綺麗。寂しいといえば寂しい真っ白な海鮮丼ができ上がりました。しっかりと見分けながらそれぞれのお魚の味を味わっていきましょう。
ー おおたに ー
苦労して作った僕からすると輝いて見えます。
完成!家に眠っていた釣り具と餌が豪華な夕飯に
DAY1の惨敗を乗り越え、ついに夕飯にたどり着きました!
メニューは堤防丼、カサゴの味噌汁、カサゴの湯引きポン酢です。さっそくいただいていきます。
まず、カサゴの湯霜は期待通りの美味しさ。身自体の旨味と皮目のゼラチン質が最高です。
次に、ベラを昆布締めしたことは大正解でした! 身も程よく締まっていて、昆布の旨味がベラの控えめな旨味をしっかりと支えていて、何枚でも食べたくなるような美味しさです。
しかし、正直に言うとサンバソウは少し失敗でした。まだ身が固すぎる上にあまり旨味が出ていません。
大型の石鯛同様に、当日に食べるのではなくて、少し寝かせるべきだったと勉強になりました。
そして、お味噌汁は正直この中で一番美味しかったです。すべての苦労が報われるような味わいです。
ー おおたに ー
しっかりとお腹いっぱいになりました。ごちそうさまでした!
新しいモノを買う前に、一度家の中を見直してみませんか?
新しい釣り具や餌を見ると、欲しくなる気持ちはよく分かります。僕もそうです。
その日買った新しいものって、なんか釣れる気がしますからね(笑)
しかし、今あるものを工夫して組み合わせて、実際に釣果に結び付いた時の嬉しさもまた、釣りの楽しみの一つなのかなと改めて感じました。
そして何より、お財布にも優しいですからね。
次に釣具屋へ向かう前に、一度家の中を探検してみるのも良いかもしれません。
ー おおたに ー
他の余っているアジやサバなどの冷凍餌を使って、また大物釣りもリベンジしてみたいと思います!
撮影:おおたに