【女性の健康】役割が全く異なる2つのホルモン。髪や肌のハリ、血管の健康にも影響するホルモンの正しい知識【眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話】
女性ホルモンは2種類ある
役割が異なるエストロゲンとプロゲステロン
女性の体には役割が異なる2つの女性ホルモンが分泌されています。その1つが「エストロゲン(卵胞ホルモン)」。美と若さを保つ女性ホルモンとして知られ、女性らしい体形、みずみずしくハリのある肌、艶やかな髪をつくるホルモンです。それ以外にも骨密度を保ち、動脈硬化を防ぐなど、骨と血管の健康を維持する役割も果たします。
もう1つの女性ホルモンは「プロゲステロン(黄体ホルモン)」。こちらは妊娠をサポートすることが主な役割です。具体的には、基礎体温を高めて妊娠しやすい体にしたり、子宮内の働きを調整することで受精卵の着床を助ける働きをします。
どちらも卵巣から分泌されますが、エストロゲンは月経後から排卵にかけて分泌量が増加し、排卵後は減少します。一方、プロゲステロンは排卵後に妊娠の維持のために分泌量が増加します。つまり、2つの女性ホルモンは月経周期に合わせ、交互に主役が入れ替わるように分泌されるのです。
その分泌を司るのが、脳内にある視床下部。視床下部から性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌されると、下垂体から2種類の性腺刺激ホルモンが分泌され、それが卵巣に働きかけることで、卵巣からエストロゲンやプロゲステロンが分泌されます。さらに、卵巣のホルモンの状態は常に脳へフィードバックされ、その情報をもとに視床下部が女性ホルモンの量をコントロールしています。
女性ホルモンは、脳からの指令で卵巣から分泌される
エストロゲンは4種類ある
【エストロンE1】
閉経後はメインで活躍。卵巣のほか、副腎や脂肪組織でもつくられる
【エストラジオールE2】
閉経後は一気に分泌量減少。閉経前までの主要エストロゲン。
【エストリオールE3】
エストロン、エストラジオールから変換されてつくられる、作用の弱いエストロゲン
【エストリオールE4】
胎児由来
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 更年期の話』著:高尾 美穂
【著者紹介】
高尾美穂(たかお・みほ)
医学博士・産婦人科専門医。東京慈恵会医科大学大学院修了。同大学附属病院産婦人科助教、東京労災病院女性総合外来などを経て、女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道の副院長に就任。日本スポーツ協会公認スポーツドクターで、ヨガ指導者でもある。「すべての女性に、よりよい未来を」をモットーに、医療、ヨガ、スポーツの3つの活動を通じ、専門的な知識をわかりやすく伝える啓発活動にも積極的に取り組み、テレビなどのメディア出演、講演活動、stand.fm「高尾美穂からのリアルボイス」でメッセージを発信するなど、多方面で活躍中。『今日も一日ご機嫌で 高尾美穂流生き方ガイド 体も心もいい感じ』(清流出版)『高尾美穂のオトナ世代のこころとからだ相談室』(扶桑社)など著書多数。