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コジマタケヒロのアルビ日記2024 Vol.16 「スタイルの確立」堀米悠斗

にいがた経済新聞

アルビレックス新潟の堀米悠斗選手

アルビレックス新潟の堀米悠斗選手

みなさんは、先日行われた町田戦(H/△0-0)にどんな感想を持たれただろう。

勝てたはず。首位相手に善戦した。後半危なかったな。十人十色、さまざまな意見があるだろう。

僕の感想はこんな感じだ。

「アルビのスタイルが本当に確立されてきた」

8月に入ってからだろうか。試合を見ていても安心感を感じるようになってきた。相手に攻め込まれていようが、激しいプレスがあろうが、このくらいならパスを回せる。このくらいなら跳ね返せる。不思議とそんなふうに思えている自分がいる。

「我慢するところはしっかり我慢しながらゲームをできる。そういった感覚が身についてきたのが、一番大きいと思います。ゲームの入りで勢いを出しながら、自滅しない。守備をしっかりとし、アクシデントを起こさない。4、4のブロックをしっかり組んで守る時間帯をみんなで理解するというのは、すごく手応えを感じています。やっとゲームの進め方、こうやって試合に入ればいいという感覚をみんな共通で持てていると思います」。こう答えてくれたのは、堀米悠斗選手だ。さらに次のように続ける。

「空気が大きく変わったのは、セレッソ戦(A/◯2-1)。その前のFC東京戦(A/●0-2)では、その前の試合と同じようなミスから試合開始直後に失点。リーグの状況的にもかなり追い込まれている中で、チーム全体の意識が変わりました。その変化に試合の結果が伴ったことで、より感覚が身についてきたという感じですね。ジュビロ戦(H/△2-2)では最後の締め方という課題が出て、今はそこをみんなが意識してプレーできている。ここ数試合、試合で出た課題を自分たちがしっかりとかみ砕いて、一人ひとりどうするべきなのかを考えながら、プレーでそれを表現できるようになっています。ケガから復帰してきて、メンバーがかなりそろってきたこともチームにいい空気をもたらせていると思います。気を抜けない状況というか、ポジション争いの緊張感というか、自分がいいプレーをしないとほかの選手に取って代わられてしまうという緊張感がチーム全体にいい影響を与えていると思います。いい状況だからこそ、要求するもっとレベルを上げて、自分たちが“今”に慣れてしまわないようにやっていく必要があるとも個人的には思っています」。

途中交代で試合を退く試合が増えていることについても聞いてみた。

「与えられた時間をやるだけです。ここ数試合、フィジカル的なチームとの対戦が多かったし、サイドバックに高さを必要とする試合もあった。相手がそこを狙ってくるのであれば、対応するのはすごく自然な采配だと思います。フルで試合に出ることよりも、チームが勝つことのほうが大事。悔しさはないです」。

実は、安心感については堀米選手以外にも話を聞いていた。松橋力蔵監督、小島亨介選手、島田譲選手……。皆一様に、堀米選手同様の手応え・感覚を持っていた。

残る試合は10試合。やはりこの先、このチームには上がっていく要素しかないように思えて仕方ない。

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前回:Vol.15 「さぁ、こっから」星雄次(2024年8月23日)

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