1000年以上続く古式獅子舞の奉納も!国立市で「谷保天満宮例祭」が9月25・27・28日に開催
東京都国立市の谷保(やぼ)天満宮では、一年を通して最大の祭事である「谷保天満宮例祭」を2025年9月25日(木)・27日(土)・28日(日)に開催。見どころは、平安時代から続く古式獅子舞と華やかな万灯行列。国立市が誇る伝統行事を体感しよう。
関東三天神のひとつ、谷保天満宮
谷保天満宮は延喜3年(903)、菅原道真の三男・道武が父の死を悼んで道真公の像を自ら彫ってこの地に祀ったのが始まりといわれる。学問の神様が祀られているため合格祈願や学業成就はもちろん、交通安全祈願にも御利益があり多くの人々が訪れる。東日本エリアの天満宮では最も歴史が古く、湯島天満宮や亀戸天神社と並び「関東三天神」と称される。
そんな谷保天満宮の例祭では、毎年9月25日に神事が、25日に近い土・日に神賑行事が行われる。27日(土)の宵宮では、氏子たちが提灯を持って本殿の周りを時計回りに3周練り歩く「獅子舞宵宮参り」が行われ、その後、境内の土俵で古式獅子舞が奉納される。谷保天満宮の獅子舞は天暦3年(949)から伝わり、1000年以上の歴史をもつ伝統芸能。3匹の獅子による独特の舞が約1時間繰り広げられる。
14基の花万灯が練り歩く!
28日(日)には祭りのハイライトである万灯行列が正午から行われる。花飾りをつけた14基の大小さまざまな万灯が谷保駅北口のロータリーに集合し、約2時間かけて谷保天満宮まで勇壮に練り歩く。「大きなもので百数十kgあるといわれる万灯を、担いでぐるぐると回します。やわな人ではできませんよ。回しては進み、回しては進みを繰り返します」と教えてくれたのは谷保天満宮の菊地さん。力自慢が華麗に万灯を操る様子は必見だ。
行列の最後が天満宮に差し掛かると、その後から獅子も連なって入っていき15時ごろから古式獅子舞の奉納が行われる。「平安時代から伝わる古式獅子舞は、いわば屈伸運動の連続が約1時間も続いて非常にハード。伝統を守るために、舞い手は祭りのために厳しい稽古を重ねているんですよ」と菊地さん。国立市の無形民俗文化財にも指定されている迫力ある獅子舞をぜひ現地で見学しよう。
開催概要
「谷保天満宮例祭」
開催期間:2025年9月25日(木)・27日(土)・28日(日)
開催時間:27日(土)の獅子舞宵宮参りは20:00~、28日(日)の万灯行列は12:00~
会場:谷保天満宮(東京都国立市谷保5209)
アクセス:JR南武線谷保駅から徒歩3分
【問い合わせ先】
谷保天満宮☎042-576-5123
URL:https://www.yabotenmangu.or.jp/
取材・文=香取麻衣子 写真=Yoko Kozakura
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。