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【大阪市立美術館】大阪・関西万博の感動が再び!「天空のアトラス イタリア館の至宝」見どころレポ

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2025年10月13日(月)に閉幕した、大阪・関西万博。なかでも、最長8時間待ちを記録するほど注目を集めたのが「イタリア館」です。多くの来場者を魅了したイタリアの至宝が、”新たな友好の証”として引き継がれた特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」が、「大阪市立美術館」にて2026年1月12日(月・祝)まで開催中です。

開催前から話題になっていた本展の内覧会に行ってきたので、見どころをたっぷりお届けします。

( Index )

大阪・関西万博の感動が蘇る!作品のみどころあなたも「ファルネーゼのアトラス」の気分に!?

大阪・関西万博の感動が蘇る!

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2026年に日本とイタリアが国交160周年を迎えることを祝して開催されることとなった本展。「神話と宇宙」「信仰と交流」「英知と創造」をテーマに、「ファルネーゼのアトラス」、ペルジーノの「正義の旗」、そして、レオナルド・ダ・ヴィンチの「アトランティコ手稿」などが公開されています。

作品のみどころ

本展で注目を集めるのは、3件の名品です。

「ファルネーゼのアトラス」

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《ファルネーゼのアトラス》 西暦2世紀 ナポリ国立考古学博物館

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《ファルネーゼのアトラス》 西暦2世紀 ナポリ国立考古学博物館

2025大阪・関西万博にてアジア初公開となり、大きな話題を呼んだ「ファルネーゼのアトラス」。

紀元150年頃に制作された作品で、高さ193cm、重さ約2トンの大理石像は、迫力たっぷり。ギリシャ神話の巨神アトラスが支える天球儀は、現存する最古のものとされ、42の星座に加えて、地球の赤道を投影した「天の赤道」などの天文学上の基準線が驚くほど精密に刻まれています。

「正義の旗」

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ペルジーノ《正義の旗》1496年 ウンブリア国立美術館(ペルー ジャ) (C) Galleria Nazionale dell‘Umbria

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ペルジーノ《正義の旗》1496年 ウンブリア国立美術館(ペルー ジャ) (C) Galleria Nazionale dell‘Umbria

ラファエロの師匠としても知られる、ルネサンス期を代表する画家・ピエトロ・ヴァンヌッチ(通称ペルジーノ)の傑作「正義の旗」。

2段構成の本作は、上部に聖母子と天使たちが穏やかに見守る“天上の世界”が描かれています。なかでも注目は、聖母のそばに描かれた天使たち。実は“顔だけで描かれた天使”のほうが、全身を描いた天使よりも高位の存在なのだそう。一方、下部にはアッシジの聖フランチェスコとシエナの聖ベルナルディーノが、信者たちとともに祈りを捧げる姿が描かれ、背景には、塔や城壁、宮殿など、当時のペルージャの街並みが精緻に再現されています。

「アトランティコ手稿」

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レオナルド・ダ・ヴィンチ『アトランティコ手稿』第1112紙葉 表《巻き上げ機と油圧ポンプ》1478年頃 アンブロジアーナ図書館
(C) Veneranda Biblioteca Ambrosiana/Metis e Mida Informatica /Mondadori Portfolio.

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レオナルド・ダ・ヴィンチ『アトランティコ手稿』第156紙葉 表《水を汲み上げ、ネジを切る装置》1480~1482年頃 アンブロジアーナ図書館
(C) Veneranda Biblioteca Ambrosiana/Metis e Mida Informatica /Mondadori Portfolio.

本展のために特別に準備された、日本初公開となる貴重な作品。レオナルド・ダ・ヴィンチの手書きの原稿「アトランティコ手稿」。

ミラノのアンブロジアーナ図書館館長が“水の都・大阪”にちなんで特別に選んだ、水を汲み上げる装置や油圧ポンプなど、レオナルド・ダ・ヴィンチ自身の筆による「水」にまつわる紙葉2点が展示されています。さらに、すべての文字が右から左へ書かれた“鏡文字”になっているのも見どころのひとつ。会場では、左利きだったレオナルドならではの筆跡にぜひ注目してみてください。

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内覧会の会場には、アンブロジアーナ図書館のアルベルト・ロッカ絵画館長の姿も。

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そのほか、1482年にレオナルドがミラノで描き、5世紀の時を経て実現した「レオナルドの馬」に着想を得たファンタジー短編アニメーション映像や、伊東マンショが着用した服と小物を再現した復元衣装の展示も。会期の途中からは「伊東マンショの肖像」の複製画の展示も予定されています。

あなたも「ファルネーゼのアトラス」の気分に!?

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会場には、「ファルネーゼのアトラス」になりきれる顔ハメパネルも登場! 自由に撮影を楽しむことができるので、来場の記念にぜひチャレンジしてみてください。顔をはめれば、あなたも「ファルネーゼのアトラス」の気分を味わえるはず……!?

本展の開催は、「もう少し日本のみなさまに作品を観てほしい」と、大阪・関西万博 イタリア館長の提案で実現。関係者によると、9月下旬に急遽開催が決定し、急ピッチで準備されたのだそう。

残念ながら本展のチケットは先行発売後すぐに完売してしまい、現在は販売が中止されています。今後の運営状況はHPでお知らせされるとのことです。

どの作品も見ごたえのある作品なので、ぜひ会場でじっくりと鑑賞してみてください。

日伊国交160周年記念 大阪・関西万博開催記念 特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」

開催期間:2025年10月25日(土)~2026年1月12日(月・祝)
大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-82(天王寺公園内) 大阪市立美術館
06-4301-7285(大阪市総合コールセンターなにわコール/8:00~21:00 ※年中無休)
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜(祝日の場合は開館し、翌平日休)、年末年始(12月29日~1月2日)
料金:【一般】1,800円、【高校生・大学生】1,500円、【小学生・中学生】500円
※最新のチケット情報は公式ホームページでご確認ください。

※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。

写真・文/平田圭代子

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