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“時代劇キング”パク・シフ9年ぶり帰還! 『風と雲と雨』が描く愛と野望

ウレぴあ総研

『風と雲と雨』© 2020 TV Chosun

毎年放送される多くのロマンス時代劇の中で、激動の時代を背景に描かれる激しい権力闘争や愛と復讐の行方が人気を呼んだ『風と雲と雨』。パク・シフの9年ぶりの時代劇復帰作としても話題の本作の見どころをお届け。

19世紀後半の朝鮮時代末期。名家の息子チョンジュンは、巫女の娘ボンリョンと恋に落ちる。だが、時の国王・哲宗でさえも顔色をうかがうほどの権力者キム・ビョンウンが、未来を予見するボンリョンの不思議な能力に目をつけたことから、彼らは離ればなれに。

5年後、思いがけなく再会して喜んだのもつかの間、チョンジュンの父がビョンウンの差し金で船の爆破事件の首謀者の濡れ衣を着せられ、ボンリョンに一方的な思いを寄せる友人のインギュに殺害されてしまう。復讐を誓ったチョンジュンは修行を積んで一流の観相師となって都へ。ビョンウンらキム家から政治の実権を取り戻そうと暗躍する王族イ・ハウンと出会い、チョンジュンは王位を巡る権力争いに身を投じていく。

パク・シフの多彩な魅力を堪能できるドラマ

観相師と霊能力者という、今までにない組み合わせの主人公カップル、チョンジュンとボンリョン。架空の人物である彼らが、実在の人物に絡んで繰り広げるドラマチックな物語が初回から見る者を引きつける。チョンジュンを演じたパク・シフは序盤では名家の子息としての優雅な姿を、その後は歴史を陰で動かすキングメーカーへと変貌していく様子を迫力ある演技で見せて魅了した。人の運命を見抜くチョンジュンの射抜くようなまなざしや、武術にも長けた彼が見せる鮮やかなアクション、ボンリョンだけに向けた愛にあふれる表情などから、パク・シフのあらゆる魅力が堪能できる。

異色とも言える主人公を演じるために気を遣った点について、パク・シフは「人の心を見抜くためには余裕がないといけないと思います。そんな余裕が感じられるように、チョンジュンらしく自信をもってまなざしの演技に気を配りました。また、時代劇ということもあり、男らしい役なので、声にはかなり気を遣いました。今回は特に発声に力を入れたつもりです」と語っている。相手役となったコ・ソンヒについても「お若いですが、出演作も多く経験豊富でした。演技もうまくて余裕がありました。特にラブシーンは息も合っていたんじゃないでしょうか。よく配慮してくれて、良い化学反応が生まれたので、二人の場面は美しく映っていたと思います」と振り返った。

尊敬する大先輩チョン・グァンリョルとの共演

また、パク・シフが共演を喜んだのが、尊敬する大先輩チョン・グァンリョルだった。『ホジュン〜宮廷医官への道~』で国民的俳優となり、その後も『朱蒙(チュモン)』や『ペク・ドンス』『テバク〜運命の瞬間〜』などで重厚な演技を見せている。本作では朝鮮第26代王・高宗の父として絶大な権力を振るった興宣大院君(フンソンデウォングン)=イ・ハウンに扮し、圧倒的な存在感を発揮。息子を王座に就けようとするハウンと一度は手を結ぶチョンジュンだが、やがて考え方の違いに気付き袂を分かつ。パク・シフによれば「ボンリョンとチョンジュンのラブロマンスだけでなく、チョンジュンとイ・ハウンの対立関係が物語の要になっています。崖の上で二人が争う場面は迫力もあり、心が揺さぶられるシーンです。二人が協力したり憎み合ったりする展開を楽しんでいただけるのでは」とのこと。一歩も引かない彼らの気迫あふれる演技に息を呑む。

最高の悪役演技を見せたソンヒョクの役作り

チョンジュンとイ・ハウンは単純な対立関係とは言えない複雑な間柄だが、幼なじみから敵となったインギュとは完全な悪縁。チョンジュンの父を殺した上に逆恨みしてつけ狙うだけでなく、ボンリョンに歪んだ愛情を抱いて執着するインギュ。ソンヒョクは初の時代劇で期待以上の悪役演技を披露し、鬼気迫る形相で見事にインギュを演じた。インギュという人物を「表現が苦手な人」と分析したソンヒョク。「なぜ感情表現が下手なのか、幼いころにトラウマがあったのかなど、キャラクターの過去にさかのぼってアプローチしました。悪役を準備するというのは決して愉快ではありませんが、彼の持つ多彩な感情をのぞき見ることができました」と役作りについて教えてくれた。パク・シフとは初共演だが、実はキャンプやサイクリングなどに一緒に出かける仲だという。そんな二人が激しく対立する場面も大きな見どころだ。

諸外国の勢力の進出により朝鮮王朝の存続が危うくなる中、激化する宮廷の権力争いや、“決して結ばれることのない星回り”と予言されたチョンジュンとボンリョンの運命的な愛の行方がどうなるのか、最後まで予断を許さない。当時の政治状況や社会の雰囲気なども興味深い『風と雲と雨』については、最新の『韓流ぴあ』11月号の特集「運命のトライアングルから見る最旬韓国時代劇」でも詳しく紹介している。併せて読んでいただければ、さらに理解が深まってドラマを楽しめるはず。

(韓流ぴあ/小田香)

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