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村井良大がミュージカル『生きる』に出演!「生きる勇気をもらえる物語です」

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村井良大

2018年日本で世界初演となった、日本発のミュージカル『生きる』が2020年10月待望の再演を迎える。今回新たに村井良大が主人公・渡辺勘治(市村正親、鹿賀丈史のWキャスト)の息子・光男役を演じる事となった。
これまで様々な作品に出演してきたが、『生きる』ではほとんどのキャストと初共演だ、と語る村井。どのような心境でこの作品に挑もうとしているのか、話を伺った。

■市村さんと鹿賀さんからいろいろ学びたい

――まずはこの作品への出演が決まった時のお気持ちから聞かせてください。

今年『デスノートthe Musical』に出演していたんですが、新型コロナウイルス感染防止のために大阪と福岡の公演が中止となってしまったんです。それは本当に残念だったんですが、その時ご一緒していたプロデューサーさんが『生きる』も担当されている方だったので、お話をいただいた時は、非常に嬉しかったですね。この作品の内容もさることながら、宮本亞門さんの演出、そして鹿賀丈史さんと市村正親さんのお二人と同じ舞台に立てるという事が本当に嬉しくて。いろいろ勉強できる機会になるんじゃないかなと思っています。

村井良大

――本作をご覧になったときの率直な感想を。

本番の舞台は残念ながら拝見できなかったので、映像で市村さんバージョンと鹿賀さんバージョンを拝見したのですが、すっごく面白かったです。感動で泣きました。最初はこの作品をどのようにミュージカル化するんだろう?と思っていたんです。戦後の話であり、歴史的にも価値のある話をどうやって……って。でも黒澤明​監督の映画を観た時に「これは(ミュージカルに)なるかも!」と思い、そして実際の舞台を観たら、ミュージカルという手法を使って新たな風を吹かせ、もう一度作品をよみがえらせているな、と感じたんです。

――作品をご覧になって、どんなところが面白いと思いましたか?

光男も含め、皆「世間体」を気にして生きている点が、ああ、日本人だなあって思うんです。だってお葬式の最初の挨拶が「この度は皆さまにご迷惑をかけて申し訳ありません」でしょ? ヒト様に迷惑をかけてはいけないという想いが刷り込まれていた時代であり、一方で若者たちは戦後の新しい文化を貪るように謳歌している……。そんな混沌とした時代のエネルギーを感じましたね。

そして、この『生きる』という作品はタイトルも含めて今の日本に向けて上演する意義があると思いますし、この作品を観て勇気をもらえる人がたくさんいるんじゃないか、と感じています。

村井良大

――主人公・渡辺勘治の息子、光男役を演じる事となりましたが、今の時点で光男をどのような人物だと捉えていますか?

光男ってなんだかかわいそうな奴ですよね。唯一この作品の流れに追いつけていない人。光男の長所でもあり、短所でもあると思うんですが、心配性で優しすぎるが故に、父親と想いがすれ違ってしまうところがかわいそうで。
そんな光男という役は、あまり深く掘り下げ過ぎると良くない気がするんです。「実は裏があって……」とかね(笑)。あまり不純物を入れずに光男としてストレートに生きたいなと考えています。

――市村さんと鹿賀さんとは初共演ですよね? お二人とはどのように接したいですか?

お二人は何十年もこのエンターテイメント界を生きている方たちですから、そんなお二人がこの舞台に立っている姿を見るだけでも、共演するいち俳優として自分にとって財産になると思うんです。こんなにも学びが多い現場もなかなかないと思うんですよ。お二人の稽古の様子も早く観たいですね。

――市村さんが演じる渡辺勘治と鹿賀さんが演じる渡辺勘治、それぞれの役の作り方をどう見ていますか?

僕の目線で恐縮ですが、市村さんは映画版の渡辺勘治に近いように感じました。そして鹿賀さんは渡辺勘治という「役」としてとらえて自分はこう演じたいと思っていらっしゃるのかなと感じました。でも、両方の渡辺勘治を観て思うのが「こういう人って実際にいそうだなあ」って! お役所に一人は必ずいる!って思えます。そんなリアルさがこの作品の面白いところでもあるかなと。お二人の芝居は少しずつ違うんですが、役と作品に対して真摯に向き合っていらっしゃる点は同じと感じます。そんな姿に思わず涙が出てしまいますね。

村井良大

■弱音を吐かない父の背中を見て何かを感じています

――話変わって、村井さんご自身の親子感も伺いたいです。村井さんのお父さんはどんな方ですか?

基本的には仲が良くて、直接会うと、男同士の、仕事の話になりますね。先日、直接電話をする機会があって、「仕事どうだ」「再開したよ。今こんなことしているんだ」「そうか。うちの会社はこんなことをしようと思ってて…」「それならこうしたらいいよ」ってやりとりをしていました。実家は印刷業を営んでいるので「フェイスシールドを作ったら?」って話もしています。親が親らしくしてくれること、例えば心配してくれたり叱ってくれたりする事が僕にとってはありがたいな、と思っています。僕は末っ子なのでいちばんだらしなく見えるようで「お前、ちゃんとやってるのか」と心配されがちです(笑)。

――そんなお父さんの心理状態は、息子として分かるものですか?

分かる時と分からない時がありますが、大抵隠していますね。疲れているとか、大変だとか、そういう想いがあっても弱音を吐かないんです。「弱音を吐いてもいいんだよ」って言うんですが、父親だからこそそれは見せたくない、息子に迷惑をかけたくないって思っているんでしょうね。渡辺勘治ほど不器用ではないですが(笑)。

村井良大

父親と対面すると気恥ずかしいから、背中を見て何かを感じ取っていたり、「お父さん、こんな事を言ってたなあ」と思い出しては、自分の身の振り方を見直してみたりしています。

――村井さんとお父さん、良い関係ですね。では、最後にこの作品の見どころを。

お父さん世代が観ると「わかるわかる」って思うでしょうし、勘治や光男に対して「今それを言わないと!」「もう一押ししないと!」などとつっこみを入れたくなる舞台でしょうね。ぜひ楽しみにご覧いただきたいと思います。

――ちなみに自粛期間中は何をしていましたか?

基本うちにずっといてずーっとTV観ていたり、勉強していたりしていました。今は英語を勉強しています。

こんなにも自分が全力で取り組んでいる仕事が必要とされなくなる日がくるなんて、って役者の誰もが思っているでしょうね。役者という仕事をしている以上、やらせてくれる場所がないと意味がないので。改めて自分の生き方、価値観と真摯に向き合う期間になりました。そして人への想いがさらに強くなりました。

村井良大

取材・文=こむらさき 撮影=福岡諒祠

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