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帝京大中山教授 マリアナ政府から表彰 観光PRや文化理解に寄与〈八王子市〉

タウンニュース

表彰を受けた中山教授(左)とマリアナ政府観光局長のクリストファー・A・コンセプシオン氏=同大提供

帝京大学八王子キャンパス(大塚)の中山京子教授が1月23日、大平洋西部にあるマリアナ政府観光局から名誉観光大使として表彰された。同氏が行ってきたマリアナ諸島についての歴史・文化理解活動や著作などが評価された。同氏は「今までの活動に着目していただき感謝している。引き続き同諸島の魅力を国内に伝えていきたい」と展望を話した。

マリアナ諸島は太平洋西部にある諸島で、小笠原諸島のさらに南に位置する。グアム島・ロタ島・テニアン島・サイパン島などからなり、リゾート地として人気が高いエリアだ。

中山教授は元小学校教諭。教員時代の勉強会がきっかけでグアムの歴史に興味を抱いた。第二次世界大戦時に日本がグアムを支配下に置いたことなど、「知らないことが多かった。観光地としてだけではない本当の歴史や文化を日本人に広めたい」と考えたという。それから調査でたびたび現地を訪れ、マリアナ諸島の歴史や文化、教育に関する書籍や論文を刊行してきた。書籍には、「入門グアム・チャモロの歴史と文化:もうひとつのグアムガイド」(2010年・明石書店)「グアム・サイパン・マリアナ諸島を知るための54章」(12年・明石書店)などがある。

現地の民族ダンス習得し周知活動

同氏は13年に、同大学の教育学部の学生有志と、グアムの先住民族「チャモロ」による伝統的なダンス「チャモロダンス」の実演グループを立ち上げた。グループの代表として、ダンスに込められた先住民族の思いを学びながら習得し、周知のために国内の国際交流イベントなどに参加している。

また、同大系列の帝京大学小学校と文化体験プロジェクト「チャモロってなぁに?」も実施。学童期から国際理解を身近に感じさせる取り組みを継続的に行ってきた。

これらの活動や著作を通してマリアナ諸島について発信してきた点が同政府の目に止まり今回、名誉観光大使として表彰されるに至った。

表彰式では、同政府観光局長から感謝の意を表す盾が贈られた。今回は名誉観光大使として表彰されたが、中山教授は「大使として通達された明確な使命はなく、今までの活動への評価だと認識している。これからもマリアナ諸島の歴史や文化、魅力を広めていきたい」と話した。

在日チャモロの人たちとの交流の様子

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