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東京五輪女子マラソン展望、日本勢はメダル獲得できるか

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一山麻緒,Ⓒゲッティイメージズ

8月7日号砲、札幌大通公園発着

東京オリンピックの女子マラソンは8月7日、札幌大通公園発着のコースで開催される。日本代表として、前田穂南、鈴木亜由子、一山麻緒の3人が出場する。

2000年のシドニー大会で高橋尚子が金メダルを獲得し、続く2004年のアテネ大会で野口みずきが金メダルを獲得するなど、マラソンは陸上競技の中でも日本人選手が得意とする種目だ。日本での開催ということもあり、7日のレースは期待度も高い。

日本は北京大会から3大会連続でメダルを獲得できていないが、今回メダルを手にする選手はいるだろうか。まずは3人の自己ベストを下の表にまとめた。


メダル獲得の可能性が最も高いのは、昨年3月に行われた名古屋ウィメンズマラソン2020で日本歴代4位の2時間20分29秒を叩き出した一山だ。今年1月の大阪国際女子マラソンに続き、5月には北海道・札幌マラソンフェスティバルのハーフマラソンで優勝するなど、しっかりと結果を残している。

現在の日本記録は野口みずきが2005年に出した2時間19分12秒だが、一山も19分台を出す可能性はある。

ではオリンピックでメダルを獲得するためには、どれくらいの記録が必要なのか。前回のリオデジャネイロ大会の結果を振り返ってみよう。


一山と前田の自己ベストは、リオデジャネイロ大会の優勝タイムを超えている。マラソンは天気やコースの影響を受けやすい競技のため単純比較はできないとはいえ、本領を発揮できればメダル獲得の可能性は十分にあるだろう。

スピードが強みの一山麻緒

一山の強みは何といってもスピード感のある走りだ。コロナ禍ではスピード強化を目的にした練習を積んでおり、5000mと10000mの記録も順調に伸ばしている。

実際に、2020年7月には5000mで15分06秒66の自己記録を更新し、同年12月には10000mで自己記録を超える31分11秒56をマークした。着実に結果を残していることからも、一山のスピードが上がっていることが分かる。

持久力が重要なマラソンにスピードは必要なのかと疑問を持つ方もいるかも知れないが、スピードを身につけることで持久力のパフォーマンスは飛躍的に上がる。

酸素を使ってエネルギーを作り出すミトコンドリアが増えると、筋肉の耐久力が向上するといわれている。スピード練習などの高強度な練習を行うことで、体内のミトコンドリアを増やせるのだ。

スピードをしっかりと強化できている一山は、筋肉が疲れにくい体を作れており、最も期待される選手だ。

ストライド型の前田穂南とピッチ型の鈴木亜由子

前田と鈴木は体格的に夏に適正のある選手だ。華奢な体つきの選手は、体に熱がこもりにくく、気温の高い夏でもコンディションを保ちやすい。

一方で、大柄の選手は熱を発散させる能力が低く、夏のレースで実力を発揮できないことも多い。例えば、身長173cmのポーラ・ラドクリフ(イギリス)は元世界記録保持者でありながらも、夏に開催されるオリンピックで一度もメダルを獲得できなかった。

加えて、今回の大会は日本で開催されるため、国内の気候に慣れている日本の選手にとってはアドバンテージとなるだろう。

前田は周りに人がいない状態でも、自分でペースを作れる点が強みだ。歩幅を大きくして走るストライド走法で、スピード感のある力強いレース展開を得意とする。ただ、ストライド走法は、スピードを出しやすいものの、足に負担がかかりやすい。

対して、鈴木は小刻みにテンポを刻むピッチ走法。ストライド走法と比較すると足への衝撃を抑えることができ、小柄な日本人に向いている走法とされる。しかし、ストライド走法と比較すると足の回転を早くする必要があるため、フルマラソンでは疲労度が増してしまうのが難点だ。

とはいえ、鈴木は前回のリオデジャネイロ大会では5000mに出場しており、オリンピックの雰囲気を一度経験できている点は強みだろう。

女子マラソン日本代表選手のランニングスタイルは三者三様であるが、それぞれの強みを活かして好結果を期待したい。

【関連記事】
・15年間破られていない女子マラソン日本最高記録の変遷
・東京五輪でメダルを期待させる一山麻緒の「ネガティブスプリット」
・札幌開催の東京五輪マラソン、意外なメリットとデメリットとは?

記事:富田明未

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