若きスプリングスティーンの魂の旅路を描く『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』“感動ポイントを60秒に凝縮”日本版予告
ロックの英雄、そしてアメリカの魂と称され、50年にわたって第一線を走り続けるブルース・スプリングスティーンの若き日を描く感動の音楽ドラマ『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』が、11月14日(金)より公開される。このたび、本作の感動ポイントを60秒に凝縮した日本版本予告とポスターが解禁となった。
音楽映画の枠を超え、観る者の心を震わせる
1982年。キャリアの岐路に立つブルース・スプリングスティーンは、名声の影で深い孤独と葛藤に揺れていた。ロックスターとしての喧騒を離れ、彼が向かったのは、誰もいない荒野のような〈どこでもない場所〉。4トラックのレコーダー一台、手元にあるのは曲になりかけた断片だけ。恋人との時間、幼き日の母との思い出、そして父との確執に苛まれながら、彼は静かに魂を刻み始める。その時、彼に何が起こっていたのか——。
伝説の名盤『ネブラスカ』、その創作の舞台裏と心の旅を「一流シェフのファミリーレストラン」のジェレミー・アレン・ホワイトが、言葉少なに、しかし圧倒的な存在感で体現する。監督は『クレイジー・ハート』(アカデミー賞受賞)で音楽映画の真髄を見事に描いたスコット・クーパー。観る者の心を掴んで離さない、乾いたアメリカの風景と、テープに刻まれた声と、救いを求める祈り。あの夜、何が生まれ、何が壊れたのか——。ロックの英雄がすべてを削ぎ落とし、ありのままの自分に向き合った時代を、今を生きる私たちが見つめ直す。
ブルース・スプリングスティーン役を託されたのはジェレミー・アレン・ホワイト。「一流シェフのファミリーレストラン」(Disney+)でゴールデングローブ賞テレビ部門主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を3年連続、エミー賞主演男優賞(コメディ・シリーズ部門)を2年連続受賞、同賞で4年連続主演男優賞ノミネートの快挙を成し遂げた、全世界が最も注目する俳優だ。ギター、ハーモニカ、歌唱トレーニングを続け、若き日のスプリングスティーンを体現している。マネージャー、ジョン・ランダウには、『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』(2024)で悪辣な弁護士ロイ・コーンを怪演し、2025年のアカデミー賞、ゴールデングローブ賞助演男優賞にノミネートされたジェレミー・ストロング。ガールフレンドのフェイ・ロマーノにオーストラリア出身の注目女優オデッサ・ヤング、先日発表された本年度エミー賞リミテッドシリーズ部門作品賞にノミネートされたNetflix「アドレセンス」の切実な演技で同賞主演男優賞を受賞したスティーヴン・グレアムが父親を演じている。
映像冒頭、大観衆が熱狂する巨大コンサート会場のステージで歌うブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)が映し出され、誰もいない坂道を黙々と歩くスプリングスティーンの「人々が望むのは、彼らにとって理想の姿」だという心のつぶやきが重ねられる。
1982年にリリースされたアルバム『ネブラスカ』に収められた名曲「アトランティック・シティ」が流れると、過去と未来をつなぐ橋、自宅のベッドで4トラックの録音機を確認した後、スプリングスティーンが、ギターにカポタストを取り付けるシーンへと続く。その頃、ジョン・ランダウ(ジェレミー・ストロング)は、レコード会社の重役から「次のアルバムの期待は大きい」と迫られていた。孤独に創作を続けるスプリングスティーンとダイナーで落ち合ったランダウは、「連中はチャートしか頭にない」と売れることだけに夢中になっていると話し合う。
すべてのものは死ぬ それは避けることのできない事実
でも多分、死んだものはいつか甦る——
今夜アトランティック・シティで待っていてほしい
心を震わせる「アトランティック・シティ」に乗せて、幼き日のスプリングスティーンの姿へと誘う。モノクロになった画面には、一人で酒を飲む父ダグ(スティーヴン・グレアム)の重々しい顔が映し出され、その視線は息子に向けられる。その先にいるのは成長したスプリングスティーンだ。監督のスコット・クーパーは、幼少期と現在を交錯させ、背後から迫る消し去ることのできない過去と向き合っていたロックの英雄の葛藤を見事に表現する。
「この曲は本物、今の俺にはそれだけが意味を持つ」——『ネブラスカ』の原音が録音されたカセットテープを聴いたジョン・ランダウに、スプリングスティーンはこのアルバムに込めた特別な想いを伝える。固い決意を受けとめたランダウは「手に入れる、どんな代償を払っても」と確認すると、リスクを承知で原音のままリリースすることに同意する。
感動の音楽ドラマ誕生を告げる予告編は、スプリングスティーン伝説の原点である「明日なき暴走」のシャウトで結ばれる。音楽が解き放つ感動のスクリーン体験。本物だけがたどり着く究極の旅へ。走り続ける者は必ずいつかその場所にたどり着くことができる。ジェレミー・アレン・ホワイトが驚異の変貌で、生きる伝説ブルース・スプリングスティーンを体現する。
日本版ポスターは、“走り続けろ—魂の叫びへ”のキャッチフレーズが踊り、32歳のスプリングスティーンが熱狂のステージで観客の魂を鼓舞する劇的な瞬間が切り取られている。
『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』は11月14日(金)より全国公開