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戦場カメラマン渡部陽一「紛争地の最前線に降り立って驚くこと」

文化放送

独特のゆっくりとした口調で紛争地のリアルを私たちに伝え続けている戦場カメラマンの渡部陽一さん。11月14日の「くにまる食堂(文化放送)」では、最前線に降り立つと、いつも驚かされることについて語ってくれた。

邦丸「渡部さんは長い期間、戦場に行かれています。街は廃墟と化しているけど、そこで暮らしている人々の『えっ、ここ戦場なの?』っていう、とんでもない緊迫感の中にある弛緩を何度も体験されているそうですね」

渡部「僕は戦場カメラマンとして紛争地の最前線に降り立った時、驚くことがあるんです。激しい市街戦が行われている場所であっても一つ屋根の下では家族、子どもたちの日常が繰り返されているんです。朝起きると限られた食料でお父さん、お母さんがご飯をつくる。子どもたちは地雷が埋まっている地域を通学路として歩みながら、壊された校舎で地域の方が集まって学びの時間をつくる。お父さんが仕事を探しにいく。夜は自家発電で電気を起こし日本のアニメを観たりしている。その家族の日常は戦場であっても、子どもたちが両親に感じている温かい思いであったり、両親が子どもたちに感じているやさしい感情、こうした思いや日常の時間というものは日本で暮らす私たちの日常もシリアやウクライナなどの紛争地に立たされている家族の日常も決して変わらない」

邦丸「うん」

渡部「家族が思い合ったり、寄り添ったりしながら日々の繰り返す日常に向き合っている。戦場でも変わらない日常があること。これが戦場カメラマンとして前線に降り立った時、一番驚くことなんです」

邦丸「う~ん」

番組では、この他にも渡部陽一さんが自分の目で見てきた戦場のリアルな様子についてお話してくれています。

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