【藤沢市】藤沢市建設業協会 県内初「女性会」が発足 通称「ふじさわBuild♡キュン会」
(一社)藤沢市建設業協会(村上進会長)が10日、女性会員が交流や広報活動を行う「女性会」を立ち上げた。県内の建設業協会では初の設立。同協会は「性別に関係なく活躍できる環境を整え、業界の魅力向上を推進していく」としている。
女性会は現在、市建設業協会に所属する企業の女性従業員14人で構成されている。同協会では総務・広報委員会の下部組織に位置づけられる。技術者、事務、経営企画などさまざまな職種に従事するメンバーがそろい、現場や社内で女性の目を通した人手不足などの課題に対する提言や、建設業の魅力の発信を行う。
近年は働き方改革や休日の日数・残業時間などの見直し、現場の環境改善、OJTの充実化などが図られている建設業界。「従来の『男性中心社会』『ワークライフバランスへの意識が低い』などのイメージとは異なり、性別を問わず働きやすさの向上を実感している」と同会の会長に就任した建設ディレクターの高梨晃帆さん(28)は話す。「女性従業員の会社を越えた横のつながりが必要。悩みや考えていることを打ち明け、共感し合う場があれば、孤立感が薄まり、人手の定着化につながるのでは」とし、会として研修を通じた交流会や意見交換会などを実施する予定だ。
また、「多様な職種で自分らしく働けることが魅力」と高梨さん。今後は会として、魅力の発信を地域イベントへの参加や出前授業、SNSの活用でさらに強化していく考えだ。
前向きな議論の場に
近年、全国で女性部会を設置する建設業協会は増えているが、神奈川県では同会が初。同協会総務委員長の神崎勝年さんは「最近は県内でも交流会が開催され女性が中心に活動する機運が高まっている。今回の藤沢での設立が今後の良いモデルになれば」としている。
10日に開かれた発足式で村上会長は「ワークライフバランスについて、こうした話し合いの場を持つことが大切」とし「自由闊達に、前向きな議論をする場にしてほしい」と思いを伝えた。
同会の俗称は「ふじさわBuild♡キュン会」。市のキャッチフレーズとマスコットキャラクターにちなみ、「建てる・つくる・仲間とともに地域をつくり上げていく」という思いが込められている。高梨さんは「建設業はまちを支えるかっこいい仕事。誰でも自分らしく活躍できるということを発信する会にしていきたい」と抱負を語った。