【横須賀 観光スポットレポ】衣笠厄除地蔵菩薩-三浦一族ゆかりの地を守る
横須賀市衣笠栄町、「衣笠厄除地蔵菩薩」をご紹介します。JR横須賀線「衣笠」駅から徒歩0分です。駅の改札を出ると目の前に駅前のロータリーがあり、その中は駐車場になっていますがその向こう側に見えます。
商店街の方から駅前の県道27号線沿いに行く時は横断歩道を渡って行くことが出来ます。
三浦一族ゆかりの地
この地蔵菩薩をご紹介するに当たってまずは三浦一族の事をお話させていただきます。
三浦一族のルーツである三浦氏は、坂東八平氏の一つで平安時代の相模国のみうらの地、現在の神奈川県の三浦半島を本拠地としていました。
衣笠駅のすぐ近くには衣笠商店街があります。ここでは三浦一族に関するイベントが盛んに行われたり、一族の幟や絵などが展示されていたり、非常に関係が深い場所です。2022年に大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が放送されていた時には特に盛んでした。
三浦氏の本拠地である衣笠城は衣笠栄町ではなく現在の衣笠町にあったお城で、「衣笠城址」の名前で残っています。地元の人以外はよく間違えるのですが横須賀線の衣笠駅や衣笠商店街は「衣笠栄町」、衣笠城や横浜横須賀道路の衣笠インターチェンジがあるのは「衣笠町」になります。二つの町の間は車で15分程度の距離があります。
衣笠商店街
戦後には現在の衣笠十字路の辺りには闇市のマーケットがありました。昭和30年代には現在の大通り商店街が出来ています。この地蔵菩薩は昭和39年に建立されています。
ちなみに現在の衣笠仲通り商店街がある場所は当時国鉄の貨物の荷物置き場になっていました。戦後、軍の荷物が無くなったのでその場所が払い下げられることになり、昭和40年代に衣笠仲通り商店街が完成しています。
厄除地蔵菩薩の建立
真ん中に厄除地蔵菩薩がいらっしゃいます。地蔵菩薩の裏側には建立された当時に協力された店舗の名前が残されています。
この辺りは鎌倉時代に合戦が行われた地とされ、古戦場として多くの人々が亡くなられた場所と伝えられています。1247年の宝治合戦で三浦氏は滅ぼされました。
長い間、無縁の霊とされていた方々の安らかな眠りを願い、この地の災難払いと交通安全を祈念して厄除地蔵菩薩がお祀りされました。
地蔵菩薩の向かって左にいらっしゃるのは願かけ地蔵さんで、商店街の有志の方々により十数年前建てられたそうです。
向かって右側にあるのはお賽銭箱です。
厄除地蔵市
毎月4日を縁日として厄除供養「地蔵市」が行われています。1月、5月、9月は大祭で、特に1月の大祭には同じく衣笠栄町の日蓮宗金谷山大明寺からお坊さんがいらっしゃいます。11:00〜11:30頃行われているそうです。
駅前の駐車場を利用される方にはお馴染みの場所かも知れませんが、駅からそのまま商店街に行かれる方も、特に4日の午前中にはぜひ足を伸ばしてお参りしてみてくださいね。
衣笠厄除地蔵菩薩
アクセス
JR衣笠駅より徒歩0分
住所:神奈川県横須賀市衣笠栄町2丁目
駐車場:あり(有料)