島の四季を多彩な料理で味わう里山のオーベルジュ 生田の古民家料理宿『海里-KAIRI-』で淡路島の郷土料理に舌鼓 淡路市
淡路市生田地区の里山に、古民家料理宿『海里 -KAIRI-』が、今年4月にオープンしました。
宿主の岡野満さんは淡路市室津の漁師町の出身。「海辺に育った自分が里山で開いた宿だから、『海里』と名付けました」と笑顔で語ってくれました。
岡野さんは国内の料理店勤務、フランスへの料理留学を経て、島に帰省後は人気店『リストランテ・スコーラ』で料理長を務めた経歴の持ち主。同宿ではその腕を振るい、淡路島の多彩な食材をふんだんに使った創作料理を提供します。
フレンチを柱に、和食やイタリアン等の要素を取り入れ自らの個性で創り上げる料理を、岡野さんは「言わば“淡路島の郷土料理”」と表現します。
同宿では、宿泊客以外にも「おまかせランチ」と「おまかせディナー」を提供。ランチは6品~7品、ディナーでは12品前後のお料理が楽しめるとのことです。
本日は、「おまかせランチ」のラインアップから頂きました。まずは前菜「ハモの湯引きサルサヴェルテ」です。
ハーブをベースとしたソースに、つるむらさきや糠漬けを隠し味に使用しているのが“海里風”。冷たいハモの淡白な風味と相まって、口の中でとろけるよう!
次に「西瓜とビーツの冷製スープ」。鮮やかな赤いスープに、シャーベット状にしたスイカの白い部分をかけて頂きます。スイカの青っぽい風味が、爽やかな余韻となって残ります。
こちらがパスタ「淡路産サンマルツァーノのポモドーロ」です。サンマルツァーノとは細長い、調理用品種のトマト。濃厚な風味を活かしたクリーミーでまろやかなソースが、細めの麺にしっかりと絡みます。
さらにメインの「夏鹿のロースト」。赤身の鹿肉をミディアムレアに焼き上げ、意外にもさっぱりとした味わい。柔らかさに驚きます。
付け合わせの「キャビア・ド・オーベルジーヌ(茄子のキャビア仕立て)」は、ペースト状の水茄子が何とも口当たりが良く、練り込まれた島内産マスタードシードが味にアクセントを添えます。
お料理を頂くのは、囲炉裏のある大きなテーブル。客全員でテーブルを囲み食事をする、穏やかなひとときです。
お宿の中を拝見。建物2階の屋根裏部屋が客室となります。宿泊は1日1組。一度に5~6名まで宿泊が可能です。
小さな窓から優しい光が入る落ち着いた室内。太い梁が巡る天井を眺めながら、ゆったりとした気分で眠れそうです。
こちらは浴室。大きく開いた格子窓からたっぷりと光が入ります。
ヨーロッパのオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)のような宿を目指したという同宿。岡野さんのお話を聴き、その深い想いに「お料理ってなんて楽しいんだろう、奥が深いんだろう」と、感動で胸が熱くなりました。
静かな環境に包まれて『食の愉しみ』にじっくりと向き合うために訪れたい、隠れ家のようなお宿。それがここ「海里 -KAIRI-」です。
場所
海里 -KAIRI-
(淡路市生田大坪604-2)
メニュー
●おまかせランチ 4180円(税込)
※限定20食、予約可
●おまかせディナー 13200円(税込)
※完全予約制、18:00一斉スタート
●おまかせ朝食 2200円(税込)
※完全予約制、8:00一斉スタート
宿泊
38500円(税込)
※夕食朝食込、完全予約制
※※金曜日、土曜日のみ、1日1組限定
予約・問い合わせ
TEL 050-1720-0061
「2~3日前までに予約をお願いします」とのこと