【検証】「飛び出したら勝ち」のルールで『黒ひげ危機一発』をやったら、ちゃんと遊べるのか?
タカラトミーの「黒ひげ危機一発」は、1975年から現在まで販売されているロングセラーの玩具である。今年発売50周年を迎えたのを機に、同社は驚くべき発表をしている。それは発売当時のルール「黒ひげが飛び出したら勝ち」に戻すというのだ。
え? いまさらそんな!? 飛び出したら負けでずっと遊んできたのに、勝ちと言われてもどうしたらいいんだよ。そのルールでちゃんと遊べるのか? 気になったので、編集部のメンバーで遊んでみたところ、予想通りの事態が起きた!
【動画】「飛び出したら勝ち」のルールで『黒ひげ危機一発』をやってみた
・元のルールに戻った
タカラトミーは2025年4月のニュースリリースで、こう伝えている。
「7代目となる「黒ひげ危機一発」は、基本のスタイルはそのままに、海外版商品と日本を融合した形の人形デザインとし、また勝敗ルールを50年前の発売当初に戻す形で「飛び出したら勝ち」へと変更します」
これを同社は原点回帰と称しているのだが、そこは戻さなくてもよかったような~……。7月5日に7代目のモデルが発売されたそうなので、購入するために最寄のビックカメラに行ってみると、ここにもルールについて書いてあった。
まさしく「なんやて?!」だよ。
とにかく遊んでみないと、ルール変更の良し悪しをわからないので1台購入。メーカー希望小売価格は税込2750円だったが、ビックカメラでは税込2500円で買うことができた。
パッケージの遊び方を確認してみると、やはりそうか。「黒ひげ人形が飛び出した人が勝ち!」って書いてあるな。これがこれからの黒ひげのスタンダートってわけだな。
新品で黒ひげを買うのはいつぶりだろうか。ルール変更というトピックがなければ、新品を購入することもなかったので、良い宣伝になってるんじゃないかな。
・飛んだら勝ちでプレイ!
ではさっそく挑戦してみましょう。剣が4色しかないので、この4人に遊んでもらいたいと思います。サンジュン・あひるねこ・Yoshio・原田がプレイヤーです。
佐藤「いい? 新ルールだよ。飛び出したら勝ち。みんなで飛び出させにいってくださいね」
一同「はい」
サンジュン「ヨシ来い! あ~ハズレた~! クソ―ッ! ってなるんですね」
佐藤「そうです。飛ばなかったらセーフじゃないよ」
原田「よし、飛べ! 飛べ! あ~、怖い……」
佐藤「めっちゃ腰引けてんじゃん」
Yoshio「……、あ~クソ!」
佐藤「取ってつけたみたいに悔しがってるね。やっぱ飛ぶと負けというイメージは拭えんな」
あひるねこ「ヨシ、来い!」
佐藤「飛ばそうと思って、飛ぶもんじゃないよな、やっぱり」
~~ そのまま回を重ねて ~~
あひるねこ「全員残り1本ですよ、これホントに飛ぶの?」
佐藤「まあ、いずれその時が来るでしょう」
あひるねこ「これ最後の1本ですよ。刺します。勝ったか!?」
佐藤「あれ? 全員刺したよね」
サンジュン「飛ばねえじゃん」
原田「おかしいっすね」
佐藤「どうも最初のセッティングがおかしかったのかも。よし、やりなおし!」
サンジュン「じゃあ、もう1回行きましょう。飛んだら勝ちだからね」
あひるねこ「はい! 飛ばない。次の人」
Yoshio「ほら来い!」
原田「来い!」
佐藤「原田、だんだんテーブルから離れてない?」
原田「だって、怖いじゃないですか」
~~ さらに回を重ねて ~~
Yoshio「飛ばないから超つまんないね」
あひるねこ「行きます」
あひるねこ「おお~~! 勝った~~~ッ!!!!」
ということで、久しぶりの黒ひげ危機一発はかなり盛り上がったけど、みんな子どもの頃から「飛び出したら負け」のルールに馴染み過ぎていて、飛ばすよりも「刺して飛ばなければセーフ」みたいな感覚が全然抜けない。
本来のルールに馴染むのには、かなりの時間がかかりそうだ。面倒くさくなって、「もう飛んだら負けでいいんじゃない?」となりそうな気も……。
参考リンク:タカラトミー
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24