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東武、12系「展望車」をお披露目 元JR四国の客車をリニューアル

鉄道チャンネル

2021年11月4日より導入される「オハテ12-1」(写真右)。旧国鉄塗装色ぶどう色2号に、昭和20年代~30年代の3等車を彷彿とさせる赤帯をアクセントに加えた外板色とし、窓枠も茶色に塗装した。元はJR四国オロ12-5
2021年11月13日より導入される「オハテ12-2」。旧国鉄塗装色青15号で、急行グリーン車を彷彿とさせる緑帯をアクセントに加えた外板色としたほか、窓枠も灰色にして旧国鉄10系軽量客車をイメージ。元はJR四国オロ12-10

2021年10月15日、東武「SL大樹」「SL大樹『ふたら』」用の客車として新たに導入される「展望車」の報道公開が行われました。

「SL大樹」では現在14系客車が使用されていますが、今回お披露目された「展望車」はかつてJR四国で活躍していた12系客車「オロ12-5」「オロ12-10」をリニューアルし、展望デッキ付きの「展望車」へと改装したものです。

ぱっと見の印象は「昭和の客車」とでも言えばいいでしょうか。新たな客車の導入にあたり、東武がデザインを決める上で参考にしたのは「SL大樹」利用者の声でした。

「SLがけん引していることを感じたい」
「SLが吐き出す煙や、石炭が燃える匂いも感じたい」
「SLのドラフト音も聞きたい」
「客車もSLと同時代の仕様にしてほしい」

新客車が昭和20年代~30年代の客車をモチーフとしたデザインに落ち着いたのは、こうした意見や要望を拾い上げた結果のようです。

展望車「オハテ12-1」「オハテ12-1」はそれぞれ「SL大樹」客車編成の中間車両として導入されますので、14系客車との混成でも違和感が生じないよう、外観イメージについてはできる限り一体感を持たせています。その代わり車内のコンセプトを従来の客車と異なるものにすることで、利用者に様々な選択肢を提供します。

展望デッキ

SLの躍動感や空気感を肌で感じられる展望デッキ
照明器具にレトロ調の壁灯を採用

展望デッキにはベンチとヒップレストを設置したほか、スタンションポールで安全面にも配慮しました。またベンチの一部は子供でも利用しやすいよう高さが抑えられています。その他デザインに関わる部分では、照明器具に下今市駅を模したレトロ調な壁灯が採用されています。

客室

客室内部はグループ・ファミリー向けのボックス席に

客室はグループやファミリーに適したボックス席となっています。ボックス席そのものはリニューアルにあたって新造したものではなく、他の車両から調達したものとのこと。

細かいところでは床敷物も木目調のものに交換されており、客内灯もLED化されています。現代の安全基準を満たした上で、昭和を感じられるようなデザインです。

ボックス席には大型テーブルを採用、背摺り肩部には安全性に考慮し半月型の手すりが取り付けられてる。なお、窓は上半分だけが開くタイプ
テーブルの端に取り付けられた丸型フック バッグや紙袋の持ち手などをひっかけられる

アテンダントカウンター・ギャラリースペース

車両端に設置されたアテンダントカウンター
アテンダントカウンターの対面に設置されたギャラリースペース

また客車内にアテンダントカウンターやテレビモニター・パンフレット台などを備えたギャラリースペースが新設されていました。アテンダント業務はもちろんのこと、車内での観光案内などにも利用されるのでしょうか……?

先に述べた通り、12系展望車「オハテ12」2両のデビューは11月以降のことになりますが、10月17日・30日にはこれら2両を連結した「お披露目ツアー」も行われる予定です。また11月からは就役を記念した記念乗車券も東武各駅で販売されます。

12系展望車の気になる写真をチェック!

オハテ12-1、12-2ともに側面にエンブレムがデザインされている
展望デッキの下にはメロディーフォンを新設。主に沿線の方々のおもてなしに対し、車内から感謝の気持ちを音楽で伝えるために使用される
展望車オハテ12形の定員は64名
「J-TREC」や「札幌交通機械」など複数の社名が並ぶ

記事:一橋正浩

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