猫にまつわる『日本・世界の妖怪』4選 不気味だけど猫だと思えば可愛く見えてくる!?
1.猫又(日本)
猫又は、長寿の末に尻尾が二つに分かれ、人間のように二足歩行をするようになった猫の妖怪。古くは「ネコマタ」とも呼ばれ、山奥に住むと伝えられていました。
人の言葉を話し、死体を操ったり、火事を起こしたりすることもあるなど、妖怪の中でも危険な存在とされています。しかし、一方で飼い主を大切にするという言い伝えもあり、そのイメージは一様ではありません。
尻尾が二股に分かれている姿は少し不気味ですが、長い年月を経て妖怪へと変化したという点では、どこか神秘的で、猫への畏敬の念を感じさせます。
2.化猫(日本)
化猫は、猫が化けた妖怪、または猫に憑依した霊を指します。猫又と混同されることが多いですが、猫又は老いた猫が変化するのに対し、化猫は猫の年齢に関係なく、殺生や災害に関連して語られることが多いのが特徴です。
嫉妬深い飼い主の女性が化猫になったという話や、飼い猫の復讐のために化猫が現れたという話など、人間の負の感情と結びついた妖怪として描かれることが多いようです。
姿かたちは恐ろしいものですが、その背景には悲しい物語が隠されているのかもしれません。
3.バステト(エジプト)
バステトは、古代エジプトで猫の頭を持つ女神として崇拝されていた存在。
太陽神ラーの娘とされ、愛と豊穣、家庭の守護神として信仰を集めていました。バステトは、悪霊や疫病から人々を守ると信じられており、猫はバステトの化身として大切に扱われていました。
日本では猫の姿をした妖怪として紹介されることもありますが、本来は慈愛深い女神様です。その気品あふれる姿は、まさに神聖な猫と呼ぶにふさわしいでしょう。
4.ケット・シー(アイルランド、スコットランド)
ケット・シーは、スコットランドやアイルランドの伝承に登場する妖精。黒猫の姿をしていますが、額に白い模様があるのが特徴です。
ケット・シーは人間の家に出入りし、ミルクやクリームを盗んだり、いたずらをしたりすると言われています。しかし、悪意はなく、人間に危害を加えることはないとされています。
いたずら好きで気まぐれな性格は、まさに猫そのもの。その愛らしい外見から、妖精の中でも人気が高い存在です。
まとめ
今回は、日本と世界に伝わる猫の妖怪を4つご紹介しました。
不気味な妖怪も、猫の姿だと少し愛嬌を感じてしまうのは、私たちが猫の魅力にとりつかれている証拠かもしれませんね。
これらの妖怪を通して、古来より猫が人間にとって身近な存在であり、畏怖と愛情の対象として語り継がれてきたことが感じられますね。