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「新卒総合職」の女性が続々定年を迎えはじめる。キャリアシフトに必要なマインドセットとは?

新しい働き方メディア

1986年に施行された男女雇用機会均等法に伴い、多くの新卒女性が総合職として採用されるようになりました。

均等法第一世代の彼女たちは、定年前後の年ごろを迎えています。かつてないほどの多くの女性が企業で働きながら60代になる今、キャリアシフトをどう舵取りしていくべきでしょうか?

この切実な問いに、日本総合研究所 創発戦略センターのスペシャリスト、小島明子さんよりアドバイスをいただきました。

年齢とともに自己成長意欲が高まる

10年ほど前から、政府が女性の活躍促進を政策として掲げ、仕事と家庭を両立させる女性が増えました。あわせて、企業で管理職へ登用される女性も増えています。

いまや女性の就業者数は約3千万人に達しています。内閣府の『男女共同参画白書 令和5年版』によれば、女性の係長級の比率は約24%、課長級は約14%、部長級は約8%となっています。この割合は、今後上昇することは十分予想されます。

そして、均等法第一世代より後の世代になるほど、途中で転職するにせよ、最終的に定年まで勤める女性は増えるでしょう。仕事と家庭の両立支援制度が充実しつつあり、結婚・出産したから辞めざるをえない状況が減っているのも追い風になっています。

2022年に日本総合研究所が行った、45~59歳の働く女性を対象にした調査があります。それによると、就職活動時と調査時での自己成長意欲を比べると、年齢を経るほど上昇している人が増えているのですね。

年齢を経ると、体力の低下などからモチベーションを落とす人が多いイメージをもたれることもありますが、女性は逆パターンの人が多いのです。これは、子育てなど家の仕事から解放され、意欲的に仕事に取り組める環境になったことが大きいでしょう。

努めて横のつながりをつくる

定年後の男性が抱えやすい問題として、趣味がない、交友関係がない、地域とのつながりがない。それで、社会的に孤立するというのがあります。

対して女性の場合、横のつながりを作る機会が多いのですね。例えば子育て時代に、保育園やPTAで地域の人たちと交流して、長い関係を築けるチャンスがあります。長じて、習い事や地域活動をするなど、社外の人間関係を築けている人もおり、そういう人なら孤立という問題に直面する割合は低いと思います。

ただ、先の日本総合研究所による調査を見ると、「自分よりも年齢が10歳以上若い友人の数」については0人と回答した女性が約半数もおり、地域の人と食事をしたことがない女性にいたっては約8割に上ります。そして、上級管理職まで出世する女性の中には、時代背景もあり、長時間労働をしてきた方も少なくありません。調査データからは二極化している印象を受けますが、人的交流は乏しいと自覚があるなら、注意が必要。努めてフラットな人間関係をつくるよう心がけるようにしましょう。

心の「柔軟性」を持って定年後に臨む

ときには大変な思いをしながら、定年まで勤め上げた均等法第一世代の女性には、共通点があるようです。

それは、必ずしも入社時から「定年まで勤めるぞ」と決めていたわけではなく、日々一生懸命取り組んでいたら定年まできたということ。

そして、とても心の「柔軟性」がありますね。仕事や家庭で何かしら問題が起こっても、うまく乗り越えている印象があります。キャリアで岐路に立った際も、しなやかに対応する方が多いです。

前出の日本総合研究所の調査では、「定年後も働きたい」と考える女性は約7割にものぼります。

ですが、こうしたホワイトカラーの女性は、定年後に試練に直面する可能性があります。定年を迎え再就職する際に、希望する職種として一般事務を挙げる人は非常に多いです。ですが、事務の仕事は、1つの募集枠に100人の応募が来るほど狭き門となることがあります。AIの発達で、事務仕事自体が減っていくことも予想されます。

応募する側としては、未経験の力仕事や接客にチャレンジするのは抵抗があるのでしょう。でもここは、「柔軟性」をもって考えるべきです。例えば介護業界は人手不足であり、即戦力となるための公的機関の就職支援講習も充実しています。実際、介護関連のコースを受講する人も増えているようです。これは一例にすぎませんが、定年前から外の世界を見て、自分の可能性を広げるようにしましょう。

運動不足には陥らないように

定年後の再就職の際には、健康問題を不安視する女性が多いというデータが出ています。

また、何らかの運動やスポーツの習慣のない女性は6割近くにおよびます。そして、テレワークの普及で、座りっぱなしの時間が増える傾向にあります。座る時間が長いほど寿命が短くなるといわれ、デスクワーカーには大きな課題となっています。

女性の平均寿命は年々伸びていますが、健康上の問題で悩まされずに生活できる健康寿命との差は10年を超えます。定年後も元気に働き、健康寿命を延ばすためにも、運動は心がけましょう。つけくわえるなら、運動することは、メンタルヘルスにも良い影響があります。

運動習慣のない方は、まず早く歩くことから始めてはいかがでしょうか。厚生労働省では、1日約8300歩を目標に掲げています。日頃からよく歩き、階段を使う習慣を身につけるとよいでしょう。

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