「入りの緩さ」に改善の兆し、CSホーム開催が見えてきた琉球ゴールデンキングス…名古屋Dとの大一番に勝つポイントは
琉球ゴールデンキングスが連勝街道をひた走っている。 4月11日、12日の両日に沖縄サントリーアリーナで行われた茨城ロボッツとの2連戦を79-64、90-58でいずれも勝利し、連勝を8に伸ばした。通算成績は37勝15敗。勝率は7割を超える。順位は西地区3位、ワイルドカード1位で、全体5位でチャンピオンシップ(CS)進出圏内につける。 最近は、4月8日に行われた大阪エヴェッサ戦から集中力を欠いたようなプレーが目立ち、特に試合の入りの緩さが課題となっていた。しかし、12日の茨城戦では序盤から流れをつかんで圧勝。ディフェンス強度やチームオフェンスに改善の兆しが見えた。 15日には、2ゲーム差で追う西地区2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(名古屋D)との大一番に臨む。取り戻した強みを維持できるかが焦点となる。
追う意識、高い位置のプレッシャー、ヘルプ…守備が改善
12日の茨城戦。前日までの試合とは、入りからディフェンスのプレッシャーが目に見えて変わった。 ボールマンを追う意識、相手がオフェンスに入るのを遅らせる高い位置でのプレッシャー、素早いヘルプ。第1クオーターだけで相手に11本ものオフェンスリバウンドを取られてセカンドチャンスポイントを許す場面もあったが、ディフェンスで我慢して徐々にリードを広げた。崩れる時間帯も少なく、今シーズン2番目に少ない失点数での完勝だった。 桶谷大ヘッドコーチ(HC)は「セカンドチャンスポイントを取られてはいけないのは間違いないのですが、今日は高いインテンシティでディフェンスをした分、相手は外のシュートが多くなり、ボールが大きく跳ねてしまったところがありました」と語り、序盤に許したリバウンドは許容範囲と見ていたよう。その後にオフェンスリバウンドを取られたのは3本のみで、試合中の修正も見られた。 茨城との初戦の後には、選手たちに基本的な部分の徹底を求めたという。指揮官が振り返る。 「エナジーを持ってプレーしようということは伝えました。オフェンスはペイントタッチをせずにシュートを打っていたら深みがない。ディフェンスに関しては、もう一度ボールプレッシャーをかけるところはかけて、ディナイを張るところは張ろうと。いいシュートを打たせず、リバウンドに行くまでをもっと頑張ろうと話しました」 最近の試合ではヴィック・ローやデイミアン・ドットソンなど外国籍選手のエナジー不足が顕著だったが、茨城との2戦目は本来の姿に戻ってきた印象だ。中心選手の動きが改善したことで、全体の連動性が高まった。 キャプテンの一人を担う小野寺祥太も「昨日とは違って、出だしのディフェンスからチームでやるべきことをしっかり共有できていたと思います。40分間、大崩れすることなくやり切れた試合でした」と手応えを口にした。
荒川颯らがオフェンスコンセプトを体現
オフェンスについても、最近は一人の選手が長くボールを持ったり、ドリブルを多くついて1対1で打開しようとしたりする場面も多かったが、この日は持ち味のボールムーブメントが再び見られるようになった。 象徴的なプレーが、第2クオーター中盤にあったチームオフェンスだ。 ドットソンがトップの位置でアレックス・カークにボールを預ける。すかさずドットソンが右サイドの荒川颯にオフボールスクリーンをかけ、荒川がトップに上がってボールを受けた。左45度からアタックしてペイントエリアの深い位置まで進入した荒川は、最後に右コーナーの佐土原遼へキックアウトしてオープンの3ポイントシュートを演出した。 この一連のプレーについて、桶谷HCも称賛した。 「あれはめちゃくちゃいいシーンでした。ドットソンがドリブルを多く突くのではなくて、一回アレックスにさばいて、自分で受けに行かずに颯にスクリーンをかけた。そこから颯がペイントタッチして、キックアウトからの3ポイントシュート。最高の形だったと思います」 ドットソンやローが個人で高い得点力を持っているのは周知の事実だ。ただ、1対1を繰り返せば相手も対策を取りやすい。この場面のドットソンのように、味方を生かしながらプレーすることは、自身の得点力を生かすことにもつながるだろう。 この日は松脇圭志が5本の3ポイントシュートを決めて大当たりだったが、ジャック・クーリーのダイブにパスを合わせるなど、内外でバランスよく得点を重ねた。今後も高い質のチームオフェンスを継続していきたいところだ。
ダイヤモンドドルフィンズの堅守を破れるか
復調の波に乗り、チームは15日に名古屋Dのアウェーに乗り込む。今シーズンは昨年12月に1試合を戦い、60-73で敗れた相手だ。平均失点は名古屋Dがリーグで2番目に少なく、キングスが3番目に少ない。いかに相手の堅守を破るかがポイントになる。 松脇は大一番に向けてこう展望した。 「名古屋Dはプレッシャーが強いので、そこを打開していく必要があります。ターンオーバーを誘ってくるチームなので、受け身にならないようにしたい。あと、リバウンドでは自分たちの力が上回っていると思います。ジャックとアレックスだけに任せず、ガードも取りに行くことができれば、いい流れになると思います」 レギュラーシーズンは残り8試合。名古屋Dとの直接対決に勝てば、ゲーム差は1に縮まる。地区2位以上でフィニッシュできれば、CSの初戦となる準々決勝をホームで戦う権利を得られるため、何としてでも勝利をつかみ取りたい。 松脇も「CSはホームコートアドバンテージがより大きくなると思います。キングスであれば、それはなおさらです」と語り、沖縄サントリーアリーナでCSを戦うことの重要性を強く認識している。 18日、19日の両日には三遠ネオフェニックスをホームに迎え、再び強豪と対戦するキングス。レギュラーシーズン最終盤の熱戦から、目が離せない。