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春アニメ『神の雫』亀梨和也さん×佐藤拓也さん×内田真礼さん 声優座談会|実写ドラマから続く“雫”の進化と、ワインがつなぐ人間ドラマの魅力

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

亜樹直さん原作、オキモト・シュウさん作画の人気マンガ『神の雫』が初アニメ化、2026年4月10日より2クールにわたってオンエアとなります。

『神の雫』は2004年から2014年に渡って『モーニング』にて連載、2009年にTVドラマ化、そして今年1月からHulu にて日仏米共同制作のドラマ『神の雫/Drops of God』Season2が配信されていました。

そしてこの4月から待望のアニメ化。世界的なワイン評論家の神咲 豊多香の息子で、主人公の雫役は亀梨和也さんがTVドラマから引き続き担当。豊多香と養子縁組した雫のライバルでワイン評論家の遠峰一青役を佐藤拓也さん、雫のワイン探しをサポートするソムリエ見習の紫野原みやび役を内田真礼さんが演じます。

放送開始を記念して、亀梨さん、佐藤さん、内田さんの座談会を行いました。他のキャストと一緒に収録するのは初めてという亀梨さんと声優陣の収録の雰囲気や、亀梨さんのお芝居をどのように感じたのかなど和やかに語っていただきました。

 

 

【写真】春アニメ『神の雫』亀梨和也×佐藤拓也×内田真礼が明かす“初共演”の化学反応とは?

ドラマに続き雫を演じる亀梨さん、ワインをあまり飲まない佐藤さん、ワインを飲んだことがない内田さんの異色トリオがメイン!?

──亀梨さんは2009年にドラマ、そして今回のアニメで主人公の神咲 雫を演じられていますが、『神の雫』の印象や魅力についてお聞かせください。

神咲 雫役 亀梨和也さん(以下、亀梨):それぞれのワインの特徴や物語を知ることができて勉強になりますし、ワインを巡っての様々な人間模様が観られます。雫はワインを通じて、いろいろな人と出会い、時には問題を解決したり、時に学んだりする中で成長し、ワインのように成熟していく様子が見どころかなと思います。僕自身も楽しませてもらっています。

──佐藤さんと内田さんは原作を読んだり、演じてみて感じた『神の雫』の印象をお聞かせください。

遠峰一青役 佐藤拓也さん(以下、佐藤):『モーニング』で連載されていた当時は「大人の世界のお話だな」と思っていました。今回アニメで一青役を演じることになり、改めて読み直してみると、堅苦しさはなく、格調高くありつつも温かみのある作品だなという印象を受けました。

紫野原みやび役 内田真礼さん(以下、内田):私はこれまで、まったくワインを飲むことがない人生を送ってきました。今回、この作品に出会って、ワインの世界の奥深さを教えていただきました。

そしてこんなにも各キャラクターたちのワインへの熱量の高さに触れたことで、「ワインの世界って楽しいのかも?」と、私に新たな出会いを与えてくれたのと同時に、「すごい世界があるんだ!」という新鮮な驚きと感動がある作品だなと思いました。

──内田さんはワインを飲んだことがなかったそうですが、亀梨さんと佐藤さんはワインを飲まれますか?

佐藤:『神の雫』に関わるまではそこまで嗜んではいませんでした。今はデパートなどのお酒売り場に行くと、陳列されているワインを見て、産地や種類をつい気にするようになってしまい、すっかり生活が変わってしまいました(笑)。

亀梨:僕は17年前に、ドラマで雫を演じさせていただいた時に、ワインについていろいろ教わったことがきっかけにワインを飲むようになり、ワインセラーまで買ってしまいました。またレストランなどに行くとソムリエの方々から「わっ、雫だ!?」と言われたり、「こんなワインがありますよ」といろいろなワインをオススメしてくれて、ついつい買ってしまい、ワインセラーにはワインが常備されている状態です。

あと2013年に『WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)』の取材で、アメリカのカリフォルニアとサンフランシスコに行かせていただいた時、空き時間はワイナリー巡りをして、オーパス・ワンも訪れました。それほどワインに興味を持たせてくれたのが『神の雫』です。

 

亀梨さんの登場でざわついた1話のアフレコ現場。その時に感じた内田さんの誤解とは?

──亀梨さんが他の声優の皆さんと一緒に収録されたのは初めてとのことですが、キャスト陣は「亀梨くんが来るらしいよ」とザワザワしたのでは?

内田:確かにザワめきました(笑)。1話の収録の時は私よりも前に現場に入られていていました。立って待たれていて、私に気が付くと「(イケメン風の声を作って)亀梨です」とあいさつしていただいた時の眼がすごく鋭くて。

佐藤:それね。

亀梨:にらみつけていたのではなく、緊張していただけですから(笑)。

内田:1話の時は休憩時間も怖い顔をして台本とにらめっこをしていて、「緊張しているんだろうな」と思いましたが、2話目からはみんなと話してくれたりすっかり溶け込んでいたし、収録中も「もう1回やらせてください!」と自分からリテイクを要求したり、熱量も高くて。座長として、私たちを引っ張ってくれて、「なんて、いい人なんだ!?」と感心しました。1話の時、眼光が鋭かったからなおさら。

亀梨:それはルールがまったくわからない状態で、どこに座っていいのか、何をしながら収録が始まるのを待てばいいのか、段取りも知らないし。

佐藤:「助けて」という救いを求める目だったのかもしれないね。

亀梨:「とにかく情報収集しなくちゃ」という感じでした。

佐藤:僕が亀梨さんに感じた第一印象は「初めてのおうちに来た猫ちゃん」です。

内田:そうですね。

亀梨:(笑)。

佐藤:1話の時の様子を見て、「もしかして、緊張している? のか」という雰囲気でした。でも緊張しているのは我々も同じで、「亀梨さんと一緒に録ります」と聞いた時、「一緒にやってくれるんだ!?」と。我々も緊張しながら1話のアフレコに臨みましたが、2話以降は収録のたびに亀ちゃんのアップデートのスピードに驚かされました。声優として「雫をこう表現したい!」という欲求がどんどん大きくなって、しかもお芝居が素敵なので、我々も良い刺激や影響を与えてもらって、マイク前に立たせてもらっています。

──17年前にドラマで雫を演じた時のエッセンスを、アニメで演じる際も入れたのでしょうか?

亀梨:あえて意識しないようにしようと思っていました。基本的にアニメの雫としてどう生きられるのかを考えているので、「ドラマではこうだった」みたいな比較はありませんでした。なので、できるだけフラットに演じられたらと。ただ一度は自分の体の中に通っているキャラクターなので、台本を読んで作品のストーリーに触れたり、収録でセリフを言うと懐かしさを感じる瞬間があったし、愛着などが無意識に出ているかもしれません。

ただドラマでは雫のキャラクター設定を少し育ちが良い感じを出すことになりましたが、アニメでは出身や家柄など関係なく生きている感じで演じています。髪の毛も茶色なので(笑)。リアクションも含めて、ドラマで演じた時よりも原作に近いかもしれません。

──雫を演じる時に大切にしている点を教えてください。

亀梨:どんな役を演じる時も同じで、フラットで純度高くいたいなと。そして、これからお話が進むにつれて、成長……熟していく部分も表現できたらと思いながら演じています。収録はもう終盤に差し掛かるところですが、1話など序盤の頃と今では、雫の心の強さも変わっていると実感しながらやっています。

──佐藤さんと内田さんは亀梨さんが演じる雫をどのように感じましたか?

佐藤:亀梨さんはすごく瑞々しい人物だなと捉えていて、いつものキャスト陣とはもちろん違うけど、亀梨さんのお芝居は雫という人物を際立たせてくれると思います。演じる僕らもそこから受け取ったものをどう返していけばいいのかと考えるし、いつもの掛け合いとは違うので、僕自身も興味深いし、「この感覚は何だろう?」と思いながら雫と掛け合いしています。

内田:雫は生まれたての赤ちゃんみたいな感じで、いろいろなことを吸収していると思います。対する一青はとても熟成されているので、描き方やカラーも対照的で、大人な一青と青くて若い雫の対比もあって、雫の伸び率の高さをアフレコ中も感じています。最初の頃と考え方や行動が確実に変わっているので、見ていて魅力的なキャラクターですね。

 

 

亀梨さんは声優陣との掛け合いで、声の可能性や奥深さを実感

──亀梨さんは佐藤さんや内田さんなどの声優陣と一緒にお芝居することで発見したり、刺激を得られたことはありますか?

亀梨:一緒に収録することで、お芝居などの技術や立ち振る舞いの素晴らしさを目や耳で感じるので、毎回学ばせていただいています。演じる時の細かいニュアンスの付け方などを教えていただく中で、「同じセリフでも音やアクセントをどこに付けるかで感じ方が違うのか」など、声の表現の可能性や奥深さを知って、勉強になります。

また内田さんと掛け合うシーンが多くて、リードをしていただいています。物語の中でもみやびちゃんがワインの知識を雫に教える関係でもありますが、アニメの中での僕のテンション感を引っ張り上げてくれます。ドラマや映画では体を使いながら自分の芝居をしていますが、アニメでは僕が考えているよりも、もう一段上げていかないといけないと感じています。でも前室での内田さんは「キャキャキャ」とか笑い方からしてアニメみたいで。

一同:(笑)

内田:そうかなあ。

亀梨:リアクションも例えばモノを持つ時も「ガッ」と声を出さないけど、皆さんは自然と出していたりして。そのおかげで、僕もアニメの『神の雫』の世界に自然と入り込ませていただいているし、皆さんが壁を作らずに分け隔てなく、接してくださるので、とても助かっています。

──逆に佐藤さんと内田さんが亀梨さんと接して、新たに感じたことはありますか?

内田:思ったよりも開けっぴろげだなと。

佐藤:それはそう。

亀梨:昨日、知り合いにも言われた。「フルオープン」って(笑)。

佐藤:むしろこちらが心配になるくらい。

内田:何でも教えてくださるし、私、亀梨和也のなり方を教わっているんじゃないかと思うくらいです。アフレコ現場で「こんなこと悩んでいるんですよ」と相談したら「こうしたら」と答えてくださることもあるし、アフレコ自体は週に1回くらいとお会いできる機会はそれほど多くないけど、この1年でだいぶ亀梨さんを知ることができたので、亀梨さんの中に入れてもらえた気がして、懐の広さを感じました。

佐藤:1話の収録の前夜は「デリケートな存在かもしれない」と思っていましたが、現場に行ったらその予想は間違っていたことがわかりました(笑)。こんなにもざっくばらんで、親しみを持って接してくれるんだなと。お芝居のこと以外でも普通にお話ししますし。ひとたび現場に入ればキャストの中での座長ですが、心を開いて、親しみを持って接してくれることが素敵で雰囲気が良い現場になっているんだろうなということを肌で体感しています。

 

アニメは原作のエッセンスが一層色濃く、ワインを表現するわかりやすい描写やゴージャスな音が印象的

──アニメの映像をご覧になった感想をお聞かせください。

亀梨:アニメは絵がある分、ドラマの時よりも原作のエッセンスが色濃く表現されていると思います。そしてモニターで聴こえる自分の声に違和感があります。佐藤さんと内田さんの声は絵とバッチリ合っていて、すごいなと思うけど、自分がまだ乖離しているイメージがあって。収録が終わるたびに「アレで良かったのかな」と考えてしまうし、声優さんのすごさを改めて感じました。

佐藤:マンガで一青がワインを飲んだ時に心の中に広がる風景の描写を見て、「そこまでになるのかな?」と思う方もいるかもしれませんが、ワインを飲んだり、食事をしている時の感情の生まれ方が『神の雫』に触れてから確実に変わったなと思っています。原作の中でもワインを一口飲んだ時に今までの人生を走馬灯のように振り返るシーンがありますが、ワインは人の人生と密接に関わっているものなんだなということを、アニメでもドラマチックに描いています。そして亀ちゃんと一緒に録っているフィルムの中により一層、息遣いや躍動感を持って表現されているのかなと思っています。

内田:アニメを観た時に一番初めに感じたのは「ゴージャスな音作りだな」と。そして1話が始まると登場するキャラクター全員が濃くて(笑)。あと声優生活が15年くらいになりますが、収録現場も先輩しかいないのも新鮮でした。スタジオ中がイケボ祭りで、「何?このアニメ?」みたいな(笑)。ワインだけではなく、熟成された声を堪能させていただいています。

そしてワインをテイスティングした時の表現もわかりやすくて。言葉として聞き覚えがなく、難しいことを言っている時も絵で観るとわかりやすいのがいいと思いました。例えばいい香りがするワインを飲むと花が舞っていたり、キラキラと輝きを放ったり、糸曽(賢志)監督のこだわりを感じました。なのでワイン好きの人もあまり詳しくない人でも私のようにワインを飲んだことがない人も楽しめるアニメだと思います。

──亀梨さんと佐藤さんは内田さんが歌われているED曲「カミノシズク」を聴かれましたか?

亀梨・佐藤:素敵です。

内田:ありがとうございます(笑)。この曲は今まで歌ったことがないようなジャンルの曲だったので、「どうしよう?」と不安でした。でも力を抜いて、寄り添うように歌いたいと思いました。曲名も作品名と同じで、自分自身とワインをかけ合わせて、重ねるごとに素敵になることを歌っていますが、背伸びせずに自分ができる、ちょっといいところを目指して歌いました。私にとってチャレンジングな曲になりました。この曲をアニメ本編の余韻に浸りながら聴いていただけたら嬉しいですし、皆さんの心の中で熟成していければいいなと思っています。

 

ワインが熟成するように、成長していく雫と一青、みやびの姿を見守りつつ、ワインの奥深さも味わってください

──ではアニメの放送を楽しみにされている皆さんへ見どころのご紹介とメッセージをお願いします。

亀梨:雫が父の死をきっかけに、改めてワインを通じて父と向き合うことで、雫にどんな想いを抱いていたのかに気付かされ、雫が今後どう生きていくのかが注目ポイントになります。そしてワインがいろいろな人との出会いや縁を取り持ち、展開されていく様々な人間模様がこの作品の魅力だと思います。

毎回起きる出来事の中で、雫の成長を感じながら演じさせていただいていますので、物語を楽しみながら彼の成長を見守っていただけたら嬉しいです。

佐藤:一青は新進気鋭のワイン評論家ですが、雫と出会ったことで、人生が変わってしまった人だと思うんです。雫も父の死によって、今まで向き合っていなかったワインや自分の生い立ちと向き合うことになりました。二人共ワインに翻弄された人生とも言えますが、新しい未来の景色にもつながっていると感じています。僕自身もこの作品をきっかけに、亀梨さんと一緒に作品を作る未来が来るなんて、まったく想像もしていませんでした。

皆さんもこのアニメを観ることで、今までの人生の1シーンを思い出したり、ワインが持つ物語を観ることでひと息つける作品になったらいいなと思いながら演じています。ワインのアニメだから難しそうなどと思わず気軽に楽しんでいただき、時にはワインを嗜みながらご覧ください。

内田:私が演じるみやびは視聴者の皆さんと同じ目線で観られるキャラクターだと思います。ソムリエ見習いとしてまだまだ未熟ですが、雫とワイン探しをする旅を経て、成長していく姿を見守りつつ、ワインの素晴らしさや奥深さも堪能してもらえたら。

そして私が歌うED曲「カミノシズク」もおしゃれで大人っぽい曲なので、アニメと一緒に、あるいはワインのお供に楽しんでください。

 
[取材・文/永井和幸 撮影/鳥谷部宏平]

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