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【川崎市】川崎市内北部三十三観音 270年の祈り、今に 12年に一度「御開帳」

タウンニュース

御開帳された東泉寺の聖観世音菩薩像

 川崎市北部を中心に横浜市都筑区、東京都稲城市にまたがる寺院群「準西國稲毛三十三所観音霊場」で、12年に一度の午(うま)年恒例の「御開帳」が4月18日から始まった。5月2日(土)までの15日間にわたり行われ、地域に息づく観世音菩薩(ぼさつ)像の扉が一斉に開かれる。

 同霊場の寺院などからなる札所会によると、霊場の歴史は、江戸時代の1764(宝暦14)年、当時の稲毛領平村(現・宮前区平)に住んでいた山田平七が、観音信仰によって自身の病が治癒した感謝の印として、奈良時代から続く「西国三十三所観音霊場」をこの地にうつし、札所を定めたことが始まりという。

 御開帳は今回で23回目。270年余り各地域で受け継がれてきた。札所は、番外と別格を合わせた36札所で構成され、川崎市内北部(多摩・宮前・高津・中原・麻生)を中心に横浜市都筑区、東京都稲城市までの広範囲に及ぶ。宗派も天台宗、真言宗、曹洞宗、臨済宗など多岐にわたる。

「善の綱」で縁結び

 各札所では、聖観世音菩薩像や十一面観世音菩薩像、千手観世音菩薩像など、さまざまな本尊が祀られており、期間中は、普段は拝むことのできないこうした秘仏を特別公開する。本尊の指から伸びる「善の綱」にふれることで、観音様と直接縁を結ぶことができるという。

 秘仏の御開帳に合わせ、初日となった18日には、各札所で「開扉回向(かいひえこう)」の法要が行われた。

平七の菩提寺で、同霊場の事務局を務める宮前区の東泉寺では、総代ら約20人が参加。上形卓道住職(63)が般若心経と観音経を読み上げた。総代長の小泉昭男さん(80)は「先祖が育んでくれたこの地に感謝し、思いを新たにする良い機会になっている」と意義を話す。法要を終え、上形住職は「御開帳は、戦時中も途切れることなく続けられてきた。郷土の貴重な宗教文化にふれ、自分自身を見つめ直すきっかけづくりにしてほしい」と家族や友人との霊場巡りを呼びかけた。

 各札所の受付時間は、原則午前9時から午後5時まで。詳細は同霊場のウェブサイト。

回向柱から観音像につながる「善の綱」

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