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静岡学園で今季全試合先発のキーマン2人、藤枝東を相手に「自分たちのサッカー」を貫けるか【静岡県高校総体サッカー決勝直前特集】

アットエス

静岡学園のボランチ堀川(左)と、右サイドハーフの天野


静岡県高校総体サッカー男子で、連覇を狙う優勝候補の静岡学園が順当に決勝に進んだ。

レギュラー争いの激しいテクニシャン集団の中で、4月以降の公式戦9試合すべてに先発出場しているフィールドプレーヤーがMF堀川隼とMF天野太陽。

6月2日の決勝・藤枝東戦に向けて、チームの中心となる2人を取材した。

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MF堀川隼(3年、VIVO FC出身)

周りを見れば「足元の技術では誰にも負けない」と自信満々で全国から集まってきたテクニシャンばかり。「自分は静学っぽくないなと思う」。兵庫県からやって来たボランチはそう言って笑う。

堀川が武器にするのは体の強さを生かした守備や空中戦だ。球際で176センチの体をガツンとぶつけ、五分五分のボールを奪い取り、ボールを欲しがるテクニシャンたちに展開する。

「自分の足元はまだまだ足りない」と謙遜するが、試合中は周囲の技巧派たちに見劣りすることもない。ダブルボランチを組むU-16日本代表の山縣優翔をサポートしつつ、ボールをスムーズに動かしていく。

中学時代は兵庫県トレセン。「当時はドリブルはあまりしていなかった。自分の足りないところを磨こうと思った時に、やっぱり静岡学園が一番伸びると思った」。入学後、必死に足元を磨いてきた。

静岡学園が優勝した2月の県新人戦は半月板を痛めていて出番がなかった。3月中旬に完全復帰してからはセンターバックやボランチで結果を残し、川口修監督の信頼を勝ち取った。

「藤枝東は個々がうまいし、球際も強い。全員で声を掛け合って勝てたらいいなと思います」。技巧派集団を支える“いぶし銀”のプレーに注目だ。

天野太陽(3年、大阪市ジュネッスFC出身)

本来はトップ下が主戦場だが、ここ数試合はチーム事情で右サイドに。豊富な運動量と、推進力のあるドリブルを持ち味にする。

狭い局面でも嫌がらずにボールを受け、相手の逆を取りながら敵陣に突き進んでいく。準決勝の富士市立戦では、エリア内の積極的な仕掛けでPKを獲得。「攻撃面で違いを見せられれば」というチャンスメーカーだ。

大阪のサッカー少年だった天野が、静岡学園のサッカーに魅せられたのは中学1年時の冬。全国高校選手権でテクニシャンたちが披露したドリブルや即興的なパス回しに衝撃を受けた。「こんなサッカーがしたい」。大阪を離れることを決めた。

決勝で対戦する藤枝東には、中学時代に大阪市ジュネッスFCで一緒だったMF藤井有志らがいる。3月に行われた県選抜のポルトガル遠征では、藤枝東のエース湯山大輔らと一緒にプレーした。敵の特長は熟知している。

「相手には知り合いが何人もいるので、自分たちのサッカーで絶対に勝ちたいなと思っています。湯山は前線で頑張れる選手。裏の抜け出しには注意したい」。戦いのイメージを膨らませている。

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