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九州の若き挑戦者たちを繋ぐ ONE KYUSHU Students Summit 2024 主催者・前田希実さんに聞く

キタキュースタイル

九州の学生が集まり、挑戦者同士のつながりを促進することを目的とした「ONE KYUSHU Students Summit 2024」が、2024年9月28日(土)にCOMPASS小倉(小倉北区浅野)で開催されます。
このイベントを主催する学生団体・CONEXT(コネクト)代表の前田希実さんに、イベントの背景や目的、そして前田さん自身の経験や思いについて詳しく話を聞きました。

イベント企画の背景

きっかけとなった「ONE KYUSHUサミット 宮崎 2024」

――まず、このイベントを企画したきっかけをお聞かせください。

前田さん:きっかけは、今年1月に宮崎で行われた「ONE KYUSHUサミット 宮崎 2024」に参加したことです。そこで「九州を”一つの島”と捉え、国内やアジア圏にアピールした方が経済的流動性が高まる」という考え方に触れ、すごく共感したんです。

でも、そのイベントに”これから”を作っていく私たち世代があまりいなかったことに違和感を覚えました。イベントの学生版を行いたいと主宰に直談判し、9月に開催することを決定しました。1ヶ月にも満たない期間で、多くの学生団体や学生を巻き込みながら準備を進めています。

――イベントのテーマや概要について教えてください。

前田さん:今回の「ONE KYUSHU Students Summit 2024」には「九州の挑戦者へ」とキャッチコピーを付けました。ただ、特定の分野や活動に限定せず、幅広い挑戦を受け入れる形にしています。環境系でも宇宙系でも、とにかく自分のやっていることや頑張りたいこと、PRしたいことがあれば、集まってみんなで友達になろうという感じのイベントにしたいんです。

また、副題として「出会いは偶然でない、必然である」というコンセプトを掲げています。これは、私自身の経験から生まれたものです。大学生活の3年間でさまざまな出会いに恵まれましたが、最初は偶然だと思っていたものが、実は自分が巻き込んだ、または引き寄せた必然的なものだったと気づいたんです。このイベントを通じて、参加者たちにも同じような経験をしてほしいと考えています。

今回は私がこれまでに出会った学生たちを招いているので、ある意味では恩返し的な意味も込めています。彼らの活動や思いを他の学生たちと共有する場にもしたいんです。

――参加者の層を幅広く設定したのはどのような理由でしょうか?

前田さん:私自身、挑戦している学生が好きで、みんなで集まって一つのことを成したり、それぞれが持っているテーマを掛け合わせて新しいきっかけを作れたりする場があったらいいなと思っていました。特定のテーマに絞らずに、多様な分野で頑張っている学生たちが集まることで、思わぬ化学反応が起きるかもしれない。そんな期待もあります。

前田さんの経歴と思い

COMPASS小倉でのインターン経験

――「必然」を感じた具体的な経験を教えてください

前田さん:今思えば、私が北九州市のインキュベーション施設「COMPASS小倉」でインターンを始めたきっかけが「必然」だったように思います。大学の実習で、ある女性社長さんを取材した後、私が「コミュニティマネージャーになりたい」という話をしたところ、COMPASS小倉でインターンを募集していることを教えてくれました。

COMPASS小倉は、かっこいい大人が集まる場所で、ちょっと近寄りがたい印象がありましたが、わくわくする予感がして、直感的に「やります」と言いました。カタカナ言葉ばかりのスタートアップの世界に戸惑いはありましたが、刺激の多い日々を過ごすことができています。

また、「九州未来フェスティバル」というキャリアイベントでコミュニティマネージャーの役割を任されたのも大きな転機でした。

わずか数ヶ月の間にこれらの経験が重なって、今の私につながっています。

――前田さんの性格や考え方についても聞かせてください。

前田さん:私は、未知の世界に飛び込むのが好きなんです。よくわからないけど、わくわくするかもしれないと思ったら、とりあえずやってみる。例えば、COMPASS小倉のインターンも、最初は全然わからなかったからこそ飛び込めたんだと思います。 そういう意味で、コンフォートゾーン(安全領域)が苦手なんです。常に新しい挑戦を求めています。

この考え方は、地方都市の課題とも関連していると思います。地方都市では、一つのことを成し遂げたらすごくちやほやされる傾向にありますよね。東京に行くとちっぽけな存在なのに、地元では評価される環境が良くないなと感じているんです。これは一種のコンフォートゾーンだと思います。もっとみんなには外の世界を見てほしいと思いますし、今回のイベントがそのきっかけになればと思います。

CONEXTについて

――前田さんが主宰している学生団体「CONEXT」(コネクト)について教えてください

前田さん:CONEXTは現在8人のメンバーが在籍しています。4年生は私を含めて3人で、残りの5人は2年生です。
今回のイベントで2年生のメンバーに、LP(ランディングページ)の作成や集客などかなり重要な役割を任せています。正直、自分でやった方が早いなと思うこともありますが、彼らの行動の過程を見守るのも、私の大切な役割だと思っています。

「CONEXT」という名前には3つの意味を込めています。コネクトの発音通り「つながる」「つなげる」。そしてCOが「ともに」でNEXTが「次に」。つまり「ともに次につながる」という意味です。

イベントの詳細

北九州市で開催する理由

――「ONE KYUSHU Students Summit 2024」を北九州市で開催する理由を教えてください。

前田さん:私は大学生になって北九州市に住み始めたのですが、中学から福岡市に住んでいるので、福岡市への居住歴のほうが長いんです。

北九州市で、インターンを通して出会った大人の方々にすごく温かみを感じました。そういう環境の中で育っている北九大生や九工大生を見ていると、すごく伸び伸びとしている学生が多いなと感じます。そういう大人たちがいる北九州市に県外の学生たちはもちろん、福岡市の学生にも来てほしいなと思ったのが理由のひとつです。

これまでのイベントでは、北九州市の学生が福岡市に行くのが当然とされていました。でも私は「それっておかしいんじゃないか」と思ったんです。逆に福岡市の人間が北九州市に来いよって思っちゃって(笑)。今回のイベントをきっかけに北九州市の魅力を他の地域の、特に福岡市の人に知ってほしいと思いましたし、福岡市の若者に北九州に来るきっかけを作りたかったんです。

また、北九州市役所に最近「Z世代課」ができて、若者を応援する取り組みを始めたことも大きいですね。市が応援してくれているなら、私たちもこの場でイベントをやる意義があると感じました。

――ちなみに、北九州市と福岡市の学生にはどんな違いがありますか?

前田さん:福岡市よりも北九州の学生の方が活動的で、熱量が高いと感じることが多いです。ただ、それを形にする環境は福岡市の方が充実しているかもしれません。だからこそ、両方の良さを活かせるようなつながりを作りたいと思っています。

イベントの規模と参加者への期待

――イベントの規模や、参加者についてお聞かせください。

前田さん:20〜30人程度を見込んでいますが、人数よりもコミュニケーションの濃さを重視しています。出会った人たちが本当に友達になって、その場限りじゃなくて、その後も連絡を取り合えて「学生の間に出会えてよかった」と思えるようなつながりが生まれたらいいですね。

――イベントを通じてどんなことを実現したいですか?

前田さん:同世代の人たちが集まって、お互いの活動や思いを知ることで、次のアクションを起こすきっかけになればいいなと思っています。自分たちの目で見て判断することによって、それぞれの人生が変わる日になるんじゃないかな。そんな場を作りたいんです。

特に、今の現状にモヤモヤしている学生が参加して、「私も変わりたいかも」と思えるようなきっかけになれば嬉しいです。また、大人の方々にも、こういう若者がいるということを知ってもらいたいですね。
そして、このイベントがきっかけとなって、新たなイノベーションが生まれることも期待しています。九州の若者たちがつながり、お互いの力を合わせることで、きっと素晴らしいものが生まれると信じています。

今後の展望

――今回のイベント後の展望について教えてください。

前田さん:来年3月にはもっと大きな規模でのイベント「ONE KYUSHU Students Summit 2025」を計画しています。九州全体で若者たちの挑戦を応援する流れを作っていきたいですね。
熊本など他の九州の地域でも、すごく面白い活動をしている学生がたくさんいるので、他の地域でもイベントを開催できたらいいなと思っています。

――ありがとうございました。最後に意気込みをお願いします。

前田さん:「九州の挑戦者へ」というテーマのもと、私が本当に尊敬する人、大好きな人たち、そしてお世話になった学生の人たちを集めて開催しています。

一連の学生たちの動きを大人の方だけでなく、同世代の人たちに肌で感じてほしいんです。そこから次のアクションを起こすかどうかは、参加者一人一人が自分たちの目で見て判断することになります。

私は、この9月28日に開催される「ONE KYUSHU Students Summit 2024」が参加者の人生を変える日になるんじゃないかと思っています。九州の若者たちがつながり、新しい可能性を見出す。そんな場になることを心から願っています。

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