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お葬式で遺族がやるべきことと心づけの相場とは!?【増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック】

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お葬式で遺族がやるべきことと心づけの相場とは!?【増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック】

お葬式前の最終確認と準備

お葬式を出す遺族の心構え

お葬式の前に葬儀社と遺族で最終の打ち合わせを行います。近年はお葬式に関するほとんどのことを葬儀社がやってくれます。しかしお葬式を出すのは遺族ですから、故人の弔いのためにも、葬儀社任せにせずに遺族もしっかりと準備に参加しましょう。

遺族がやるべきこと

葬儀社との打ち合わせが終わったら、遺族内で段取りを確認します。式次第、焼香や立礼のタイミング、受付での対応などについては、念入りに確認しましょう。喪主は、まずあいさつの文面を用意します。また、弔辞を拝受する場合は、早めに依頼を行います。式当日に親族や友人に係の手伝いを頼む場合は、受付や案内係が一般的です。会計係は香典をまとめて預かるため、信用できる人にお願いしましょう。

近年は会葬者が通夜に集中するようになってきています。通夜前の準備がお葬式全体にかかわるため、もれがないようにしましょう。

遺族の礼装

遺族の礼装といえば和装でしたが、現在は、洋装も和装と同格とされているので、喪主や遺族代表になった場合でも洋装で問題ありません。礼装は葬儀社に依頼してレンタルするのも可能です。

女性の礼装

和 装

黒無地染め抜き五つ紋付き、黒無地の丸帯が正礼装。羽織は着用しない。草履、帯揚げ、小物は黒で統一、襦袢と足袋は白。

洋 装

黒無地のスーツ、アンサンブル、ワンピース。夏でも7分袖か長袖で、スカートはひざが隠れる長めの丈のもの。足元は、黒のストッキングに光沢や飾りのないパンプスを。

身だしなみ

長い髪はまとめ、薄化粧を心がける。アクセサリーは光りものを避け、真珠かブラックオニキスなどを。

男性の礼装

和装が羽織・袴、洋装はモーニングコートになるが、通夜では着用できないため、お葬式を通じて着用できるブラックスーツが一般的。白のワイシャツにネクタイ、黒のベルト、光沢のないプレーンな黒の革靴に黒の靴下を合わせる。

子どもの礼装

幼稚園、学校などの制服が礼服となる。制服がない場合は、男の子は白のシャツに黒や紺のズボン、女の子は白いブラウスに黒や紺のスカートが一般的。

心づけは遺族の感謝の気持ち

火葬場の職員、霊柩車やマイクロバスなどの運転手に渡す「心づけ」は、本来、人の死にまつわる仕事、故人をていねいに扱ってもらったことへの感謝の意を示すものですが、かならずしも渡さなければいけないものではありません。あくまで、遺族の気持ちとして渡すものなので、葬儀社と相談して用意するかどうか決めましょう。

ただし、これまでの慣習としては、民営の業者にはほとんどの喪家が心づけを渡しています。公営の火葬場職員などの場合は、受け取ってはいけないことになっているため、心づけは必要ありません。

心づけの用意

心づけは相手が受け取りやすいよう、ポケットに入るような小さな不祝儀袋か、白無地の封筒に入れて渡します。袋や封筒は多めに用意しますが、なくなったときは半紙などで包んで渡してもかまいません。

表書きは「志」「心づけ」「寸志」として、下に家名を書きます。最近は、心づけ用に表書きと家名が印刷された袋を用意してくれる葬儀社もあります。

心づけは葬儀社に任せる

心づけは、遺族が現金を用意し、葬儀社から関係者に渡されるケースがほとんどです。お葬式当日は慌ただしく、遺族から渡す余裕はありません。その点、葬儀社は渡す相手を把握しているので、任せたほうがスムーズに事が運びます。遺族は、心づけとしていくら必要になるかを葬儀社から聞き、通夜の当日に担当者に預けます。

葬儀社への心づけ

原則として必要ありません。遺族の感謝の気持ち次第で、とくにお礼をしたいときに渡すとよいでしょう。最近は、最初から受け取らないとしている葬儀社が多いです。

遺族が心づけを渡す場合とその相場

心づけを渡す相手は、民営の火葬場職員や霊柩車・マイクロバス・寝台車の運転手です。民営の総合斎場では、火葬炉ごとにランクがあり、心づけの相場も異なるので葬儀社に確認しましょう。

運転手

霊柩車、マイクロバス、タクシーの運転手に渡します。金額は搬送距離や車種によります。目的地に到着後は慌ただしくなるので、乗車前に渡します。相場は、寝台車・ハイヤー・マイクロバスの運転手は、3千〜5千円。霊柩車の運転手は5千〜1万円。

火葬場職員(民営)

火葬技師や控え室の係員などに渡します。遺族が渡す場合は、控え室での待機中がよいでしょう。相場は、火葬技師は3千〜1万円、控え室係員は3千〜5千円、事務所職員には3千円。

お手伝いの親族・友人

お葬式が終わった後で、手伝いへの感謝の気持ちとして、お弁当か心づけを渡してもよいでしょう。渡す場合は、3千円が目安。

【出典】『増補改訂版 身内が亡くなった時の手続きハンドブック』著:奥田 周年

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