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開設5年半、目標に到達 鎌倉市障害者二千人雇用センター〈鎌倉市〉

タウンニュース

福祉センター1階にある二千人雇用センター

障害のある人の自立や社会参加を支援しようと、鎌倉市が2018年から重点的に取り組む「障害者二千人雇用事業」。就労者数の集計を毎月実施し、2月に公表した2023年11月末時点における人数が、当初目標の2000人に到達した。

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障害のある人の就労者数は、企業や店舗に勤める「一般就労者」と、A型・B型事業所などで支援を受けながら働く「福祉的就労者」の合計。18年4月の二千人雇用事業をスタートする時点で、市内における障害者就労者は1411人だった。それから5年半、約600人の就労増に貢献したのが「鎌倉市障害者二千人雇用センター」だ。

市は事業開始の1年前、アンケートも活用して市内の就労状況を調査。当時、障害者手帳所持者のうち18歳以上65歳未満の人は2696人。その時点での就労者に加え、未就労者1451人が可能な限り社会で活躍できるよう、雇用2000人を目標に据えた。

事業開始から間もない18年6月には、就労をサポートする二千人雇用センターを、御成町の福祉センター1階に開設。「働きたい人と雇いたい人をつなぐのが私たちの役割」と田原充センター長(50)は語り、スタッフ6人で就労に向けた相談やハローワークと連携した就職活動、職場定着支援をする一方、障害者雇用を検討する企業からの相談にも乗る。

息子の就職成就母「夢のよう」

50代女性は2年半前、自閉症と診断された20代の息子とともに雇用センターを訪問。飲食関係の仕事を希望する息子に対し、センターのスタッフは1年にわたり相談や仕事体験、さらには採用面接にも同行した。

そして、市内飲食店への就職が決定。現在もキッチンで元気に働いているという。母親は「息子が希望の仕事に就けて夢のよう。すべてはセンターの人が寄り添い続けてくれたおかげ」と感謝を口にし、その後のフォローも受けている。

カフェとギャラリーを営む佐助カフェは、センターから紹介された人材を2年前から採用。注文を取ったり、料理を運んだりと、「うちにとって重要な戦力。人には必ず適材適所がある」(島崎亮平オーナー)。

障害者2000人雇用を達成した市は今後について「名称の人数を変えるかは検討中」とした上で、「引き続き雇用をサポートしたい」と話す。

記者が鎌倉で気になった物事を調査する連載「その後を追ってみました」。不定期で掲載しています。

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