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素朴で味わい深いおやつが魅力!山口市「銭の菓子本舗」

山口さん

春の陽気誘われておでかけしたくなる時期になりましたね。春休みのお子さんのおやつやピクニックのお供に、素朴で優しい味わいのお菓子はいかかですか?
今回は地元のおばあちゃんたちの手づくりお菓子をご紹介します!

思わず笑顔がほころぶお菓子たちの写真はこちら

創業71年!当時から変わらぬ味を守る和菓子のお店

山口市鋳銭司にあるJR山陽本線・四辻駅前の交差点脇にたたずむ小さなお店。

こちらが、創業71年を迎える「銭の菓子本舗」です。

店内には、様々なお菓子が所せましと並んでいます。

こちらには、創業当時から変わらぬ味を受け継いでいるお菓子が2つあります。

まずは、店名にもなっている最中「銭の菓子」。

・銭の菓子 1個140円

平安時代、ここ鋳銭司に貨幣の鋳造所があったという歴史にちなんだお菓子です。

パリッとした最中の皮の中にあるつぶあんは、ほどよい甘さが魅力。

古銭として有名な「和同開珎」をかたどっていて、なんだか縁起が良さそうです。

 

もう一つが、「益次郎饅頭」。

・益次郎饅頭 1個140円

明治維新で活躍し「維新の十傑」にも挙げられた大村益次郎の生誕地が鋳銭司にあることから作られた一品です。

しっとりとした白あんがたっぷり入っていますが、こちらも程よい甘さでペロッと食べられます。

 

素朴で優しい味わいの手づくりおやつも

地域の歴史にちなんだ銘菓だけでなく、「銭の菓子本舗」には美味しいお菓子がたくさんあります。

実は我が家は、以前から「銭の菓子本舗」の大ファン!ちょこちょことお邪魔しては購入しています。

子どもたちも大好きなのが、この2つのお菓子。

・ドーナツ 1個120円

ドーナツを作るのは、店主・大田直江さん。20年前にご両親から受け継いだお店を切り盛りしています。

直江さんがつくるドーナツは、素朴で優しい味わい。ドーナツはご両親の代から作っていたそうなのですが、直江さんがお店を受け継いでから、さらに試行錯誤を重ねてきたのだとか。

ドーナツの材料は、小麦粉、砂糖、卵、牛乳、ベーキングパウダーと、とてもシンプル。

直江さんは、他のお菓子作りで余る卵白を消費できないかと思い、ドーナツの改良を始めたそうです。
ドーナツ60個分を作るのに、全卵5個に加えて、水分代わりに卵白をさらに5個分使用しているとのこと。

だからなのか、ドーナツには弾力があり、生地の密度が濃い印象があります。

少しカステラのような卵の風味を感じつつ、ほんのり甘いドーナツは、食べるとホッとする素朴な美味しさです。

専用の道具でドーナツ生地を油に落としていくのですが、「いつも同じ形にならないんよね~」と直江さん。

その手づくり感が大好きで、むしろ、うちの子どもたちは、きれいなまん丸ではないほうを食べたがります(笑)

ドーナツは、子どもよりも大人のファンが多いそうで、手土産にたくさん購入する方も多いそう。

確かに、我が家も子どもたちのおやつと言いながら、私自身が、そろそろドーナツ食べたいなぁと購入しているような・・・。

ちなみに、この幟が出ているときは、店頭にドーナツが並んでいる目印なので、チェックしてみてくださいね。

そして、もう一つ、大好きなお菓子がこちら。

・パイ饅頭 2個入り280円~

何層にも重ねて作ったパイ生地には、創業当時から守り続けているこしあんが入っています。

あんこを包んだパイを平たく押してからオーブンへ。

さらに、パイ生地が膨らみすぎないよう、焼成中にも一度取り出して、平たく押してから焼き上げるなど、手間暇かけて作ります。

パイ生地のバター風味と甘さ控えめのこしあんは相性抜群!
パイの上にのっている栗も美味しさを引き立てます。

我が家の幼稚園児たちは、お店でパイ饅頭を見つけたら、必ず食べたがるほど大好きです。

 

鋳銭司産のフルーツを使った大福も人気

この時期は、いちご大福もおすすめです!

・いちご大福 1個350円

柔らかい牛皮と白あんで包んだ大福は、ほんのりいちごの赤い色が透けるように見えてかわいいんですよね。

いちごは、鋳銭司産のものを使用。そして、白あんが、このいちごの甘酸っぱさを引き立ててくれます。
この酸味と甘みのコラボレーションはたまりません!

いちご大福が味わえるのは、1月~5月頃まで。その後、9~11月には、鋳銭司産のシャインマスカットやピオーネを使用した大福も登場します!

できるだけ、地元産の食材を使用した大福を作ることで、鋳銭司をPRしたいという直江さんの思いがつまっています。
ぜひ、一度、味わってみていただきたい一品です。

 

和菓子だけでなく、洋菓子も販売

たくさんお菓子を紹介してきましたが、実は、お店の一番人気はこちらの商品なんです!

・ベビーシュー 5個入り500円

ベビーシューは、店頭に並ぶとすぐに売れていくほど人気の商品です。

実は、「銭の菓子本舗」は、和菓子屋さんでありながら洋菓子も販売しています。

洋菓子は、弟の小野卓也(たかや)さんが担当。

以前は、JR山口線の上郷駅前で洋菓子店「ポム」を経営していましたが、立ち退きのため閉店せざるを得ず、13年前から、店内の一角で洋菓子を販売しています。

卵黄のみをたっぷり使用した贅沢なカスタードクリームは、シューからこぼれ出そう!
この小さなシューに隙間なくカスタードクリームを詰めるのは、「性分じゃねぇ」と話す卓也さん。

そのお人柄とお菓子への想いも一緒にたっぷり詰まっているような気がします。

我が家の6歳児の手のひらサイズのベビーシュー。小さいながらも、ずっしりと重みがあるんですよ。

卵の風味と優しい甘さのカスタードクリームは、やや硬めに仕上げていて、濃厚なプリンを食べているような気にもなります。

大人はひと口かふた口で食べられるサイズのため、次から次へと食べたくなっちゃいます♪

 

平均年齢69歳!アグレッシブな銭の菓子本舗

お店にはいつもお客さんの姿がある「銭の菓子本舗」。

直江さんをはじめ、お店のスタッフさんは、いつもお客さんを笑顔で迎えます。

店主・大田直江さん(一番左)と製造・販売のスタッフの方たち

銭の菓子本舗の製造や販売に携わる方たちの平均年齢は69歳。いつも明るくお客さんを迎える皆さんは、とても元気いっぱい!
店舗で販売するだけでなく、市内外のイベントなどにも積極的に出店しています。

先日、レノファ山口のホーム開幕戦にも出店し、いちご大福など、追加で製造したものまで全ての商品が完売し大盛況だったそう!

(画像提供・銭の菓子本舗)

イベントで購入したお客さんが、お菓子のファンになり、お店に足を運んでくれることも多いそう。

「作ったものが売れるから楽しい。だから、また作るんよねぇ。」と、そのループが、直江さんたちのやりがいにつながっているようにも感じました。

そして、最近では、Instagram(@zeninokashi_official)も始めました!
元地域おこし協力隊の方が開設してくれたそうで、イベント出店の情報などを掲載しています。

直江さんは、「私、よくわからんのよね~」と笑っていましたが、もっとたくさんの人たちに「銭の菓子本舗」の味を知ってほしいと周囲が応援したくなる、そんな魅力があるんですよね。

銭の菓子本舗のお菓子の一部は、道の駅あいおや道の駅きららあじす、国民宿舎あいお荘でも購入することができます。
ぜひ、直江さんたちがつくる、素朴で優しい味わいの手づくりお菓子を味わってみてくださいね!

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