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発達障害(ADHDの)のわが子。投薬治療を止めた後“再開したワケ”

saita

発達障害(ADHDの)のわが子。投薬治療を止めた後“再開したワケ”

わが家の高校生になる息子は、注意欠陥・衝動性をもつADHDです。発達障害の子育てについてまったくの未経験だった私。独学で勉強をして悪戦苦闘してきた中で、投薬治療について向き合う機会が2度ありました。1度目の投薬治療を止めた理由と、数年後投薬治療を再開した理由についてお話しします。

はじめての投薬治療は小学校1年生の頃

息子が小学校に通いだしてしばらくした頃、発達障害特有の落ち着きのなさや、他害(※1)が激しくなっていきました。周囲に馴染めない、落ち着きがない、態度が悪い、口汚く他人をなじる……。このような行動が目立ち、対人面でも大きな問題を抱えていたのです。

息子のあまりの傍若無人さに、このままでは取り返しのつかないことになるかもしれないと、私はかかりつけ医に相談をしたのです。その結果、投薬治療が提案され、藁にもすがる思いで投薬治療を開始したのでした。

※1:「他害」とは、周囲の人や物を傷つけてしまう行為・行動を意味します。

「薬には副作用がある」しかし副作用もなければ改善もなかった

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「小さな子どもに精神科の薬を飲ませるなんて」という声もありましたが、私自身は子どもに薬を飲ませることに何の抵抗もありませんでした。むしろ薬を飲むことで、息子のしんどさが少しでも軽減されればと考えていたからです。

かかりつけ医からは「副作用が出るかもしれないので注意してね」と言われました。そこで学校や学童にも協力してもらい、注意深く見守る日々がはじまったのです。しかし数か月経っても聞かされていた副作用が出ることはありませんでした。

「よかった」と安堵したものの、息子の困りごとが一向に解決しないことに焦りを感じ始めたのです。効果が見えなかったことに加え経済的な問題もあり、通院も投薬も自ら断念してしまったのです。

副作用は本当になかった?見落とされた息子の本当の苦しみ

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今回の記事を書くにあたり、息子と一緒に当時のことを振り返りました。話をしていくうちに、私は息子から想像もしなかった事実を突きつけられることになったのです。

副反応は出なかったのではなく「気づかれなかった」だけだったのです。

息子いわく「とにかくだるくて苦しかった、しんどかった」と繰り返し話していました。説明もつかないだるさは、今でもうまく説明できないのだと。10年近く経過してはじめて明かされた事実に私は言葉を失いました。

子ども自身が発しなければ気づかない副作用があること。
副作用が出ても、小さな子どもはうまく説明できないまま諦めて苦しんでいるかもしれないこと。

これらのことに気づく由もなかったことに、私は後悔するしかできませんでした。

高校受験を経て、子どもの希望ではじまった通院・投薬

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高校受験が終わった3月末。あらためて息子にこれからどうしたいかを確認することにしました。息子は自らもう一度検査を受けてはっきりさせたい。投薬治療があるなら受けたいと私の強く訴えかけてきたのです。

急いで探し、なんとか見つけたメンタルクリニック。診断の結果は「ADHD」でした。薬の服用は本人の希望であることを伝えると、スムーズに服用が開始しました。

処方された薬は、過去に飲んだ薬とは違うものでした。しかし同じように副作用のリスクはあります。服用を開始してそろそろ1年半近くになりますが、本人に確認すると、今の所副作用は出ていないようです。薬の効果については、「すごく効いているかと聞かれると、よくわからない」と苦笑いをしていました。

自分の気持ちを伝えることが苦手だから周囲のサポートが大事

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息子は成長して高校生になりましたが、自分の体調の変化などを周囲に伝えることがいまだに苦手なようです。

発達障害をもつお子さんの中には、自分の気持ちや体調の変化を周囲の人に伝えることが苦手な子もいるのだと聴いたことがあります。おそらく息子は、伝えることが苦手なタイプなのでしょう。

だからこそ、もう見落として苦しい思いをさせたくないと心の底から思います。

100%気づいてやることも理解してやることも難しいかもしれません。それでもこまめに様子を伺い、声をかけて確認するようにしていけばなんとかなるのではないかと考えています。

本人の意志で再開された薬の服用。これからは服用を続けるも続けないも、本人の希望で決めていければと考えています。私はあくまでも見守りに徹したほうが息子のためになるのではないかと思うからです。

自分で考え・決めることで、発達障害とともにどう生きていくかを考えるきっかけになればいいですよね。

櫻宮ヨウ/ライター

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